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夫が息子を叩いてしまう…2回目で“即カウンセリング“に連れて行ったワケ。作者を取材<

時刻(time):2023-04-28 18:35源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
2022年12~2023年2月、女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「大反響漫画」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2月4日 記事は取材時の状況) ========== イラストレーター・漫画家の水谷さるころさんは、夫と現在8歳の息子の3人家族。息子さんが5歳になった頃から、子どもに対して激昂したり、時には手を上げてしまう

 2022年12~2023年2月、女子SPA!で大きな反響を呼んだ記事を、ジャンルごとに紹介します。こちらは、「大反響漫画」ジャンルの人気記事です。(初公開日は2月4日 記事は取材時の状況)

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 イラストレーター・漫画家の水谷さるころさんは、夫と現在8歳の息子の3人家族。息子さんが5歳になった頃から、子どもに対して激昂したり、時には手を上げてしまう夫の問題点が浮かび上がってきました。

『子どもにキレちゃう夫をなんとかしたい!』水谷さるころ著/山脇由紀子監修(幻冬舎)

『子どもにキレちゃう夫をなんとかしたい!』水谷さるころ著/山脇由紀子監修(幻冬舎)

 コミックエッセイ『子どもにキレちゃう夫をなんとかしたい!』(水谷さるころ著/山脇由紀子監修)では、そんな夫の行動を改善するためにカウンセリングを受け、解決しようと夫婦で奮闘する姿が描かれます。

 本記事では書籍より第1話を紹介。今回は、夫がキレることで子どもに及ぼしていた影響などについてお聞きしました。

※本記事は全3回のうちの1本目です

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子どもの成長と共に見えてきた夫の問題


――パートナーのノダDさんが不機嫌になったり家族に対してキレる問題は、以前からあったのでしょうか?

水谷さるころさん(以下、水谷):以前は、子どもというよりは私に対してキレることが多かったです。子どもが生まれた後にそういう態度が原因で一度大きなケンカになりそのときは第三者に入ってもらうことなく夫婦で話し合いをしました。夫が反省して、「怒る必要のないところでキレている」と客観的に認識できるようになって、キレる頻度が減って平和になったと思っていました。

――ノダDさんが再びキレるようになったのはなぜだったのでしょうか?

水谷:子どもが5歳くらいになった頃から、夫がイライラすることが増えてきました。相変わらず私に対してキレることはあまりなかったのですが、子どもが成長し幼児ではなくなってきたことで夫の接し方が変わってきたと感じました。それに加えて、コロナ禍で保育園が休園になり家族で過ごす時間が急に増えたことが大きかったです。

――夫が不機嫌なときに「どうして怒っているの?」と聞くと「はあ? 怒ってないし」と逆ギレされるシーンは、多くの家庭で見られる光景ではないかと思いました。

水谷:「あるある」だと思います。自分の認知が実際の状況と合致しないのは、男女問わずよく起こっているのではないでしょうか。





子どもがワザとお父さんを怒らせるワケ


――ノダDさんがキレることで、お子さんにはどんな弊害があったのでしょうか。

水谷:子どもが夫をわざと怒らせることが増えました。カウンセリングで原因が分かってきたのですが、それは「試し行動」だったんです。子どもは家の中によく怒る人がいると、「いつ怒るか分からない」ことが怖いんです。でも怒らせれば「知っている状況」になるから安心する。子どもの試し行動は、ストレスのある状況が根本にあるんです。でもそれは同時に、試し行動をされるほうにとってもすごくストレスがかかってしまいます。

――お父さんさんに怒られないよう、お子さんが嘘をつくようになったことも描かれていました。

水谷:「ご飯を食べたくない」と言うとお父さんに怒られるから「お腹痛い」とか「お腹いっぱい」と言ったりしていました。「食べたくないけど怒られたくない」と子どもなりに考えた結果なんです。しかし、私がいない夫と子どもが二人きりのときは全くそういうことはしませんでした。それは「お父さんが怖いから」とカウンセリングで指摘されました。

私がいるときは私に助けてもらえるからやるんです。試し行動が子どもからのストレスのサインだということは、普通に生活をしていると気がつかないことが多いと思います。カウンセリングで指摘してもらってよかったです。












子どもを叩くことをスルーしない


――カウンセリングを受けるきっかけとしてノダDさんがお子さんに手を上げる問題がありました。本に描かれている以外にも叩いてしまったことが何回かあったのでしょうか?

水谷:叩いたのは私が見た2回だけです。子どもに「お母さんが見てないときに叩かれたことあった?」と聞いたけど「ない」と言っていました。でも2回でも子どもを叩くのはカウンセリングを受ける理由として十分だと思います。

体罰はもちろんダメですが、側から見ていて理解できなくもないパターンもあると思います。子どもが親をすごく軽んじる態度をとったとかとか、命に関わるような危険なことをしたなどの理由があれば、「叩くのは絶対だめだけど、感情的になるのも仕方ないね」と思うかもしれません。

でも夫の場合は、2回とも「どうしてそこで手が出るの?」と理解できなかったし、夫自身が「なぜ叩いてしまったのか」理解できていませんでした。1回目のときに「絶対にやめてね」と話したのにも関わらず、コントロールできずにまた叩いてしまったので即カウンセリングを受けることにしました。夫に注意するだけでまた許してしまうと「謝れば許してもらえる」という経験値になってしまい、絶対に直らないと思ったんです。

――しつけと称して子どもを叩くことを黙認してしまうケースも多いと思うのですが、水谷さんはすぐにカウンセリングを受けるという選択をしたんですね。

水谷:人に対して怒ったり叩いたりという行動は目に見えるけど、そこに至るまでの心の動きは目に見えません。でも私は行動にはそこに至る心の動きがあると思っているんです。

2回間違った行動をしたのなら、きっとそこに至るまでの思考のルートが間違っているはず。そこを直してきちんとした道筋を通ればまともなコミュニケーションができると信じているんです。でも私達だけで話し合いをしていても、彼の思考のルートのどこが間違っているかわからなかった。なので、これはプロの手を借りるしかないなと思ってカウンセリングを受けることにしたのです。

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<取材・文/都田ミツコ>
都田ミツコ
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。




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