とはいえ、摂取カロリーを抑えすぎてしまうと、むしろ体重が落ちにくくなってしまうことがあります。
再び体重が落ちるようにするためには、どのようなことに気をつけたらいいのでしょうか。
今回は、体重が落ちにくくなっても焦らないように、ダイエット中に意識したい理想的なカロリーバランスをご紹介します。

摂取カロリーと消費カロリーのバランスが重要

ダイエットは、カロリーとの闘いです。
私たちの体は、食事によってカロリーを摂取し、それを消費することで生きています。
摂取するカロリーと消費するカロリーのバランスが取れている状態が、健康的な状態といえます。
ただ、食生活が乱れたり、食欲をうまくコントロールできなかったりすると、食事の量が増えてしまうことがあります。
これによって、摂取するカロリーが増えてしまい、体はそのカロリーを消費しきることができなくなります。
余ったカロリーは、体脂肪として体内に蓄えられます。
これが肥満の原因となっているのです。

ダイエットをするためには、食事などから摂取するカロリーを抑えながら、運動などで消費するカロリーを増やすことが大切です。
摂取するカロリーよりも消費するカロリーが多くなると、体は蓄えていた体脂肪をエネルギーに変えて補います。
少しずつ体脂肪をエネルギーとして消費するためには、毎日の食事量を抑えて、摂取するカロリーを少なくする方法があります。
ダイエットで食事を制限する方法が数多くあるのは、摂取カロリーを抑えることで体脂肪をエネルギーとして消費するという体のメカニズムを活用しているからです。
私たちの体は、生命活動を維持するために必要な基礎代謝と、運動などによってカロリーを消費しています。
ダイエットのために摂取するカロリーを制限する場合には、まずは自分が1日でどれだけのカロリーを消費できるのかを知っておくことが大切です。
消費カロリーよりも摂取カロリーを落とすことで、はじめて体重が落ちるからです。

基礎代謝は、身長や体重によって個人差があります。
これを算出するには、以下の計算式を使います。
基礎代謝量(kcal)=665.1+(9.6×体重kg)+(1.7×身長cm)-(7.0×年齢)
たとえば、25歳で身長が158cm、体重が58kgの女性では、次のように基礎代謝量を求めることができます。
基礎代謝量1315.5kcal=665.1+(9.6×体重58kg)+(1.7×身長158cm)-(7.0×25歳)
これに運動などで消費するカロリーを足したものが、1日で消費するカロリーになります。
その数値よりも食事で摂取するカロリーを抑えることで、体重を落とすことができます。
カロリーを制限しすぎると逆効果になる?

1日の食事の量を減らすことによって、摂取カロリーを抑えるダイエット方法があります。
単純に食べ過ぎないように気をつけるものから、カロリーの高い食品をカロリーの低い食品に置き換えるようなものもあります。
いずれの方法でも、消費するカロリーよりも摂取するカロリーを抑えることで、ダイエット効果が期待できます。
ただ、摂取するカロリーを抑えるダイエットを長期間続けていると、方法によっては急に痩せにくくなってしまうことがあります。

これは、体のメカニズムによるものです。
食事量が減り、そこから摂取できるカロリーが少ない期間が長くなると、体は「このままではエネルギー不足に陥るかも…」と危機を感じます。
この危機感によって、できるだけカロリーを消費しないように「省エネモード」になってしまうのです。
つまり、私たちの体は、少ない摂取カロリーでも生命活動を維持できるようにするため、基礎代謝によるカロリーの消費を抑えるようになります。
消費されるカロリーが減ってしまうため、必然的に痩せにくい体質になってしまいます。
その結果、どれだけ毎日の食事制限を頑張っても、体がエネルギーを消費しようとしないため、体重が落ちにくくなってしまうのです。

さらに、「省エネモード」によって、痩せにくい体質になる以外にも、ダイエットにとって逆効果が発生してしまいます。
それは、少ない食事の中からできるだけ多くのカロリーを摂取しようとすることです。
摂取したカロリーは、「いつ、さらにエネルギー不足になっても対応しなければ・・・・・・」という体のはたらきによって、体脂肪として蓄えられやすくなるのです。
つまり、カロリーを抑えた食生活を続けていると、体は徐々に痩せにくく太りやすい体質になってしまう可能性が高いといえます。
「省エネモード」にならないカロリーの目安は?

食事から摂取するカロリーを抑える期間が長くなることで、体が「省エネモード」になり、ダイエットがうまくいかなくなるメカニズムを見てきました。
とはいえ、これは極端な食事制限などで起こりやすいものです。
食事によるカロリーを抑えつつ、栄養バランスを考えた食事をとることで、「省エネモード」になりにくくすることができます。
早く痩せたいという気持ちを抑えつつ、できるだけ「省エネモード」にならないようにするためには、ダイエットのペースが重要です。
1カ月のダイエットのペースが、で現在の体重の5%以内であれば、体への負担が少なく「省エネモード」になりにくいといわれています。
これは、現在の体重が60kgの人であれば、1カ月で3kgまでのダイエットであれば無理なく痩せられるということです。

これ以上のペースで体重を落とすようなダイエットは、必ず体に負担がかかります。
この負担が体に「栄養不足になるかも…」という危機感を与え、「省エネモード」の原因となってしまうのです。
さらに、体内の栄養バランスが崩れてしまうため、肌荒れや貧血、便秘や生理不順などの体調不良が出やすくなります。
ちなみに、体重を1kg落とすためには、1カ月でどれだけのカロリーを抑えればいいのでしょうか。
体脂肪1kgを落とすためには、約7,000kcalが必要になるといわれています。
これを1日あたりに換算すると、約233kcalのカロリーを抑えることになります。
ためしに、先ほどの25歳で身長が158cm、体重が58kgの女性で考えてみましょう。
食事で摂取するカロリーが、基礎代謝で消費するカロリーよりも約233kcal少なければ、1カ月で1kgの体重を落とすことができます。
この女性の基礎代謝は1315.5kcalなので、1カ月で体重1kgを落とすのであれば、毎日の食事を約1082kcalにする必要があります。
これをさらに1日3食にあわせてみると、1食あたり約360kcalくらいにすることが求められます。

実際に数字で見ると、たった体重を1kg落とそうとするだけで、思い切った食事のガマンが必要になりそうだということがわかります。
この女性のケースでは、1カ月に2.9kgまで落とすダイエットであれば、体に負担がなく痩せることができます。
ただ、実際に1カ月で2.9kgの体重を落とすためには、1日あたりの摂取カロリーを約640kcalにまで抑える必要があります。
数字上では可能かもしれませんが、1食あたり200kcalちょっとの食事では、仕事や家事に体が持ちそうにありませんね。
さすがに食事の量が少なすぎて体調の維持に不安があるという方は、食事の量をある程度増やして、運動によって消費カロリーを高める方法もあります。
大切なことは、消費するカロリーよりも摂取するカロリーを抑えることですから、自分の生活習慣にあったカロリーバランスのとり方を工夫していきましょう。
カロリーのバランスを考えたダイエットを!

継続的に体重を落としていくためには、摂取するカロリーと消費するカロリーのバランスを意識するようにします。
極端に摂取するカロリーを抑えてしまうと、体が「省エネモード」になってしまうため、痩せにくくなるだけでなく、リバウンドも起こりやすくなります。
ダイエット効果を継続させるためにも、基礎代謝で消費するカロリーを把握して、食事で摂取するカロリーとのバランスを意識してみませんか?