買い物などでポイントを貯めてお得に生活しようとする活動、すなわち「ポイ活」。

　節約目的でポイ活を行う人がほとんどだと思いますが、中には目先のポイント欲しさに、節約に失敗してしまった……という人たちもいます。今回は2人の節約失敗談を聞いてみました。

　都内在住のユミさん（仮名・28歳）は、楽天のポイント欲しさについ余計な出費をしてしまったと語ります。



「期間中に10店舗以上のショップで1000円以上の買い回りすることで、最大10倍以上のポイントがつく『楽天お買い物マラソン』。ほぼ毎月、開催されていてひと月で3000～5000円相当のポイントを貯めることができます。最初は日用品などを買っていたのですが、さすがに月1ペースだと在庫が余ってきちゃうんですよね」

　そこまでほしいものはなかったものの、ついポイント欲しさで毎月のように「お買い物マラソン」をチェックしていたというユミさん。なるべく、1000円近い商品を探そうと思ったのですが……。

「探しているうちにいろいろ欲しくなってしまって、気がついたら1回で3～4万円分買ってしまうことがあります。しかも、お買い物マラソンでもらえたポイントって期間限定なんですよね。それでまた買い物をしなきゃ！ という義務感に駆られて、さらに余計なものを買ってしまうんです……」

「ポイントがまとめてもらえる感覚が忘れられない」とユミさんは語ります。ほしいものがなくても、見ているうちに「これも必要では？」とつい買ってしまうのがネットショッピングの恐いところですよね。


　続いて、「ポイ活サイトにハマりすぎて節約失敗しました……」と語るマナさん（仮名・25歳）。

　ポイ活サイトとは、アンケートに回答したり、インターネットサイトなどと契約を結ぶなどしてポイントを貯められるサービスです。

　貯まったポイントはマイルや現金に変えることができます。買い物をしなくても、まとまったポイントが入ることから、ポイ活ユーザーからも人気を集めているのだとか。

「ポイ活サイトには毎月のようにキャンペーンがあり、クレジットカードを契約すると5000～1万2000ポイントがもらえることがあるんです。クレジットカードは使う店やネットショップによってオトクにポイントが貯まることがあるので、何枚持っていても困らないんですよね」

　一気にもらえるポイント欲しさにポイ活サイトを通じ、クレジットカード何枚も申し込んだというマナさん。

　その後、もらったポイントをすべて現金に還元し、これまでに3万円分ほど付与されたといいます。しかし……。

「クレジットカードを作りすぎてしまい、管理ができなくなってしまったんです。カードの中には年会費がかかるものもあったのですが、そんなことすっかり忘れてました。気がついたら翌年、カードの年会費が引き落とされていたんです」

「ちなみに前年に1回でも利用すれば翌年の年会費は無料だったのですが、カードが多すぎて把握できていませんでした。私のようなズボラな性格には向いていませんでしたね……」


　ポイ活は「マメな人」や「長い目で見てコツコツと貯められる人」が向いているといわれます。

　一方で、「飽きっぽい人」「簡単にお金がほしいと考える人」「細かいことを考えるのが苦手な人」は、つい目先のオトク感に惑わされてしまい、結果的に損をしてしまうことがあるようです。

　無理をせず、自分に合った節約法を心がけることが大切ですね！

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＜文／結城＞