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フランスでは「熟女ファースト」が成立する理由…日本では考えられない“意外な価値観”

時刻(time):2023-05-17 16:25源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
「人生で『愛する』チャンスを逃さない」。こんな言葉ではじまる、『 フランス人は生きる喜びを知っている 』(KADOKAWA)。著者は、フランス政府公認ガイドのRyoko Paris Guideさん。中学生の頃にパリを舞台とした名画の数々に魅せられ、やがてパリでの生活を開始。現在は23年間のパリ生活を生かし、フランスの魅力を発信しています。同名のYouTubeも大人気で、登録者数は

「人生で『愛する』チャンスを逃さない」。こんな言葉ではじまる、『フランス人は生きる喜びを知っている』(KADOKAWA)。著者は、フランス政府公認ガイドのRyoko Paris Guideさん。中学生の頃にパリを舞台とした名画の数々に魅せられ、やがてパリでの生活を開始。現在は23年間のパリ生活を生かし、フランスの魅力を発信しています。同名のYouTubeも大人気で、登録者数は6万人超。

フランスから学ぶ人生の流儀

(写真はすべて同書より抜粋)

 本書で語られるのは、Ryokoさんならではのフラットな感覚で見つめた、「フランス流人生の楽しみ方」「パリ庶民の生活」「海外永住組のリアル」の3つです。憧れてやまないフランスを、本書で堪能しちゃいましょう。






フランスは熟女が輝く国


 ワインにチーズ、フランスは熟したものが好きと本書。そしてそれは女性にもあてはまるというのです。そう、フランスは成熟した大人の女性が輝く国。しかも美容整形を施す「若見え」系ではなく、まさにワインやチーズのように熟練熟達されて味を深めた女性。過剰に若くはないけれど、老けて見えない女性です。

人生を謳歌する大人の女性達

お庭でお昼のアペロ

 どちらかというと日本人は若さ重視で、年齢を重ねるごとにおしゃれ心をすり減らしていく女性もいるようです。

 しかし、フランスでは違います。若い男性が50代~60代の女性を見つめて、「なんてセクシーなんだ!」と感激するのだとか。この普遍的な状況を本書は、「『自由・平等・博愛』を掲げる社会全体が熟女の人権、熟女が輝く自由を認めているからなのではないか」と考察。

 フランスやパリを想像すると、まっさきに愛や恋やセクシーさを思い浮かべるのは、人生を謳歌する大人の女性達あってこそなのかもしれません。この精神、ぜひとも見習いたいものです。






コンプレックスは魅力に変えていく


 まだまだあります、熟女ファーストなフランス事情。下着広告に白髪の女性が起用されたのです。「60代の白髪交じりの女性が、段々になったお腹をあらわにブラジャーとショーツの姿で自然なポーズを取った」という下着ブランドの広告。下着が必要なのはオール世代の女性なのに、モデルの年代が特定されるのは確かにおかしな話。年齢をはじめ、体型にも理想はなく、皆が違うからこそそれぞれが輝くと思うのです。

コンプレックスは魅力に変えていく

ママ友&パパ友とアペロピクニック

 どんな美容液よりも有益なのが、フランス流魔法のセラム「自己肯定力」だと本書。日本にもフランスにも、完璧な人間などひとりもいません。誰かを羨んでも、その人になれるわけではありません。

 自分を誇って進んでいくために、「コンプレックスや弱さみを把握しながらも、否定したり目をそらすのではなく、自分の一部として認める」というのが自己肯定力。さらに「改善できるならそのための努力は惜しまない、もしくはそれを魅力に変えていく力」。これが内側から輝く理由ではないでしょうか。













フランス人と日本人の恋愛事情


 本書を読んで私が驚愕したのが、「サムライ」に「ゲイシャガール」。これらは、未だに日本人につきまとうイメージのひとつだというのです。

フランス人との恋愛はちょっと注意?
 余談ですが、私は30年前イギリスに留学していました。当時「日本女性は、自己主張せず、従順で、男性を立てて、いつも微笑みを浮かべ、『ノー』と言わず、白人男性に弱い」と思われていました。が、30年経過してもこのイメージが不変だとは、驚愕するしかありません。「フランス男の口のうまいこと!」と本書にありますが、こちらも時代に関係なく不変なようです。

 次いでこれも永遠の謎、「日本人女性は海外でモテるのか?」問題。本書いわく、男性の注意を引きつける理由があるといいます。それは日本人に限らずアジア人女性につきまとう「男性に快楽を与える秘訣を持っている」というイメージ。つまりモテるのとは違うのです。ただフランス人と日本人のカップルもいますので、どう発展するかはお互いのコミュニケーションと運命の成せる技と言えそうですね。






時にはカフェでまったりするのも大切


 日本でも素敵なカフェは増えましたが、文化というにはまだ追いつかない感があります。なぜなら、心の底からくつろげるカフェがいったいいくつ存在するのか?と疑問視してしまうからです。コーヒーだけで長時間いられない、そろそろフードをオーダーしないと店員が冷たくなりそう……、と心がざわついたりしないでしょうか。

時にはカフェでまったりするのも大切

モンマルトルでの1枚

 フランスでは「コーヒー1杯で何時間でもいられる」というのは過言ではないそうです。思えばかつて観たフランス映画でも、「1日中カフェにいる人達、しかも毎日メンバーが同じ」という描写がありました。しかも店員さんも笑顔を絶やさず、家族のように接しているのです。この穏やかな世界は映画だけではなく、現実の日常なのです。

 友人と待ち合わせ、知人と食事またはお茶。仕事の商談、等々。誰かと楽しむカフェは理解できるけれど、ひとりで読書したり仕事や勉強したり、家でできることをなぜわざわざカフェで何時間もやるのだろう、と首を傾げる人もいるかもしれません。日本でもフランスでも、時にはひとりで何も考えずに、カフェでダラダラ雑踏を眺めている人もいるでしょう。

 ところがフランスだと「『ダラダラ』とは言われず、『détendu=肩の力を抜いた、余裕のある』というポジティブな態度にとられる」といいます。まさに生きることを楽しむ能力にたけたフランス人。これぞ幸せへの近道です。

 本書には、ホームパーティ、バカンス、リアルな食卓や出産や子育てなど、生きる上でベースになる項目から、旅行に役立つパリガイドまで掲載。読みごたえは十分です。「La vie est belle!(美しきや人生)」。この精神をフランスから学び、私も輝く人生を謳歌したいです。

<文/森美樹>
森美樹
1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)を上梓。Twitter:@morimikixxx




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