
※写真はイメージです(以下、同じ)
ですが、最近のアルバイトはなんの予告もなく、突如やめてしまう人が多いといいます。
谷川あゆみさん(42歳・仮名)のパート先の小売店でもやはり「急に辞めるバイト」が後を絶たないそうです。
印象に残っているの3人について、そのときのことを話してくれました。
豆腐メンタルな野球少年
1人目は大学生の男性。野球をやっていて体格も良く、体力がありそうな印象でした。ですが彼はとにかく仕事が覚えられず、値札を貼るだけの仕事でも、商品の向きと反対にシールを貼ったり、裏側に貼ったりと、ふつうならわかるであろうこともできず、社員の女性に叱られまくりだったとか。
そんな彼がある日突然アルバイトを欠勤。
「まだ3回くらいしか来ていないのに、いなくなっちゃったんです。するとその当日、彼のお母さまから激怒の電話が。なんでも社員の女性に叱られたのがトラウマになってもう来れないとかで、店長が激怒したお母さまのクレームを受けて3時間も電話に付き合わされていました。叱っていた女性は、確かにハッキリした物言いの女性社員でしたが、言っていることも全うだったし、仕方ないかな…という感じでした。野球で体育会系の厳しさを学んで来たんじゃないのかな?と思いましたが、ママが登場とは…彼のその後は知りませんが、なんか大変そうですよね」
当日休みからのバックレ高校生
2人目は高校生。もう進路が決まったとのことでアルバイトに入ってきました。高校生でしたが大人っぽい雰囲気で、活躍を期待していたようですが、こちらはアルバイト2回目出勤の当日「学校行事とぶつかったので休みます」と電話があったので、疑問に思ったそうです。
「学校行事って、急に決まるものじゃないですよね。なんとなく嘘くさいなぁと思いましたが、店長が受けたし、嘘だろとも言えないし、連絡してきただけマシだねということで次の出勤を待つことになりました」
けれどその次の出勤も、当日に「面接の練習があるので行けません」と電話がありました。もう進路が決まっているはずの彼に面接があるのかわかりませんが、また次回を待つことに。
そして3回目の出勤。電話連絡もなく、今日は来るかと思いきや、なんと時間になっても現れず…。結局3回目は無断欠勤となり、それ以降電話連絡もつかないそうです。
「最初から怪しいなとは思っていましたが、やっぱりこうなっちゃいますね。でも高校生なら自宅だし、自宅に電話すれば本人が捕まると思うんですが、店長はそのまま放置してしまってますね…」
深夜に静かに姿を消した高校生
3人目もまた高校生。今度は以前ファミリーレストランで長期アルバイト経験があるとのことで、活躍を期待されていました。けれど数回来た後の夜、突然無言で仕事のLINEを退会。翌日出勤予定だったのにもかかわらず、そのまま来ることはありませんでした。
「すぐ辞めるのが悪いとは思いません。合う合わないもあるし、思っていたものと違ったりは仕方ないです。ただ、何かしらの理由を付けてでも、辞める意志は伝えるのがマナーだと思うんですけど…。無断欠勤や当日欠勤をした時点で、きちんとそれは迷惑だからもっと早く連絡するようになど教育も必要だと思うのですが、店長はパワハラとかあれこれ言われるのが怖くて放置…どっちもどっちですけどね」
突如来ないバイト。最低限のマナーはどこへ
強く出れば叩かれてしまうリスクのある世の中になってしまいましたが、人は社会の中でさまざまな経験をしながら成長していきます。
辞める連絡をしにくいのはもちろん共感できますが、何も言わずに休むのはやはりマナー違反。まだ学生であるうちに、それがマナー違反であることを誰かが教えてあげないと、社会人になってから困るのではないかと思いますが、何かにつけて「ハラスメント」認定されてしまう世の中では、なかなか難しいのかもしれませんね。
【他のエピソードを読む】⇒「実録!私の人生、泣き笑い」の一覧へ
【あなたの体験談を募集しています!】⇒心がほっこりした「ちょっといい話」、ありえない!「びっくりした話」「ムカついた話」、人生最悪の恋愛を募集中!(採用時に謝礼あり)ご応募はここをクリック
<文/塩辛いか乃>
塩辛いか乃
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako
(エディタ(Editor):dutyadmin)