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85歳、一人暮らしの田村セツコさんに学ぶ「人生をとことん楽しむコツ」 | ビューティーガー

時刻(time):2023-05-06 18:33源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
「毎朝起きたら、父、母、妹、先生、友だちと逝ってしまった人たちの名前をひとりずつ呼んでから一日がはじまります」と、イラストレーター、エッセイストの田村セツコさん。『 85歳ひとりの暮らし ありあわせがたのしい工夫生活 』(興陽館 )の主人公です。「いつのまにか85歳になりました」という田村さんですが、名前を呼ぶことでみんなが今もそばにいるようだ

「毎朝起きたら、父、母、妹、先生、友だちと逝ってしまった人たちの名前をひとりずつ呼んでから一日がはじまります」と、イラストレーター、エッセイストの田村セツコさん。『85歳ひとりの暮らし ありあわせがたのしい工夫生活』(興陽館 )の主人公です。「いつのまにか85歳になりました」という田村さんですが、名前を呼ぶことでみんなが今もそばにいるようだと微笑みます。

85歳、一人暮らしの田村セツコさんに学ぶ、人生をとことん楽しむコツ

田村セツコさん(写真はすべて同書より抜粋)(撮影:後藤朋子/写真提供:興陽館)

『りぼん』『なかよし』『マーガレット』『少女クラブ』の表紙などで、誰もが一度は接してきた、可愛らしい少女のイラストそのものの姿。おしゃれで自然体の暮らし方は、まさに私達の憧れ。何歳になってもハッピーに過ごすには、田村さん流のコツがありました。






田村さんのモーニングルーティン


 まず真似したいのが、「朝起きたときに、ラッキーだと思うことを確認する」こと。特に、「あたりまえだと思うことを発見しなきゃいけない」と言います。手足が動く、目が見える、耳も聞こえる、歩けてうれしい、うわーラッキー、という具合。普段、私達は忙しさにかまけて、些細だけれど本当はすごく偉大でよろこばしいことを忘れてしまいます。だからこそ、改めて確認して感謝するのはとても大切かもしれません。

田村さんのモーニングルーティン

(撮影:後藤朋子/写真提供:興陽館)

「ありがとう、うれしい」は魔法の言葉だと田村さん。同じ一日を生きるなら、憂鬱よりもハッピーがいいに決まっているし、「ありがとう、うれしい」を唱えれば、自分にもキラキラパウダーがふりかかるかるでしょう。「心配事がほとんど消えていくような気がする」というのは、すでに田村さんの笑顔が実証していますよね。






朝食は毎日違うものを食べる


 田村さんの食事も豊かでユニーク。朝食に作るのはオムレツですが、たまねぎやジャコやナッツを混ぜて、サラダも添えて、毎朝違うものを食べるそうです。「アドリブとアレンジが生きがい」という一皿には、リンゴや玄米のおむすびが加わったり、彩も鮮やか。目にも心にも、ときめきがあふれてきます。

朝食は毎日違うものを食べる

(撮影:後藤朋子/写真提供:興陽館)

 気分転換に白衣を着てお料理をすることもあるのだとか。これは田村さん流、お医者さんのコスプレ。お医者さんになったつもりで、「ビタミンが足りないみたい」「甘いものはあんまり食べないで」なんて言いながら、材料や調理方法を決めると、確かに心身によさそうです。小食で、「自分で作ったへんてこで質素な食事」のおかげと白衣の恩恵か、体の調子は上々だそう。

 夕方5時を過ぎたら、お酒をちょこっと。カラフルな一皿とワインや日本酒をグラス1杯。特別なもの食べ物も、高価な飲み物もないけれど、楽しさとおいしささえあればいいのです。自画自賛してエンジョイする、これも田村さん流です。













自分の気持ちを正直に書きまくる


「身のまわりのものを自分の応援団と解釈するの」。これも新しい発見だと思いませんか。とりわけ紙と鉛筆は、田村さんにとって「アート健康法」のグッズで「チーム応援団」。メモをとると気持ちも落ち着いてくるそうです。

自分の気持ちを正直に書きまくる

(撮影:後藤朋子/写真提供:興陽館)

 何でも正直に書きまくるのは、田村さんでなくとも効果的な健康法ではないでしょうか。スマートフォンやパソコンではなく、自分の筆跡で自分の本音を知るきっかけになるのです。ポジティブなことではなく、ネガティブなことを書いてもいいのです。感情を書き出して、メモ用紙をまるめて捨ててしまう、これだけでスッキリしそうです。

「健康法はほとんど暗示」。なるほど、これはなんとなくわかりますよね。流行りの健康法がすべての人に効果があるとはかぎりません。だから「みんな自分で勝手に決めればいい」。田村さんが素敵なのは、何事においても自分軸がブレていないから。食事や健康法も、「わたしにとっては」でオールオッケー。それが潔くてかっこよくて、周囲まで明るくしてしまうのです。






「初体験の新しいワールド」を楽しむ


誰もが、おばあさんになるのは初めてなんですよ」。この一言にハッとしました。年をとるのがこわい、年をとってからのひとり暮らしはさみしい……こんな風にささやかれますが、これらはすべて周囲の印象や想像に過ぎません。自分の思いではないのです。

「初体験の新しいワールド」を楽しむ
「年をとることを怖がらないほうがいい」と田村さん。なぜならそれは「当たり前のことだから」。そう、誰にでも平等におとずれましし、むしろ「初体験の新しいワールド」だと田村さんは言うのです。視力が弱くなったら、新しいメガネを試せるチャンス、耳が弱くなったら、聞きたくないことは聞かなくていいって解釈してみたり。その人のアンテナで、いくらでもプラスに変換できるのです。避けられない出来事からは、逃げるのは無理。だったらとことん楽しむのが勝ち。

「幸せ100個リスト」を田村さんは作成しています。「コーヒーの香りを嗅ぐ」「鉛筆を削る」「工事現場を観察する」……。日々いくらでも増えますし、お金もかかりません。
 ひとりの暮らしは毎日自由。ひとりをエンジョイさせるのは、その人の心向きにかかっているのです。田村セツコさん、85歳。好奇心のおもむくままの暮らしは、幸せの宝庫です。

<文/森美樹>
森美樹
1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)を上梓。Twitter:@morimikixxx




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