
ダイエットで体重は減ったのにお腹だけがぽっこり……。なかなかサイズダウンしないお腹周りは悩みの種。ぽっこりお腹の原因は、加齢による脂肪過多に限らず、さまざまな原因が考えられます。
また、ぽっこりお腹の解消法は原因によって異なるので、むやみに激しい筋トレや食事制限をしても、効果はあまり期待できません。
そこで今回は、男女年齢に関係なくぽっこりお腹になりやすい原因と女性特有の原因、そして原因別の解消法を見ていきましょう。
ぽっこりお腹になりやすい3つの原因
ぽっこりお腹になりやすい原因は、男女、年齢に関係なく、次の3つが考えられます。
■ 皮下脂肪と内臓脂肪

ぽっこりお腹の原因となる脂肪には、皮下脂肪と内蔵脂肪があります。
中高年の女性に多いのは、加齢による基礎代謝の低下や、筋肉の衰えによって下腹部に蓄積される皮下脂肪。筋肉の少ない女性は、冷えや衝撃から子宮や卵巣のある下腹部を守るために、年齢に関係なく下腹部に皮下脂肪が付きやすくなっています。
一方、男性は筋肉量が多いので、エネルギー源として内臓脂肪が付きやすく、油っこい食事や運動不足などによって蓄積されていきます。
一般に、皮下脂肪は落ちにくい特性があり、内臓脂肪は皮下脂肪に比べると落としやすいと言われています。
■ 便秘

便秘が慢性化すると、腸の中に便やガスが溜まって下腹部が張ってくるため、ぽっこりお腹の原因となります。
便秘には症状によって分類されており、食生活の乱れや運動不足で大腸のはたらきが低下した状態の「弛緩性便秘」、ストレスや自律神経の乱れによって大腸が緊張状態になっている「けいれん性便秘」、便が直腸に届いても便意が起こらない「直腸性便秘」があります。
女性は骨盤が広いため、腸が骨盤内に落ち込んでたるみやすく、便が大腸に留まる時間が長くなります。そのうえ腹筋が弱く、便を送り出す力が弱いので、便秘になりやすいといわれています。
■ 内臓下垂

手足や他の部分は細いのにお腹だけがぽっこりしている場合は、内臓下垂が原因かもしれません。内臓下垂とは、内臓が本来あるべき位置から下がってしまった状態です。
胃や腸などの内臓は、腹膜や周りの筋肉に支えられています。不規則な食生活や運動不足などによって筋肉が衰えると、内臓はどんどん下がって下腹部に溜まり、お腹がぽっこり出てきます。
さらに内臓下垂の影響で、血行が悪くなり臓器が正常に働かなくなるので、冷えやむくみ、便秘、食欲不振などさまざまなトラブルを招きます。また、代謝機能が低下するので脂肪が付きやすく、痩せにくく太りやすい体質になります。
ぽっこりお腹になりやすい女性特有の原因
ぽっこりお腹になる原因には、女性にしかない機能の影響によって起こる女性特有の原因があります。
■ 冷え性

女性は男性に比べて筋肉量が少なく、体内で十分な熱が生み出せないため冷え性が多いと言われています。
体が冷えると行が悪くなり、内臓機能や代謝機能が低下して、老廃物が体内に蓄積されます。その結果、むくみ、便秘、脂肪によって、ぽっこりお腹になりやすいのです。
冷え性を改善するには、20分程度のウォーキング、ストレッチ、エアロビクス、ホットヨガなどの適度な運動が有効です。
また、体を冷やさないように体温以上の食事を摂ること、ニンジン、カボチャ、小豆、肉類、魚類など、体を温める食品を食べる]ように心がけましょう。
■ 骨盤の歪み

骨盤の歪みや開きは内臓下垂の原因のひとつと考えられており、ぽっこりお腹の原因でもあります。
女性の骨盤は、出産に備えるため男性に比べて横に広く、伸縮しやすい構造になっています。また、骨盤と脚の結合部分が浅く、下から脚で支える力も弱いため、不安定で歪みやすくなっているのです。
出産を経験した人は骨盤が開きやすいと言われていますが、カバンをかける肩がいつも同じ、脚を組むなどの習慣がある人は、骨盤が歪んでいる可能性があります。
歪みや開きをハッキリ感じる場合は、自己流だと危険なので、整体やカイロプラクティックなどで施術を受けましょう。
■ 婦人科系の病気

婦人科系の病気が原因で下腹部がぽっこりしてくる場合があります。下腹部には子宮や卵巣など女性にしかない臓器があり、年代に関係なくかかりやすい病気も多いです。
婦人科系の病気によるぽっこりお腹は、触るとしこりがあったり部分的に硬く感じたりするので、そのような症状がある場合は、内科や婦人科で診察してもらいましょう。
発症頻度が高く、ぽっこりお腹の原因となりやすい婦人科系の病気は次の3つです。
□ 卵巣嚢腫
卵巣に脂肪や水が溜まって腫瘍ができます。腫瘍が大きくなると下腹部がぽっこり出てきます。年代に関係なく比較的多くの女性に見られる症状ですが、腫瘍は良性の場合が多いです。
□ 子宮筋腫
子宮に良性の腫瘍ができる病気です。腫瘍が大きくなると、膨満感を感じたり、便秘になったりする場合があります。
□ 子宮内膜症
本来月経で排出される子宮内膜が、子宮以外の部分に増殖する病気です。腸や胃などに癒着することで、お腹がぽっこりしてきます。
ぽっこりお腹を解消する方法
ぽっこりお腹になりやすい原因の中で、特に対処すべき3つの原因について解消法を紹介します。
■ 有酸素運動と水素水で代謝をアップ

皮下脂肪や内蔵脂肪を減らすには、食事制限と有酸素運動の組み合わせが効果的。カロリーの摂取を抑え、ジョギング、ウォーキング、ストレッチなど毎日継続できる軽めの有酸素運動を継続して、カロリーの消費を高めることが大切です。
また、食生活や運動の見直しとともに、最近注目されている水素水を取り入れることで代謝アップが期待できます。水素水は高濃度の水素を含む飲料水で、悪玉活性酸素と結合して水に変え、体外に排出するはたらきがあります。
さらに、脂質や糖質を分解し、エネルギー源に変えるはたらきをするミトコンドリアを活性化させることで、代謝を高める効果が期待できます。
■ 便秘解消には2種類の食物繊維が効果的

便秘解消に有効とされる食物繊維には、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の2種類があり、ふたつの食物繊維をバランスよく摂ることが大切です。
□ 水溶性食物繊維
水溶性食物繊維は、果物や海藻類に多く含まれており、便を軟らかくしたり、余分な脂肪を吸着して便と一緒に排出したりするはたらきがあります。
□ 不溶性食物繊維
不溶性食物繊維は、穀物や根菜類など繊維の多い食物に含まれ、水に溶けない性質を持っています。水分を吸収して膨らみ、便のカサを増して大腸に適度な刺激を与えることで便意を促す効果を高めます。
大腸のはたらきが低下している弛緩性便秘の場合は、不溶性食物繊維を多めに摂り、腸の動きを良くすることで便秘改善が期待できます。また、大腸が緊張状態のけいれん性便秘の場合は、水溶性食物繊維を摂取すると効果的です。
■ 内臓下垂の改善にはインナーマッスルの強化が必須

内蔵下垂を改善するには、インナーマッスルを鍛えて内臓を正しい位置に戻す必要があります。
表面に見えるアウターマッスル(表層筋)に対して、骨に近い深い部分にある筋肉をインナーマッスル(深層筋)と呼びます。インナーマッスルは、滑らかな動きのために関節の位置を調整したり、正しい姿勢をキープしたりする役割があります。
内臓を支え、正しい位置に保つはたらきをしているのは、胴体部分のインナーマッスルです。骨盤の中にあって内臓を支えている「骨盤底筋」、お腹の周りを覆っている「腹横筋」、深部腹筋群とも呼ばれる「腸腰筋」を強化して、内臓を内側から支えることが大切です。
インナーマッスルを鍛える3つのエクササイズ
インナーマッスルの強化は、内臓を正しい位置に整えるだけでなく、内臓機能や基礎代謝を高め、便秘、冷え、骨盤の歪みを防止など、ぽっこりお腹の原因を総合的に解消する効果があります。
運動が苦手な人でも続けられる簡単な3つのエクササイズを紹介します。
■ ドローイン
ドローインは、息を吸ってお腹をゆっくりへこませるエクササイズで、腹横筋を重点的に鍛えることができ、お腹の引き締めに効果的。仰向けの寝姿勢で行うのが基本ですが、立った状態でも十分効果はあるので、場所を選ばず続けやすい運動です。
1. タオルを2枚用意します。
2. 脚を腰幅に開き膝を立てて仰向けに寝ます。
3. 腰の位置にタオルを入れて、腰が反らないようにします。
4. おへそにタオルを置き、手のひらを上にして腕全体を床にけます。
5. ゆっくり息を吐きながら、おへそを背中に近づけるようにお腹をへこませます。
6. 4カウントでお腹をゆっくりへこませたら、ゆっくり元に戻します。
7. 1日5回2セットを目標に行いましょう。
■ 腸腰筋トレーニング
腸腰筋は、大腰筋と腸骨筋の総称です。おもに腿を上げる時に使われる筋肉で、大腰筋は背骨と脚を結んでおり、腸骨筋は骨盤と脚とを結んでいます。
腸腰筋は姿勢を維持し、体全体を安定させる役割を持っています。この筋肉を鍛えると、骨盤の歪みや内蔵下垂を防ぎ、血行や代謝が良くなります。
1. 脚を大きく前後に開きます。
2. 体重が両方の脚に均等にかかるようにバランスをとります。
3. 後ろ脚のつま先を内側に向けます。
4. 後ろ脚と同じ側の腕を天井に向けてできるだけ大きく伸びあがります。
5. 大きく息を吸っていったん止め大きく吐き出しましょう。
6. 前後の脚を入れ替えて同じ動作を繰り返します。
■ 骨盤底筋エクササイズ
骨盤底筋は、骨盤の底部にあるインナーマッスルで、内臓の入った腹腔を下から支える役割を持っています。骨盤底筋を鍛えると、腹圧が上がって下腹部が引っ込み、体の軸を整えるので、姿勢が良くなり骨盤の歪みも整います。
1. 骨盤の位置を確認します。
2. 膝を45度の角度に立てて仰向けに寝ます。
3. 息を吐きながら、お腹をへこませて肛門を締めるようにお尻に力を入れます。
4. 息を吸いながらゆっくり元に戻します。
5. 次に息を吐きながら、脚の付け根を押し込むように膝を寄せていきます。
6. 息を吸いながらゆっくり元に戻します。
食生活や運動不足を見直し代謝の良い体質に

ぽっこりお腹は、内臓機能や代謝機能の低下によって起こります。ぽっこりお腹を解消するには、食生活や運動不足を見直し体質を改善していくことが大切。
また、インナーマッスルを鍛えることで内臓機能が高まり代謝の良い体質になるため、ダイエットとしても効果的です。きつい筋トレや過度な食事制限はやめて、体の内側からキレイになりましょう。