2018年に坂口憲二が芸能界から姿を消した。難病を患っていたためだった。
だが一方で坂口は次なる人生を模索するように、コーヒーの焙煎士となり、2018年夏に「The Rising Sun Coffee」をオープン。2023年は5年ぶりに復帰し、さらに9月13日には、自身の個人事務所「オフィスブラックツリー」を立ち上げることを発表したばかり。
つまり、今は俳優とコーヒー店経営者の二足のわらじというわけだ。
「イケメンと映画」をこよなく愛する筆者・加賀谷健が、“坂口憲二シーズン”となりそうな2023年の活躍に期待を込める。
2023年3月、サントリー生ビールのCMに懐かしい顔が。山﨑賢人、上白石萌音などフレッシュな俳優が春風を吹き込む表情を見せる。
その間を縫って、いくぶんか渋みを増した坂口憲二が、まるで真打ち登場のような勢いで登場した。
7月に放映された「海のために生きる人編」では、上白石が通りかかった浜辺で坂口が海のゴミを引き上げる。額に汗を滲ませ、ひと仕事終えた後に喉を潤すビール。格別の味を伝えるべく、坂口が「ぶぅぁ~っ」と渾身の飲みっぷり。
あれ最近見かけなくなったなと思っていたのがいつのことやら、記憶が風化しかけていたときに、若手俳優顔負けのあの表情だ。日本全国、誰もがこの放映に驚いたのではないか。
2018年、坂口憲二は難病指定されている「特発性大腿骨頭壊死症」を発症したことを公表した。俳優活動の休止を余儀なくされ、芸能界の第一線から退くこととなった。あれだけがっしりした体躯の坂口が、頑丈そうな大腿骨になぜ病を患ったのか。不思議でならなかった。
療養中の坂口は、大好きなコーヒーの道を極めた。焙煎士としてオリジナルブランド「The Rising Sun Coffee」を立ち上げている。焙煎所の場所が千葉県の九十九里だ。余暇には大好きなサーフィンを楽しみ、心身の健康を養った。
俳優としてなら主演映画やドラマのリリースやインタビューだったメディア掲載が、今度はコーヒ店経営者・焙煎士として取り上げられる。
ブランドの公式Instagramには焙煎中の坂口がアップされている。こんなにイケてる焙煎士がいるのか。人生の次なるフェーズに入った坂口がありのままをさらけ出しながら二足のわらじを謳歌する姿に、ファンはほっと安心したのではないか。
だが一方で坂口は次なる人生を模索するように、コーヒーの焙煎士となり、2018年夏に「The Rising Sun Coffee」をオープン。2023年は5年ぶりに復帰し、さらに9月13日には、自身の個人事務所「オフィスブラックツリー」を立ち上げることを発表したばかり。
つまり、今は俳優とコーヒー店経営者の二足のわらじというわけだ。
「イケメンと映画」をこよなく愛する筆者・加賀谷健が、“坂口憲二シーズン”となりそうな2023年の活躍に期待を込める。
若手俳優顔負けの表情
2023年3月、サントリー生ビールのCMに懐かしい顔が。山﨑賢人、上白石萌音などフレッシュな俳優が春風を吹き込む表情を見せる。
その間を縫って、いくぶんか渋みを増した坂口憲二が、まるで真打ち登場のような勢いで登場した。
7月に放映された「海のために生きる人編」では、上白石が通りかかった浜辺で坂口が海のゴミを引き上げる。額に汗を滲ませ、ひと仕事終えた後に喉を潤すビール。格別の味を伝えるべく、坂口が「ぶぅぁ~っ」と渾身の飲みっぷり。
あれ最近見かけなくなったなと思っていたのがいつのことやら、記憶が風化しかけていたときに、若手俳優顔負けのあの表情だ。日本全国、誰もがこの放映に驚いたのではないか。
イケてる焙煎士として
2018年、坂口憲二は難病指定されている「特発性大腿骨頭壊死症」を発症したことを公表した。俳優活動の休止を余儀なくされ、芸能界の第一線から退くこととなった。あれだけがっしりした体躯の坂口が、頑丈そうな大腿骨になぜ病を患ったのか。不思議でならなかった。
療養中の坂口は、大好きなコーヒーの道を極めた。焙煎士としてオリジナルブランド「The Rising Sun Coffee」を立ち上げている。焙煎所の場所が千葉県の九十九里だ。余暇には大好きなサーフィンを楽しみ、心身の健康を養った。
俳優としてなら主演映画やドラマのリリースやインタビューだったメディア掲載が、今度はコーヒ店経営者・焙煎士として取り上げられる。
ブランドの公式Instagramには焙煎中の坂口がアップされている。こんなにイケてる焙煎士がいるのか。人生の次なるフェーズに入った坂口がありのままをさらけ出しながら二足のわらじを謳歌する姿に、ファンはほっと安心したのではないか。
人気ドラマで演じていた“さわやかイケメン店長”
坂口憲二とコーヒー。ここで彼が演じたある役柄を思い出さずにはいられない。中井貴一と小泉今日子といういかにもトレンディで大人な俳優がW主演したドラマ『最後から二番目の恋』(フジテレビ、2012年)だ。
中井扮する市役所務めの長男・長倉和平を家長とする長倉一家が、鎌倉を舞台に日常を送る同作で、坂口は次男の真平を演じた。心優しく、穏やかな性格の真平は、実家の一階スペースを使ってカフェを開店している。
開店前の朝は、コーヒーを丹念に淹れ、兄弟全員分の食事を用意する。そこへ隣家の古民家に引っ越してきた吉野千明(小泉今日子)まで出入りするようになっても、真平はちゃちゃっと笑顔で彼女の分も作る。
毎話ほとんど必ず描かれるこの好場面、さわやかイケメン店長は朝から大忙し。和平と千明の恒例の痴話喧嘩も微笑ましく、気ままな鎌倉の海辺ライフにも見える。でも実は真平には気苦労のタネがある……。
坂口憲二の人生をなぞる役柄
真平は重い病気を抱えているのだ。現実を直視しないようにするため、彼は周囲に不安を気取られないよう振る舞う。むしろ周りを幸せにすることだけを考え、孤独な女性を癒そうとする“天使”なる活動まで。
いつ自分がいなくなるかわからない。真平が日夜抱える不安と彼のライフスタイルが、まるでそのままその後の坂口憲二の人生をなぞるかのような役柄だったように思う。実際、坂口が自らの身体に違和感を持ち始めたのが同作撮影の頃だという。
だから筆者は、今回の坂口復帰でほんとうにあのドラマ内から天使のごとく真平が舞い降りた、あるいは再降臨したのではないかと本気で錯覚してしまったのだ。
2023年は“坂口憲二シーズン”か
CMの話題だけではない。木村拓哉主演の『風間公親―教場0』(フジテレビ、2023年、以下、『教場0』)では、第5話に出演し、これがなんと『続・最後から二番目の恋』(2014年)以来9年ぶりのドラマ出演ということで大きな話題になった。まったくブランクを感じさせない存在感がすごい。
サントリーCMがまず3月にあり、5月放送回の『教場0』に出演、そして7月に再びサントリーCMで坂口憲二バージョンが放映。なるほど、こうして改めて整理するとわかる。
ちょうど奇数月にワンクールごとの出演。今のところ、直近の出演が7月だから、ということは次は9月になにかしら動きがあるのか……と思っていたらやはり、個人事務所の設立が発表された。2023年は、年間を通じて“坂口憲二シーズン”となりそうだ。
<文/加賀谷健>
(エディタ(Editor):dutyadmin)

