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鈴木亮平が40歳を迎えた今、「無双状態」にあるワケ。過去作、最新作で見せた驚きの姿 |

時刻(time):2023-06-17 16:28源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
人類最強の俳優は誰だ。とりもなおさず鈴木亮平である。これ以上のベストアンサーはない。 © 2023劇場版『TOKYO MER』製作委員会 鈴木の演技は、なぜ多くの視聴者、観客たちを引き付けるのか。 不屈のドクターを熱演する『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS系、2021年)と『劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~』(全国公開中)に、すべてが語られている。 「イケメンと映画」

 人類最強の俳優は誰だ。とりもなおさず鈴木亮平である。これ以上のベストアンサーはない。

© 2023劇場版『TOKYO MER』製作委員会

© 2023劇場版『TOKYO MER』製作委員会

 鈴木の演技は、なぜ多くの視聴者、観客たちを引き付けるのか。

 不屈のドクターを熱演する『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(TBS系、2021年)と『劇場版TOKYO MER~走る緊急救命室~』(全国公開中)に、すべてが語られている。

「イケメンと映画」をこよなく愛する筆者・加賀谷健が、“カッコいいの超人”だと信じて疑わない鈴木亮平について解説する。






出現率が高い俳優・鈴木亮平


 鈴木亮平の出演作品は多い。あれ、こんなところにも、あんなところにも、という具合に、映画、ドラマ問わず、さまざまな作風の作品に出演している。うっかりしていると、気づかないこともあるかもしれない。それくらい出現率が高い俳優だ。

 この間、吉高由里子主演の『東京タラレバ娘』(日本テレビ系、2017年)を見返していたときにも、思わぬ出現が。同作は、放送当時にリアタイしていたはずなのに、鈴木が出演していたことをすっかり忘れていたのだ(なんてことだ!)。

 まぁ、先入観がなかったから、より素直に驚けたのだが、これだけ視聴者に毎回新鮮な感覚を抱かせる鈴木亮平は、驚きにみちた人ではないか。






完璧かつ、ワイルドな芸当


エルピス ―希望、あるいは災い―

画像:関西テレビ/フジテレビ『エルピス ―希望、あるいは災い―』公式サイトより

 吉高扮する恋愛偏差値の低い主人公・鎌田倫子が期待する好人物を鈴木が演じる。ふたりがイタリアンでディナーをともにする場面で、「ここのムール貝すっごく美味しいから」と言って鈴木が手づかみで、ムール貝を食べる姿が、こんなにも素晴らしかったとは。

 ジャケットスタイルにメガネ。相手の女性を連れてくるのが、居心地がよく、気取りすぎないイタリアン。なるほど、完璧。それでいて、一品目のムール貝を無邪気にレコメンドして、ワイルドに食べてみせる。

 確信犯的な流れをなんともさりげなく、でも隙なく演じてしまう。鈴木にしかできない芸当だ。隙のなさでいうと、『エルピス-希望、あるいは災い-』(関西テレビ・フジテレビ系、2022年、以下、『エルピス』)での大人の色気ムンムンのスーツ姿も、完璧かつ、ワイルドな好例だった。













救急救命医療のプロフェッショナルに様変わり


© 2023劇場版『TOKYO MER』製作委員会
『エゴイスト』(2023年)でも、華美で優雅なファッションをまとっていた姿が印象的だったが、基本的にジャケットやスーツスタイルの鈴木は、無敵になる。各作品の衣装に合わせた丹念な役作りとも言える。

 そんな鈴木がある衣装を着るとさらに無敵、いや無双状態にすら入る作品がある。白を基調とした無菌加工の制服をひとたび着衣すれば、あっという間に救急救命医療のプロフェッショナルに様変わり。

 そう、2021年に放送された『TOKYO MER~走る救急救命室~』(以下、『TOKYO MER』)だ。担ぎ込まれても、この人の手にかかれば、絶対に安心。医療ドラマは数あれど、これだけ安定した佇まいのある医師役を体現できた例は、あまり多くはない。






完全ノックアウト作品『TOKYO MER』


© 2023劇場版『TOKYO MER』製作委員会
 ドラマ第1話では、冒頭からはつらつとした演技で視聴者を魅了していた。鈴木演じる喜多見幸太は、東京都が知事直属組織として新たに発足させた「TOKYO MER」のチーフドクター。白い制服ジャケットを羽織り、「よしっ!」と言って、ドクターの名札を左胸にペタッとする。

 たったこれだけで、カッコいい。でも単にカッコいいんじゃない。“カッコいいの超人”なのだ。

 実を言うと、筆者はこれまで特に鈴木のファンではなかった。が、『エルピス』でうなり、『エゴイスト』でたまげて、そして『TOKYO MER』で完全にノックアウト。

 ちょうど過去作から順を追うかたちになったわけだが、それだけに遅ればせながら、鈴木亮平という俳優の奥深さを痛感したのは確か。完全ノックアウト作品『TOKYO MER』の劇場版ともなると、鈴木の魅力にさらなる磨きがかかり、どれだけ恐ろしかろうと思ったものだ。













人間界最強、強靭な複合体のような俳優


© 2023劇場版『TOKYO MER』製作委員会
 ドラマから映画へ確かにスケールアップしている。ドラマから引き続き、喜多見の口癖「ですね!」も快調だが、一方で、彼のキャラクターは、より人間的な人物像を浮き彫りにしている。

「TOKYO MER」のチーフドクターであり、再婚し、妊娠している妻がいる夫でもある。人命救助か、妻・高輪千晶(仲里依紗)の命か。喜多見は、苦渋の決断を迫られる。

 人間として弱い部分をさらけ出しながら、それでもなお、強さへと昇華させようとする演技は、観客の心を揺さぶる。

 鈴木亮平、40歳。俳優として脂が乗りきっている頃合い。あのたくましさ、軽妙さ、洗練された色気、鋼のような肉体などなど、あらゆる要素をまぜこぜにする。

 まさに人類最強クラス。強靭な複合体のような俳優ではないか。

<文/加賀谷健>


加賀谷健
音楽プロダクションで企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆している。ジャンルを問わない雑食性を活かして「BANGER!!!」他寄稿中。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業。Twitter:@1895cu




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