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「夫の出身大学の創立者の銅像」をLINEアイコンに…。実在する強烈ママ友話を作者に聞いた

時刻(time):2023-11-13 09:12源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
漫画『 犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~ 』では、仲の良かった4人のママ友たちが、子どもの起こしたトラブルをきっかけに険悪な関係に変わっていく様子を描いています。 物語はママ友で駐車場で話し込んでいるうちに子どもたちの誰かが車に傷をつけてしまうという事件から始まります。親たちの誰もその現場を見ていなかったことから「全家族で平等

 漫画『犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~』では、仲の良かった4人のママ友たちが、子どもの起こしたトラブルをきっかけに険悪な関係に変わっていく様子を描いています。

 物語はママ友で駐車場で話し込んでいるうちに子どもたちの誰かが車に傷をつけてしまうという事件から始まります。親たちの誰もその現場を見ていなかったことから「全家族で平等に賠償する」という方向で動き始めた4人。しかし、一人の行動をきっかけに段々と疑心暗鬼に陥っていきます。

 本記事では2話を紹介。また、2児の母でもあるゆむいさんに、「ヤバいママ友」キャラの元になったエピソードや、ママ友トラブルがこじれてしまう要因について聞きました。

【最初から読む】⇒『犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~』一覧へ

『犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~』より

『犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~』より








『犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~』より







『犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~』より






『犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~』より














『犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~』より












強烈なママ友エピソード


マウンティング

※イメージです(以下、同じ)

――やけに高飛車だったり、周囲に嘘を吹聴したり、自分の子どもは絶対に悪くないと主張したりする高見さんのようなママに、実際に会ったことはありますか?

ゆむい:高見さんのような人には会ったことがあります。でも、あからさまに自慢話をするというよりは言葉の端々に夫の職場のポジションを匂わせてくる感じでした。「ボーナス100万円も減っちゃったのよ~」とか。私が子どもだった頃、友達のお母さんにもこんな感じの人がいました。どの時代にもいるんでしょうね。

――どうやって高見さんのキャラクターを作っていったのでしょうか?

ゆむい:私が会ったことのある人や、周りの人が出会った強烈なママさんたちをくっつけて作っています。高見さんの夫が会社でパワハラをしていたり「夫の大学の創立者の銅像写真をLINEのアイコンにして学歴自慢を匂わせてくる」というのは、実際に私の編集担当が遭遇したエピソードなんです(笑)。

 周りのママの夫の勤め先や肩書きを調べ上げてリストにしている人も実際にいたそうです。漫画には入れていませんが、夫同士が同じ会社だからといって、ママ友間の揉め事を相手の夫の上司に訴えに行ったという話も聞いたこともあります。






「夫の肩書き」をなぜ持ち出す?


――なぜママ友に対して夫の話を持ち出すのだと思いますか?

ゆむい:ママ友グループだと、「子どもが同じ幼稚園」という属性以外に特徴が分からないので、何か情報がほしくて「夫の肩書き」を持ち出したくなるのかもしれません。

 特に転勤族だと奥さんは専業主婦やパート勤務というケースが多いし、社宅では同じ会社の奥さんたちばかりになりますよね。高見さんの場合は夫が会社でのポジションが高い人なので、「夫と同じ会社の奥さんたちとの上下関係を意識して話さないといけない」と思ってしまったのかもしれないです。

――ママ友にマウントを取られたときは、ゆむいさんはどうしますか?

ゆむい:私は単純なので素直に感心しますね、だから相手をつけ上がらせちゃうのかもしれません(笑)。













卒園式後の謝恩会はママたちの暴露大会?


――卒園のタイミングになってから、強烈なママ友について暴露大会になるというのは「あるある」なのでしょうか。

ゆむい:私は参加できなかったのですが、卒園式のあと謝恩会に出席したママ友から「暴露大会になってすごかった」と聞いたことがあります。幼稚園の先生もリミッターが外れるのか「実はあの人は強烈で……」とこっそり教えてくれたらしいです(笑)。

――結構起きていることなんですね。

ゆむい:周りの人に聞くと実際にあるんだなと思いますね。謝恩会ではないですが、私も自分の知らないところで「あの人とあの人が実は揉めていた」とか、「あの人はヤバくて学年中で有名」という話をママ友から聞いたことがあります。

――トラブルメーカーなママがいても、多くの人が卒園まで静観するのはなぜなのでしょうか。

ゆむい:ママ友の関係は誰がどうつながっているか把握しづらいからだと思います。学校のクラスメイトの友人関係はある程度見当はつきますけど、ママ友同士だと誰と誰が仲がいいのか探るような発言もなかなかできません。

「あの人にこんなことされたんだけど、すごいムカつく!」と愚痴った相手が、実は「あの人」とすごく仲が良いかもしれません。

 だから「この人ヤバいな」と感じたとしても、ママたちは胸に秘めて卒業まで静観するのだと思います。もしかしたら自分自身がヤバいと思われている側かもしれないですが(笑)。






ママ友トラブルを訴える場所がない?


スマホ――ママ友とのトラブルはなぜこじれてしまうのだと思いますか?

ゆむい:学校や会社など所属する場所がないので、問題を訴える場所がないのは大きいと思います。

――雪田さんが高見さんに「あなたの子どもが犯人」と決めつけられたとき、反論する訳でもなく冷静に対処していましたね。

ゆむい:相手が怒り狂って暴れているときほど、もう一方は冷静にならないと収拾がつかなくなると思います。

 それに、怒っている人に反撃するのは慣れていないと難しいのではないでしょうか。普段声を荒らげたりしない雪田さんのようなタイプは、急に強く言い返したりできないと思います。その代わり粛々と容赦なくかたをつけそうですよね。

――高見さんのようなママ友と揉めたらどうしたらいいと思いますか?

ゆむい:相手を刺激せず、でも自分の主張は曲げず、静かに後退りしながら距離を取るのが無難かと思います。山で熊に遭遇した時と同じ感じで(笑)。

【ゆむい】
漫画家、ブロガー。家族や犬との日々を記録した漫画ブログ「ゆむいhPa」を運営。著書に『夫の扶養からぬけだしたい』『親になったの私だけ!?』『ママはパパがこわいの?夫の扶養からぬけだしたい~ゆうかの場合~』(いずれもKADOKAWA)など幅広く活躍中。

<取材・文/都田ミツコ>
都田ミツコ
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。




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