かつて17歳だったあなたにも観てほしい
■本田翼さん&山本美月さんの共演!
由紀と敦子はどこか自分と近いところがあった
── 今回の由紀と敦子という役柄は、これまでのおふたりの明るくて元気なイメージとは少し違うものですが…?
翼:高校生のとき一匹狼だったので、由紀の群れないところは自分と近い気がします。私自身は由紀のように「死について知りたい」と思ったことはないですが、何かを知りたいと思ったら思わず動き出してしまうところはすごく共感できました。
美月:私は、これまで人から一目置かれるような女性を演じることが多かったんですが、実は敦子のような役柄の方が自分に近いんです。私も周りの目を必要以上に気にしてしまったり、友だちに執着してしまったりする部分があるので。
── 由紀と敦子を演じて、とくに印象に残っているシーンはありますか?
翼:モデルハウスで、男性の足を洗わされるシーンがあるんですが、そのときの鳥肌が立つような感覚はもう一生経験しないんじゃないかと思うくらい、印象的でした。
美月:敦子は感情の起伏が激しい子なんですが、初めて感情を思い切り表に出すのが保健室のシーンです。すごく不安だったんですが、このシーンを通してより敦子のことを理解できた気がします。
女性が作る女性のための映画
── 原作の湊かなえさんも女性、監督の三島有紀子さんも女性、そして舞台も女子校と、かなり”女性色”の強い作品のような気がします。
美月:そうですね。この作品はまさに女性ならではの世界観だと思います。現場でも三島監督は身体が触れ合うくらいそばに寄り添って、まるで催眠術をかけるように撮影してくださいました。これは女性の監督だからこそ、よかったんだと思います。
翼:私も共感できる部分が多かったし、すごく説得力があってリアルな作品になっていると思います。
── おふたりは、三島監督とどのように作品を作り上げていったんでしょうか?
美月:監督から求められたものには100%で答えたいと思っていて。無理難題を突きつけられることもありましたが、絶対負けたくないと思って取り組んでいました。
翼:私は、自分が何を求められているのか、ちゃんと理解してからじゃないとやりたくない方なんです。だから、ちょっとでも違うなと思ったら、撮り直してもらうことも多かったです。
現場ではお互いの存在が救いだった
── 今回共演して、お互いどんな印象を持ちましたか?
翼:私とみっちゃんは、今回で4回目の共演なんですが、お芝居で絡むのはほとんど初めてだったんです。でも、すぐに打ち解けて仲良くなりました。現場でも、ふたりでいるときはリラックスできたよね。
美月:うん、そうだった。翼は思ったことを素直に伝えてくれるので一緒にいてすごく居心地がよかったです。苦しいシーンが多い現場だったので、翼がいてくれることが支えになっていました。
── 由紀と敦子のように、お互い支え合う関係だったんですね。
翼:お互いの存在が”救い”になっていた気がします。負の感情の演技が多かったので、現場にみっちゃんがいるときはすごく安心していました。
美月:重いテーマを扱っていることもあって苦しい現場でしたが、翼と一緒にいるときは、いい意味でゆるい雰囲気でいられたと思います。
大人になった今だからこそ演じられた17歳
── おふたりが17歳だったころのことについて教えてください。
翼:心はほとんど大人になっているのに、制限されていることが多くて、常にイライラしていた気がします。自分でも何に不満があるのかはよくわかっていなかったんですが、とにかく「まじむかつく!」って口ぐせのように言っていました。
美月:私は今回の作品の舞台と同じような厳しい女子校に通っていたこともあって、毎日毎日同じことを繰り返す日々に、少し退屈さを感じることもありました。
── 20代半ばを迎えたいま、17歳を演じることについてどう思いましたか?
翼:今回の作品は、大人になった今だからこそ演じられたんだと思います。本当に17歳だったら、自分を客観的に見られないから、台本の内容も理解できなかったんじゃないかな。
美月:大人になって広い世界があると知ったからこそ、あの狭い世界を表現できたんだと思います。17歳のころは、自分の周りの世界だけがすべてで、その狭さには気付いていなかったので。
女同士の関係はやっぱり難しい
── おふたりは女同士の友情に悩んだり、傷ついたりした経験はありますか?
美月:高校生のとき、まさしく由紀と敦子の関係のように依存してしまっていた女の子がいたんです。擬似恋愛のような関係だったんですが、執着しすぎていた反動なのか、卒業してからお互いまったく連絡を取らなくなってしまって…。その経験もあって、敦子の由紀に対する執着心はすごく理解できました。
翼:あまり人とベタベタするのが好きではなくて。基本的にはひとりでいて、どのグループにも入れるという感じだったんです。もちろん、由紀の敦子に対する強い思いは理解できましたが、敦子がいじめられているのをかばえなかったり、小説を通して励まそうとしたりするところは、不器用な子だなと思っていました。
── 最後に、MERY読者に注目してほしいポイントやメッセージをお願いします。
翼:女同士の友情や、教室の雰囲気など、すごくリアルなので、自分が17歳だったころを思い出しながら観てほしいです。ぜひ、『少女』の世界観に没頭してください。
美月:自分と重ね合わせて共感しながら観ても、非日常的な物語として客観的に観ても楽しめる作品だと思います。ミステリーとしても極上の仕上がりなので、たくさんの人に観てほしいです!