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人付き合いが苦手でも避けられない…!「ママ友づきあい」の難しさを描いた作者に聞く<

時刻(time):2023-11-12 09:09源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
4人組のママ友グループが、ある出来事をきっかけに険悪な関係に陥っていく様子を描いた漫画『 犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~ 』。 完全オリジナルの物語で、2児の母でもある著者のゆむいさんが知人から聞いたエピソードをもとに描いた作品です。 ゆむいさんはこれまでにも『夫の扶養からぬけだしたい』など、身近な問題を描いてきました。 本記事

 4人組のママ友グループが、ある出来事をきっかけに険悪な関係に陥っていく様子を描いた漫画『犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~』。

 完全オリジナルの物語で、2児の母でもある著者のゆむいさんが知人から聞いたエピソードをもとに描いた作品です。

 ゆむいさんはこれまでにも『夫の扶養からぬけだしたい』など、身近な問題を描いてきました。

 本記事では第1話を紹介。ゆむいさんに幼稚園のママ友グループの実態や、子どもがトラブルを起こしたときの対処法などについて聞きました。

『犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~』より

『犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~』より








『犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~』より






『犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~』より













『犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~』より






















『犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~』より







『犯人は私だけが知っている~母たちは静観する~』より












ママ友グループはなぜできる?


ママ友

※イメージです(以下、同じ)

――作中の4人のママたちは、ある出来事をきっかけに揉めてしまいますが、もともとは仲が良かったのでしょうか。

ゆむい:どこにでもいるような、幼稚園の送り迎えで井戸端会議をしているママさんたちです。知人の話をもとにしているので、全ての登場人物にモデルがいます。

 ママ友のコミュニティは雑談をする中で「あの係が一番大変だけど先にやっておいたほうが後々のためにはいい」とか運動会を見る時のポジションの話とか、公式に発信されないような情報が入ってきたりします。

 この4人が集合しているバス停は公園に近いので一緒に遊ぶことも多いです。幼稚園から帰ってくる時間も同じだから、合わせなくても習い事もだいたい重なる。例えば水曜は帰宅時間が早いからプールに通わせやすいとか。悪いことばかりではなくいろいろと良い点もあったんだと思います。

 私もママ友ができた時は「人見知りな私でもママ友コミュニティーに入れるんだ」と嬉しく思っていた時期がありました。

――幼稚園バスの送迎場所が同じだと仲良くなりがちなのでしょうか?

ゆむい:私自身、1人目の子どもは徒歩通園だったので決まった人と登園が一緒になることはありませんでした。でも引っ越してバス通園になったときは、同じバス停のママさん達と顔見知りになりました。

 あまりコミュニケーションが得意なほうではないのですが、毎日顔を合わせたり幼稚園の係で一緒になると話をせざるを得ないですよね。自治会があったりすると人付き合いが苦手でも知り合いができると思います。

――子育てをしていると自分が望んでいなくても人との関わりが増えますね。

ゆむい:知らない地域で横のつながりを作れるのでありがたいですね。でも面倒なこともあるので複雑です(笑)。

――ゆむいさんはママ友グループの中ではどう振る舞っているのですか?

ゆむい:PTAなどでは無難そうなベルマーク係になったり、できるだけ気配を消して周りの人に合わせています。






トラブルが起きたときの夫の役割


――駐車場で話し込んでいるうちに子どもたちの誰かが車に傷をつけてしまったとき、誰もその現場を見ていなかったことから「4人で平等に賠償する」という最初の対応は良かったんじゃないかと思います。

ゆむい:このトラブルも知人から聞いた話をかなり参考にしているのですが、最初はこれで上手く解決するはずだったといいます。私も、犯人探しをしないという初動は大切だと思います。でも時間が経つと「うちの子はやっていない、巻き込まれただけ」と言う人が出てきてしまった。そのために4人の雰囲気が悪くなってしまいました。

――作中では、それぞれの夫たちが冷静なアドバイスをしているところが心強いなと思いました。

ゆむい:当事者よりも一歩引いた視点でいられるので冷静に判断できるのだと思います。ママたちは「自分が見ていなかったせいで子どもがトラブルを起こしてしまった」という申し訳なさがあるので「全額賠償しないといけない」と思い詰めてしまいます。

 でも夫たちは「保険の範囲内で対応すればいいんだよ」と必要な事務処理を進めることに考えを向けることができるんです。

――こういうトラブルが起きた時は、どう対処するといいと思いますか?

ゆむい:正解はわからないです。漫画の4人のように「みんなでやる」という姿勢も大切ですが、それで話がこじれて被害者を待たせてしまうくらいなら、「自分が」と進んでやった方がスムーズだったかもしれないですね。













ママたちが静観する理由


引き金を引いたのは「ママ友LINE」――ゆむいさんが今回ママ友トラブルをテーマに描こうと思ったのはなぜだったのでしょうか。

ゆむい:私自身ママ友トラブルを体験したことがあったんです。その時の小ネタを織り交ぜたり、友人や編集者さんたちなど周りの人の話を参考に想像を膨らませて描きました。

――今回の作品づくりで意識したポイントはありますか?

ゆむい:群像劇のような登場人物たちのやりとりがメインなので、4人のママたちのキャラクターの書き分けを頑張りました。奇抜な人が出てくるわけではないので、みなさんの周りにもいそうな感じになっているかなと思います。4人の中では西井さんが一番描きやすかったです(笑)。

――副題の「母たちは静観する」という言葉が印象的でした。

ゆむい:そのフレーズが印象に残った出来事があったんです。うちの子たちがもっと小さかった頃、他の保護者同士で何やら深刻なトラブルが起きていると聞きました。

 片方の親が周りを巻き込もうとしていたのですが、どの情報が正確なのかもわからないし、正直怖いし、どう反応していいのか困っていたところ、別の保護者が「静観するしかないよね」と言っていました。確かに自分にできることってほぼ無いなと。

「力になってあげたいな」という気持ちがあっても、仲裁するにはかなりのコミュ力が必要だし、下手な関わり方をしたら、自分の子供に飛び火する可能性もあるし……とても難しいと感じた出来事でした。

【ゆむい】
漫画家、ブロガー。家族や犬との日々を記録した漫画ブログ「ゆむいhPa」を運営。著書に『夫の扶養からぬけだしたい』『親になったの私だけ!?』『ママはパパがこわいの?夫の扶養からぬけだしたい~ゆうかの場合~』(いずれもKADOKAWA)など幅広く活躍中。

<取材・文/都田ミツコ>
都田ミツコ
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。




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