買い物が大好きなアラサー漫画家のひぐちさとこさん。しかし、買えば買うほど、物が増えるのは言うまでもありません。気がつけば、未開封のまま放置したお土産や大量のダブったガチャガチャが部屋中に散らばっていたんだとか……。
ひぐちさんは「二度と余計な買い物をしないためにはどうしたらいいか」を試行錯誤し、独自の「買い物ルール」を考案。ブログで発信したところ大きな反響が。
今回はそんなひぐちさんによる「好きなもの」を買うときの心得3つと、著書「『買い方』を変えたら、人生変わった!: つい集めすぎちゃう私のお買い物ルール」(大和出版)の一部をご紹介します。(以下、ひぐちさとこさんの寄稿です)

集めるのが大好きな人たちへ
お気に入りキャラクターの雑貨、推し活グッズ、旅先で見つけたお土産。そんな、生活に直結しているわけではないけれど、人生には絶対に必要不可欠なものってありますよね。忙しい毎日を送る中で、「可愛いものを見ていると疲れが吹っ飛ぶ」「推し活が生き甲斐!」という方も多いのではないでしょうか。
かくいう私ひぐちも、ミニチュアや食玩、カプセルトイなどの「小さくて可愛いもの」に目がなく、引き出しにたくさん集めてはニヤニヤ眺めているタイプの人間です。
しかし、いくら「好きだから」といっても、何も考えずに買いまくってしまうと、部屋はあっという間にごちゃごちゃ、お財布はすっからかんになってしまいますよね……!
今回はそんなついつい買い過ぎてしまう「好きなもの」を選ぶときの心得を3つお伝えします。普段の推し活や、ゴールデンウィークの旅行の参考にしてみてください。
心得1 自分の心に問いかけて「本当に好きなもの」だけを買うべし
まずは、漠然(ばくぜん)とした「好きなもの」の中からさらに「本当に好きなもの」を厳選することからはじめてみましょう。
例えば、雑貨屋さんで可愛いマグカップを見つけたとき。「欲しい!」とレジに直行する前に、ちょっとだけ待って。自分の胸に手を当てて、次のように問いかけてみてください。
「すでに持っているものよりも好き?」
このとき思い浮かべて欲しいのは、「欲しい!」と思ったものと同じジャンルのお気に入りの品。この場合は毎日使っているマグカップです。持ちやすくて、使いやすくて、絵柄も可愛いお気に入り。
そんな究極のお気に入りと比べることで、購入へ踏み切るハードルがググッと上がり、余分な買い物を防ぐことができるのです。
そして新しく手に入るのは自然と「すでに持っているお気に入り」よりも好きなもの(=本当に好きなもの)だけになり、買い物の満足度が大幅にアップすること間違いなしです!もう、「これなんで買ったんだっけ?」と頭を抱えることはありません。
心得2 「ファン特有の義務感」から自分を解放すべし
推し活をしていてありがちなのが、単なる「好き!」という気持ちとはまた別に、「ファンだから全種類買わなきゃ!」「ファンとして新商品は誰よりも早く買わなきゃ!」という「ファン特有の義務感」を理由にものを買うこと。
それも込みで楽しめているのであれば問題ないのですが、前のめりになり過ぎて疲れてしまうこともありますよね。

そんな時に大切なのは、「みんな」という曖昧な基準に振り回されないこと。
「みんな買っているから私も買わなきゃ!」と無理して買っても、肝心の自分が満足できていなければ結局持て余してしまうことがほとんどです。
SNSなどでたくさんのグッズを集めている人を見ると、ついつい「みんなすごい!私も頑張らなきゃ!」と思ってしまいますが、何かを好きな気持ちは人と競うものではありません。自分のペースを大切にして、もっとゆるく楽しんでみてはいかがでしょう。
「ファンだから」「レアだから」という「みんな」の基準でものを選びそうになったら、一度立ち止まって「『私は』どうしたいのかな?」と確認してみてください。
心得3 旅先では「消えもの」に注目すべし
みなさまは旅先でテンションが上がって、「微妙なお土産」を買ってしまったことってありませんか?私はあります……。
特に、「せっかくなら記念になるものを!ここでしか買えないものを!」と、食器や雑貨やアクセサリーを買った場合。手持ちのものと合わなかったりして、結局使わないことが多いんですよね……。
これ、どうしてそうなるかというと、「旅先では気が大きくなっていて、ものを選ぶ判断力が落ちている」という自覚がなかったことが原因です。その状態で長く付き合うものを選ぶのは難しいもの。
一度買ったものは、保存しておくにしろ手放すにしろ、収納スペースと時間とエネルギーが必要になるから、責任重大なのです。
「旅先でまで、そんなしっかり買った後のことまで考えられない!」
そんなときは、無理せず「買った後のことを考えなくてもいいもの」を選んでみましょう。
例えばお菓子やお茶、入浴剤や地域限定のドリンクなどの「消えもの」。種類が多く、選ぶ楽しみがあるので「何かお土産が欲しい!」という欲を満たせます。さらに、普段よりもちょっとユークなものを選んでも、食べたり使い終わったらそれまでという潔さ!
「無理して形に残るものを買わなくてもいい」と思うと気がラクになって、より一層旅を楽しめますよ。
【ひぐちさとこ】買い物が大好きなアラサー女子/漫画家
1991年生まれ、関東在住。京都精華大学イラストレーションコース卒業
著書に『「買い方」を変えたら、人生変わった!つい集めすぎちゃう私のお買い物ルール』『集めすぎ女子が本当の「好き」を見極めたら みるみる部屋が片付きました』など多数。
公式ブログ
<文・マンガ/ひぐちさとこ>
(エディタ(Editor):dutyadmin)









