天候の変化やストレスなど、些細なことで自律神経は乱れてしまいます。自律神経が乱れると、疲れやすい・睡眠の質が下がるなどの体調不良や、集中力・やる気の低下など精神面にも不調をきたします。今回は自律神経の安定に役立つ食べ物について、あんしん漢方の薬剤師、薬膳アドバイザーの山形ゆかりさんに伺いました。
自律神経を整える食材7選

薬膳アドバイザーが選ぶ、自律神経を整える効果のある栄養素を含む、おすすめの食材を7つお伝えします。
1.高たんぱくな鶏むね肉鶏むね肉には必須アミノ酸のひとつのトリプトファンが多く含まれます。トリプトファンは、別名幸せホルモンとして知られるセロトニンの素になります。
セロトニンは睡眠に深く関わっており、質の良い睡眠のためには欠かせません。
自律神経は質の良い睡眠により、整いやすくなります。
2.彩りもきれいな枝豆鶏むね肉と同じくトリプトファン、さらにビタミンB1を多く含みます。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える際に必要で、疲労回復に役立ちます。疲労をためないことは、自律神経の安定につながるといえるでしょう。
3.チーズや牛乳などの乳製品チーズなどの乳製品にもトリプトファンが含まれます。また、カルシウムが多く含まれているのも特徴です。カルシウムは、丈夫な骨を作ったり維持したりする役割のほか、筋肉や神経などさまざまな生理機能を調整する働きがあります。
4.手軽に食べられるトマト自律神経を整える働きがあるといわれているGABAを多く含みます。GABAは脳に酸素を行きわたらせたり、神経をリラックスさせたりする作用があります。
通常サイズのトマト半玉程度(100gほど)で1日に必要な量のGABAを摂ることができるといわれています。
5.常備品の大豆食品納豆や豆腐などの大豆製品にも、トリプトファンが多く含まれます。
さらに、発酵食品の納豆は、腸内環境を改善させる善玉菌を多く含みます。
ストレスと腸は密接に関係しており、腸内環境が整っているとストレスに対抗しやすくなり自律神経が安定します。
6.味のアクセントにもなる柚子胡椒柚子胡椒をはじめ、山椒やシソなどの香りが強いものは、リフレッシュ効果やリラックス効果が期待できます。
香りの情報は脳の視床下部に伝わり、人間の生理的活動をコントロールするホルモン、自律神経系などに直接作用するといわれています。
7.きくらげなどきのこ類きくらげやまいたけ、エリンギなどのきのこ類には、ビタミンDが豊富に含まれています。ビタミンDはセロトニンの働きを調整する働きがあるといわれています。
自律神経を整えるレシピ

電子レンジで鶏むね柚子胡椒トマトレシピ
材料(約2人分)
・鶏むね・・・1枚・トマト・・・1個
・むき枝豆・・・大さじ2程度
・塩・・・小さじ1.5(気持ち多め)
・柚子胡椒・・・お好みで
作り方
1) 鶏むね肉を一口大のそぎ切りにする。2) トマトは半分に切り、ヘタを取って薄めのくし切りにする。
3) 平たい耐熱皿に(1)を入れ、塩を揉み込む。
4) (3)に(2)とむき枝豆を入れ、軽くラップをして電子レンジ600Wで約6分温める。
5) お好みの量の柚子胡椒を乗せて出来上がり。
1人分:約150kcal
ご紹介した鶏むね肉のレシピは、とても簡単です。チーズを乗せたり、きのこ類を加えたりなどアレンジもおすすめですよ。 動画でレシピを確認
自律神経は食事で賢く整えよう
体調や心の状態を左右する自律神経。しっかりとバランスを保つことで、毎日を快適に過ごすことができます。自律神経を整えるのに役立つ食材は、身近にたくさんあります。ご紹介した食材を日々の食事に少しずつ取り入れながら、自律神経を整えましょう。
writer / Sheage編集部
※記事の内容(本文・画像など)に関しては、許諾を得て掲載しております。