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「捨てられない!」でも大丈夫。置く場所を変えるだけで片付くYouTubeで人気の神メソッド

時刻(time):2023-06-10 16:27源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
片づけ=捨てる。究極の選択しかなくて、片づけをあきらめていた人はいませんか。 『 物に囲まれてすっきり暮らす 』(大和書房)は、今までの常識を覆した本。「『物を捨てられない人』のために書きました」という著者は、幸せ住空間セラピストの古堅純子さんです。 古堅純子さん 「捨てられない!」でも大丈夫 本書には、物を捨てずにまっさらな空間を作り出す独

 片づけ=捨てる。究極の選択しかなくて、片づけをあきらめていた人はいませんか。

物に囲まれてすっきり暮らす』(大和書房)は、今までの常識を覆した本。「『物を捨てられない人』のために書きました」という著者は、幸せ住空間セラピストの古堅純子さんです。

古堅純子さん

古堅純子さん






「捨てられない!」でも大丈夫


 本書には、物を捨てずにまっさらな空間を作り出す独自の神メソッドがいっぱい。それは5000軒以上のお宅を片づけて確立した、古堅さんのオリジナルです。YouTubeの動画再生回数は6200万回超という事実から、捨てられない人々に心底よりそっているのがわかります。

「物に囲まれてすっきり暮らす~景色を変える片づけ」1
 物が捨てられないのをまるで罪のように感じていたあなた。本書で新しい片づけかたを学んでみませんか。






「捨てる」という思い込みを捨てる


「物を寄せて部屋の景色を変える→寄せた物を埋(う)める」。たったこれだけが捨てない片づけの極意だと本書。「寄せる」というのは理解できますが、「埋める」となるとピンとこないかもしれません。

「埋める」というのは「収納の奥や物置スペースなど、見えない場所に移動させるという意味です」。つまり「捨てられないのならよけいな物を寄せて、埋めればいい」という結論になります。

 これだけだとイメージがつかみにくいですよね。次に「寄せて埋める」ための仕組みを5つ、順番に本書から抜粋してみましょう。

個室のないママと息子のものがリビングにあふれていました。

個室のないママと息子の物がリビングにあふれていました。

素敵な家具がはえるリビングに!

素敵な家具がはえるリビングに!

①部屋のコンセプトを決める
 漠然と片づけるのではなく、「どんな暮らしをしたいのか」というビジョンをはっきりさせましょう。目標を明確にするのが成功への近道です。

②物を寄せて更地にする
 とりあえず物を一旦どこかに寄せて「更地」を作ります。物がなくなって床が見えると、部屋の「景色」が変わります。

③景色を変える
 物だらけの部屋から物がなくなり、「更地」という新鮮な「景色」が現れると、不思議と夢が広がってくるのです。何もない部屋やスペースが、ワクワク感を呼び戻すのです。

④仕組みを考えて収納する
 新しい「景色」を作り出すために、ゼロから発想しましょう。ここで①の「部屋のコンセプト」のビジョンが生きてきます。

⑤寄せた物を埋める
 最後に「寄せた物」の場所を決めていきます。「その場所がないから片づかないのじゃないか」というツッコミも、いくつかの工夫でクリアできるのです。













動く? 動かない? 物の特性を知る


「物には『動く物』と『動かない物』がある」と本書がいうように、毎日使う物や薬や洗剤などのストック類、季節ごとに必ず必要になる物などの「動く物(使う物)」と、思い出の品や使わないけれど愛着がある物などの「動かない物(使わない物)」に分類されます。

「動かない物のかたまり(物だまり)」を本書は「岩」と称し、部屋の至る所にある「岩」を天袋や僻地の収納に封印したほうがいいと指南。

「生活空間にまったく動かない“岩”があると、スペースが狭まるので物が散らかります。だから“岩”を動かして、空間をあけるのです」。

部屋のコンセプトが決まれば、何が自分にとっての「岩」なのか、見えてくるのではないでしょうか。収納の中にも「岩」が存在する場所はそれをいったん掘り起こし、収納の中にスペースをあければ、「寄せた物」の埋める場所が生まれるのです。

収納の天袋の手が届かない場所に家族のアルバムがたくさん埋まっていました。

収納の天袋の手が届かない場所に家族のアルバムがたくさん埋まっていました。

キッチンの奥にあった食器棚を50cmほど前に出し、裏側にデッドゾーンを作って「埋める」場所にしました。カラーボックスを2つ重ね、そこにアルバムを収納。

キッチンの奥にあった食器棚を50cmほど前に出し、裏側にデッドゾーンを作って「埋める」場所にしました。カラーボックスを2つ重ね、そこにアルバムを収納。






最大の難関、衣類問題


 1年に数回は見なおしているのに、いつの間にか増えてしまうのが衣類。クローゼットや押し入れにはもう入らない、となると発生するのが脱ぎっぱなし、掛けっぱなし。せっかくクリアにした「景色」を壊さないために、4つの方法を本書から抜粋します。

①日々「動く衣類」の動線を短くする
 洗濯動線である脱ぐ→洗濯機→干す→取り込む→たたむ→定位置→着る、という毎日の工程をスムーズにするために、洗濯場所と保管場所である定位置の動線を短くする仕組みをつくります。

②家族ごとに衣類を分けない
 家族の物は各個人の部屋にしまう、という固定観念を捨ててみましょう。例えば毎日洗濯するような部屋着や下着類は洗濯動線上にまとめて収納すると衣類を戻すのが楽になるので散らかりづらくなります。

③動かない衣類は埋める
 シーズンオフの服や、礼服などの行事用の服はあまり動かない衣類です。ほぼ動かない衣類は、各自の部屋にある収納の奥や物置部屋に埋めてしまっていいのです。

④洗濯問題に着目する
 人は習慣でできていますから、「たたむ→しまう」この習慣が日々の暮らしでハードルになるのであれば、たたまずに掛ける収納に変更したりボックスの中にポイポイと放り込むだけの「ポイポイ収納」に変更するなど、日々の洗濯した衣類が部屋にたまらない工夫を考えてみましょう。














暮らしに根差した片づけ術


ふた付き収納ケースがスペースを圧迫していました。

ふた付き収納ケースがスペースを圧迫していました。

空間を棚で分け、手前はふとんをしいて寝るスペースに。

空間を棚で分け、手前はふとんをしいて寝るスペースに。

 すり傷、打ち身、打撲…、といった子供のケガは住宅内での発生率が高いといいます。実は私も、家の中でしょっちゅう体をぶつけています。それだけ物の置き場所や収納場所が適切ではない、あるいは家事の動線が端的ではないということではないでしょうか。

 本書が提案するのは、物への愛着を尊重しながら、物の持ち主である私達の動きをスムーズにし、暮らしやすくする片づけ法です。そこには暮らす人の生活リズムやこだわりを考慮し、心地よく過ごしてもらうための知恵があります。

 物を捨てることから始めなくても、あなたが望む理想のお部屋は作れます。物と人と地球にやさしい片づけを、あなたも実践してみませんか。

<文/森美樹>
1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)を上梓。Twitter:@morimikixxx



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