学校に通う子供を持つ親にとって春は憂鬱な季節。なぜなら新学期最初の保護者会では、単なる顔合わせではなく、クラスのPTA役員を決めなければいけないからです。

PTAの集まりは不定期ですが、基本的に平日の午後。フルタイムの仕事を休んで出席するのは難しく、比較的時間の都合がつきやすい専業主婦やパート勤めをしている人でも役員になるのは避けたいと思うでしょう。そのため、立候補する人がなかなか現れず、保護者同士で役員を押し付け合う状況になることもしばしば起こります。
5年前に息子が小学校に入学した安藤美子さん(仮名・38歳)も1年生のクラス保護者会では役員選びが難航。
そこで参加者全員の合意のもと、クジ引きで決めることにしたそうですが、選ばれた3人のママさんは「くじ引きで決めるのはおかしい」や「これは無効」、「改めて別の方法で決めるべき」と大騒ぎ。かたくなまでに役員になることを拒み、当初予定していた45分から1時間半近くオーバーしても納得してもらえず、役員を選出できなかったそうです。
「全員納得のうえで抽選にしたのだから有無を言わさず認めさせればよかったんです。でも、担任だった20代の若い女の先生は、抗議してきたママさんたちの迫力に気圧(けお)されちゃって。かなり気の強そうな方たちだったから私たちも面と向かって何も言えなくて……」
仕方なく美子さんを含む、別の保護者が後日PTA役員に名乗りを挙げることに。
とりあえず、この問題はひとまず解決しましたが、当初抽選で選ばれた3人からの謝罪やお礼の言葉は一切なかったといいます。
「一言くらいあって然るべきだと思います。けど、地元のスーパーなどで顔を合わせても挨拶こそありますが、この件については触れようとしません。息子は彼女たちの子供とそこまで親しくなかったので互いの家に遊びに行くような関係でもなく、ママ友としての付き合いもなかったんです」
この小学校では運動会が5月下旬に開催されるため、PTA役員は選出早々(そうそう)大忙し。
学校の周囲に車や自転車の駐車・駐輪禁止、校庭の遊具には使用禁止のパネルをそれぞれ貼り、当日にはこれらの見回り。さらに来場する父兄の受け付けも担当し、他の保護者よりも早く学校に行かなければならず、後片付けなどで帰るのは児童よりも遅かったといいます。
「役員に選ばれた時点で運動会まで1ヶ月半を切っていたため、準備が本当に大変でした。ただ、その翌月の児童参観の後に行われた保護者会で、役員を拒否したママさんのひとりが当日のPTA役員の対応に文句を言ってきたんです」
それは車の駐車スペースがないというもの。もともと車での来場は禁止、自転車は構内の一部に駐輪スペースが用意されていましたが、事前の届出が必要だったとか。問題の母親は小学校の周りに路上駐車していたところ、呼び出されて注意を受けたらしく、それを根に持っていたそうです。
「反省するどころか『保護者のために駐車スペースを用意するべき!』って。それを許可したら歯止めが利かなくなるし、そんな場所が用意できないから禁止なわけですし、そもそもこのルールを決めたのは学校側であってPTAじゃない。自分の都合しか考えない身勝手な言い分には頭に来ました」

写真はイメージです。(以下同じ)
合意のうえのくじ引きだったのに、選ばれた全員がPTA役員を拒否!
5年前に息子が小学校に入学した安藤美子さん(仮名・38歳)も1年生のクラス保護者会では役員選びが難航。
そこで参加者全員の合意のもと、クジ引きで決めることにしたそうですが、選ばれた3人のママさんは「くじ引きで決めるのはおかしい」や「これは無効」、「改めて別の方法で決めるべき」と大騒ぎ。かたくなまでに役員になることを拒み、当初予定していた45分から1時間半近くオーバーしても納得してもらえず、役員を選出できなかったそうです。
「全員納得のうえで抽選にしたのだから有無を言わさず認めさせればよかったんです。でも、担任だった20代の若い女の先生は、抗議してきたママさんたちの迫力に気圧(けお)されちゃって。かなり気の強そうな方たちだったから私たちも面と向かって何も言えなくて……」
仕方なく美子さんを含む、別の保護者が後日PTA役員に名乗りを挙げることに。
とりあえず、この問題はひとまず解決しましたが、当初抽選で選ばれた3人からの謝罪やお礼の言葉は一切なかったといいます。
「一言くらいあって然るべきだと思います。けど、地元のスーパーなどで顔を合わせても挨拶こそありますが、この件については触れようとしません。息子は彼女たちの子供とそこまで親しくなかったので互いの家に遊びに行くような関係でもなく、ママ友としての付き合いもなかったんです」
運動会でのPTAの対応に、役員を断った母親から猛クレーム?
この小学校では運動会が5月下旬に開催されるため、PTA役員は選出早々(そうそう)大忙し。
学校の周囲に車や自転車の駐車・駐輪禁止、校庭の遊具には使用禁止のパネルをそれぞれ貼り、当日にはこれらの見回り。さらに来場する父兄の受け付けも担当し、他の保護者よりも早く学校に行かなければならず、後片付けなどで帰るのは児童よりも遅かったといいます。
「役員に選ばれた時点で運動会まで1ヶ月半を切っていたため、準備が本当に大変でした。ただ、その翌月の児童参観の後に行われた保護者会で、役員を拒否したママさんのひとりが当日のPTA役員の対応に文句を言ってきたんです」
それは車の駐車スペースがないというもの。もともと車での来場は禁止、自転車は構内の一部に駐輪スペースが用意されていましたが、事前の届出が必要だったとか。問題の母親は小学校の周りに路上駐車していたところ、呼び出されて注意を受けたらしく、それを根に持っていたそうです。
「反省するどころか『保護者のために駐車スペースを用意するべき!』って。それを許可したら歯止めが利かなくなるし、そんな場所が用意できないから禁止なわけですし、そもそもこのルールを決めたのは学校側であってPTAじゃない。自分の都合しか考えない身勝手な言い分には頭に来ました」
ほかのPTA役員からのブーメランすぎる一言に沈黙……
すると、隣に座っていた同じ役員だったママさんもイラッとしたのか「そんなに不満でしたら○○さんがPTA役員として学校に駐車を認めてくれるように交渉してはよかったのでは? 抽選で選ばれたのに断ったのは○○さんですよね」と言ってしまいます。
これにはほかの父兄の方からも次々と同調の声が。この状況はさすがにマズいと思ったのか、憮然(ぶぜん)とした態度だったものの、それ以上文句を言ってくることはありませんでした。
「この方と同じクラスだったのは1・2年生のときだけでしたが、ママ友の話では去年も保護者会でPTA役員に選出されそうになり逆ギレしながら拒否したって。
仕事をされてるなら百歩譲って理解できますが、専業主婦のはずなんですよね。ウチの学校では役員経験のある人は、翌年以降免除されるって暗黙のルールも存在しましたし、ほかの保護者たちからの反感を買ってまで強硬に嫌がらなくてもいいのに……」
やりたくない気持ちは理解できますが、一度は役員に選出されながら嫌だと言って拒否するのは明らかに問題。本当にやむを得ない理由があれば別ですが、ルールはちゃんと守ってほしいものですね。
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<文/トシタカマサ>
トシタカマサ
一般男女のスカッと話やトンデモエピソードが大好物で、日夜収集に励んでいる。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
(エディタ(Editor):dutyadmin)