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カルト宗教にハマる人の特徴は? 2世信者の苦悩も「親が信者だと“戻れる場所”がない」

時刻(time):2022-07-23 17:13源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
7月8日、参議院選の街頭演説の最中に銃撃に遭い、命を落とした安倍元首相。銃撃した山上徹也容疑者は母親が「旧統一教会(世界平和統一家庭連合)」に入っており、総額1億円にも上る献金をして2002年に破産。同容疑者は自民党と旧統一教会に関わりがあったとして安倍元首相を殺害しようと思ったと供述しています。 写真はイメージです。 今回の事件のフックにもなっ

 7月8日、参議院選の街頭演説の最中に銃撃に遭い、命を落とした安倍元首相。銃撃した山上徹也容疑者は母親が「旧統一教会(世界平和統一家庭連合)」に入っており、総額1億円にも上る献金をして2002年に破産。同容疑者は自民党と旧統一教会に関わりがあったとして安倍元首相を殺害しようと思ったと供述しています。

真面目な人ほどカルトにハマりやすい?最近の勧誘手口が進化していた

写真はイメージです。

 今回の事件のフックにもなっている“宗教の問題”。旧統一教会は世間一般的には新興宗教やカルト宗教と呼ばれています。伝統宗教と新興宗教の違いとは何なのか、カルト宗教に入信した人の脱会の相談に10年以上乗り、自身も浄土真宗親鸞会を脱会した経験をもつ、真宗大谷派玄照寺住職の瓜生崇さんにお話をうかがいました。

現在の呼び方は「新宗教」


 まず、伝統宗教と新興宗教の違いとは何なのかを尋ねると、瓜生さんによると、今は『新興宗教』という言葉は極力使わないとのこと。

現在の呼び方は「新宗教」

瓜生崇さん

「今は『新興宗教』ではなく『新宗教』と呼びます。単に新しくできた宗教のことで、伝統宗教も単に古くから続いている宗教のことです。200年近くの歴史のある天理教などは『近代宗教』と呼ぶこともあります。伝統宗教と新宗教の違いは、大まかに言えばそれだけです」(コメントは瓜生崇さん、以下同じ)






全ての新宗教が悪質なわけではない


 てっきり新宗教は信者から悪質な手法でお金を巻き上げている宗教だと思い込んでいましたが、それはよくある偏見だといいます。

「新宗教は歴史が浅いので教団の経済基盤が未成熟なところが多く、その分金銭的な負担が比較的重い傾向はたしかにあります。ただ、全部の新宗教がそうであるわけではないし、伝統宗教でもお金を取るところは当然あります」








カルト宗教の定義とは


 では、カルト宗教と新宗教の関係はどうなっているのかというと、瓜生さんはカルト宗教の定義を次のように教えてくれました。

カルト宗教の定義とは

写真はイメージです。以下同じ

「私は自著の中でカルト宗教の定義について以下のように書いています。『カルトとは、ある特定の教義や思想、あるいは人物そのものを熱狂的に崇拝する集団であり、その組織的目的を達成するために、詐欺的な手法を用いて勧誘したり、メンバーやメンバー候補者に対して、過度な同調圧力を加えて人格を変容させたり、精神的肉体的に隷属させたり、経済的に無理な収奪を行うなどをするものをいう』(瓜生崇『なぜ人はカルトに惹かれるのか 脱会支援の現場から』法蔵館、2020)。

 カルトの問題は新宗教の問題だとよく勘違いされるのですが、伝統宗教でもカルト的な問題はあるんです。例えばローマ・カトリックで昔から問題になっていて今も解決していないこととして、一部の聖職者が若い男女の信徒に対して性的な虐待を行なっています。また、日本の伝統仏教でも、『○百万円払わないと墓じまいさせない』などということもあるわけです。要求される方はおかしいと思っても、宗教的な権威を盾にやられると怖くてお金を払ってしまう。これって霊感商法に極めて近い行為で、カルトがやっていることとそう変わらないんです。カルトを語るときは、特定の教団がカルトかどうかばかりが問題にされますが、本当の問題はそこでカルト的なことが行われているか否かなのです。

 もちろん、オウム真理教や旧統一教会のように、教団そのものがカルトと言えるケースもあるのですが、どちらかと言うと、全体的に問題なさそうな宗教の、一部の限られたところでカルト的な収奪が行われていることも多いのです。この問題は宗教に限らず、カリスマ的な社長のいるブラック企業とか、自己啓発セミナー、マルチ商法やネットワークビジネスがカルト化していくケースもあります」








カルトにハマりやすい人の特徴「人生に真面目」


 このようなカルトにのめり込んでしまう人の特徴は、精神的に弱っていたり優柔不断な人が多いのかと思いきや、真逆だと瓜生さんは語ります。

カルトにハマりやすい人の特徴「人生に真面目」
人生に真面目で、一生懸命何かを考える力があり、『人間はなぜ生きているのだろう』と普通の人がスルーするようなことを掘り下げてしまう人がハマりやすいとは言えます

 また、ハマりやすい年代は2種類の山があって、まずは20歳前後の若者。受験勉強を頑張って無事大学に受かったらその先の目的がなくなってしまう。そんなときに新たな目的としてカルトに入信する。

 もうひとつは男性の場合60代くらいで、定年退職したりした人、女性だと50代で子育てが一段落した人。今までは仕事や子育てに一生懸命だった人が何もなくなってしまったとき空虚さを感じて、この先の人生このまま生きて死んでいくのかなと考えたとき、チラシであったりインターネットで見かけたりしてカルトにハマりやすいです」






現代の勧誘はネット上がほとんど


 一昔前までは大学のサークルの勧誘に混ざって宗教勧誘をする信者が多かった印象ですが、今は圧倒的にSNSでの勧誘が多いそうです。2000年頃から大学での宗教勧誘が厳しくなり、ちょうどその頃にSNSの流行の原点とも言えるmixiが流行り始めて、今はTwitterやFacebook、珍しいところだとTik Tokなどでも勧誘があると言います

 それに加え、今はマッチングアプリを使う人も多いので、マッチングした相手を勧誘することも。さらにとある宗教系YouTuberは登録者数が19万人もおり、その動画を見て信者になる人もいるそう。宗教系YouTuberは結論を言わず『絶対の幸福になりたい人は私のオンラインセミナーへお越しください』と誘うのだといいます。なんとも現代的なツールを使った誘い方です。








なぜ人はカルトにハマってしまうのか


 カルトにハマってしまう理由の一つとして、その宗教に入ると同じ主張の規範の人たちの集団の中にいることになるので非常に居心地が良いのだそう。

なぜ人はカルトにハマってしまうのか
「例えば同じ業界の仕事の人と飲み会をすると共通の話題があって、居心地が良いのと基本的には同じで、カルトでは自分を認めて同じ価値観に生きる人の濃密な集団に溶け込むことができる。そうなると辞める気にならなくなってしまうんです。『居場所がなくて孤独だから宗教にハマってしまうんでしょ?』と思う人もいるかもしれませんが、これは非常に短絡的な考えで、社交的で他の分野でも友達がたくさんいる人も入っています。芸能人などはその典型かもしれません」






カルトに入っても抜け出せる人もいる


 カルトは一度ハマってしまうと抜け出せないイメージがありますが、そうではないそうです。

「カルトは大量の人が入って大量の人がやめていくモデルなんです。例えばオウム真理教の後継団体としてアレフがありますが、公安調査庁の資料を見ると、アレフなんかはだいたい毎年100人~200人が入信しています。そうなると10年も経つと1500人は増えている計算になりますが、全体の信者数は変わっていないんです。入っていく分だけやめていく人がいるんです。ガンガン入信してガンガンやめていくのがカルトの姿です」








マインドコントロールはありふれた言動


 瓜生さん自身、新宗教である浄土真宗親鸞会を脱会しています。脱会のきっかけは何だったのでしょうか。

マインドコントロールはありふれた言動
「話すと長くなるのですが、当時僕は布教のために全国を回っていたんです。でも、途中からインターネットが発展してきて、ネット上の掲示板で教団の批判をする書き込みが増えてきたんです。それで上層部の人から『君は理系でコンピュータにも詳しいから戻ってきてこの批判の書き込みをどうにかしろ』と言われ、布教から戻ってきました。それで、批判の書き込みを削除したりしていたんですが、書き込みを見ていると、その人たちの気持ちがわかるし、ひょっとしてネットの向こう側にいる人たちが正しくて自分が間違っているんじゃないんだろうかという気になってきたんです。それがきっかけで私は親鸞会を脱会しました。

 それと、脱会者を防ぐためにマインドコントロールについても調べていたことがありました。マインドコントロールと言うと、オウム真理教のように麻原彰晃の脳波に繋がるとされるヘッドギアをつけたりMDMAを飲ませて幻覚を見せたりするのをイメージするかもしれませんが、実際はそれとは全く違うんです。マインドコントロールの手法はどこにでもあるありふれたもので、相手に親切にするとか。例えば会社に新入社員が入ってきたら辞めないようにみんなで丁寧に教えたりするじゃないですか。この会社は良い会社だと思わせる。そんなふうにして一つの思想や考え方の規範をその人に慣れさせること、社会の中で普通に行われているようなありふれた出来事を、束にして一つの方向に切れ目なく続けていく。緩やかに、自然に、人間を変えてしまう。これがマインドコントロールの正体なんです。だからされている方は気づかないんです」








宗教2世には戻れる場所がない


 今回の銃撃事件の山上容疑者は旧統一教会の2世ではないかとされています。最後にこの2世の問題について瓜生さんに2世にはどんな苦しみがあるのかを聞きました。

宗教2世には戻れる場所がない
やはり親が信者だと戻れる場所がないということです。宗教をやっていると、生活の全てが宗教になるんです。自分の生き方の指針でもあり、哲学でもあり、目的でもあり、あらゆるものが宗教です。お父さん・お母さんの役割をしてくれるのも宗教だし、きょうだいや友達の代わりをしてくれるのも宗教。戻れる場所があれば戻れるけれど、それがカルト宗教の親がいると戻れない。そういうところに宗教2世の苦しみがあると思います」

【瓜生崇(うりゅうたかし)】
1974年東京都生まれ。電気通信大学中退。大学在学中に浄土真宗親鸞会に入会、同講師部にて12年間の活動後、脱会。システムエンジニアを経て、2011年から真宗大谷派玄照寺(滋賀県東近江市)住職。カルトの脱会支援活動に尽力するほか、大学や高校、寺院などでカルト問題啓発のための講演をしている。大阪大学キャンパスライフ健康支援センター招へい教員。真宗大谷派青少幼年センタースタッフ。著書に『なぜ人はカルトに惹かれるのか 脱会支援の現場から』(法蔵館)などがある。

<取材・文/姫野桂>
姫野桂
フリーライター。1987年生まれ。著書に『発達障害グレーゾーン』、『私たちは生きづらさを抱えている』、『「生きづらさ」解消ライフハック』がある。Twitter:@himeno_kei




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