<女性が一生、お金に困らないためのレッスン vol.21/経済評論家・佐藤治彦>
この1年、インフレ、物価の値上げがすごすぎませんか? それも、食料品と光熱費。
生活に絶対に欠かせないものがドーンと上がりました。
物価全体では3~4%程度の値上げだから大したことはないと政治家の人たちは言いますが、それは全体での話。洋服や家具、旅行などは、お金がなかったら、買い替えを先延ばしするとか、買う商品のグレードを下げるとか、いろんな工夫ができます。
しかし、食べ物はそんなことはなかなかできません。もう皆さん、十分に節約し工夫していますから、値上げ分が生活に直に響きます。
光熱費と食品だけでも、この1年で2~3割上がったのではないでしょうか?
特に光熱費では4割上がったなんてザラに聞きます。そして、電気代が年間でも顕著に高くなるのがエアコンを使う夏ではないでしょうか?
今から25年以上前に、当時レギュラー出演していたテレビ朝日『ワドスクランブル』で、ディレクターに頼み込んでやらせてもらった企画が、「古いエアコンは買い換えた方がお得」というテーマでした。

役所が出した資料を読んで、これは多くの人に知ってもらった方がいい。家電メーカーにとってもお得、と思ってやらせてもらって反響があり、いくつもの番組でやらせてもらいました。
それはすぐに一人歩きし、この15年ほどは、家電量販店に行くと、エアコンは価格と同時に、年間の消費電力でいくらかかるかが表示されていて、賢い消費者はエアコンの本体価格だけで機種を決めなくなりました。
家電は買った時の本体価格と、買ったあとの電気代がいくらになるかで決めるようになったのです。
大手電力会社がまたもや電気代の値上げを申請し、政府の方針で4月の値上げは先送りになりそうだとはいえ、近いうちに大幅な値上げの可能性も高く、多くの人がこの夏の電気代に不安を感じています。何しろこの1年で3割から4割、中には倍近く電気代が上がった人もいるからです。
そのため電気代を安く抑えるために、エアコンを買い換えた方がいいのではないかと思っている人が少なくないでしょう。
実はもはやそれは正解ではないのです。
エアコンが壊れそうだったり、引越しで新しくエアコンが必要だというのならまだしも、10年ほど前に買ったエアコンがそろそろ寿命だし、今は省エネ性高も進んでいるだろうから買い換えよう、と思っているのなら、大きな間違いなのです。
この1年、インフレ、物価の値上げがすごすぎませんか? それも、食料品と光熱費。
生活に絶対に欠かせないものがドーンと上がりました。
物価全体では3~4%程度の値上げだから大したことはないと政治家の人たちは言いますが、それは全体での話。洋服や家具、旅行などは、お金がなかったら、買い替えを先延ばしするとか、買う商品のグレードを下げるとか、いろんな工夫ができます。
光熱費が4割値上がりした話をザラに聞く
しかし、食べ物はそんなことはなかなかできません。もう皆さん、十分に節約し工夫していますから、値上げ分が生活に直に響きます。
光熱費と食品だけでも、この1年で2~3割上がったのではないでしょうか?
特に光熱費では4割上がったなんてザラに聞きます。そして、電気代が年間でも顕著に高くなるのがエアコンを使う夏ではないでしょうか?
電気代をおさえるためエアコンは買い替えた方がいい?実は…
今から25年以上前に、当時レギュラー出演していたテレビ朝日『ワドスクランブル』で、ディレクターに頼み込んでやらせてもらった企画が、「古いエアコンは買い換えた方がお得」というテーマでした。

役所が出した資料を読んで、これは多くの人に知ってもらった方がいい。家電メーカーにとってもお得、と思ってやらせてもらって反響があり、いくつもの番組でやらせてもらいました。
それはすぐに一人歩きし、この15年ほどは、家電量販店に行くと、エアコンは価格と同時に、年間の消費電力でいくらかかるかが表示されていて、賢い消費者はエアコンの本体価格だけで機種を決めなくなりました。
家電は買った時の本体価格と、買ったあとの電気代がいくらになるかで決めるようになったのです。
大手電力会社がまたもや電気代の値上げを申請し、政府の方針で4月の値上げは先送りになりそうだとはいえ、近いうちに大幅な値上げの可能性も高く、多くの人がこの夏の電気代に不安を感じています。何しろこの1年で3割から4割、中には倍近く電気代が上がった人もいるからです。
そのため電気代を安く抑えるために、エアコンを買い換えた方がいいのではないかと思っている人が少なくないでしょう。
実はもはやそれは正解ではないのです。
エアコンが壊れそうだったり、引越しで新しくエアコンが必要だというのならまだしも、10年ほど前に買ったエアコンがそろそろ寿命だし、今は省エネ性高も進んでいるだろうから買い換えよう、と思っているのなら、大きな間違いなのです。
エアコン本体の価格は高く、電気代は大して下がらない

なぜなら、もう10年ほど前には、エアコンの省エネは相当進んでいて、同じメーカーの商品であれば、10年前と比べて買い換えても電気代はせいぜい800円(6畳タイプ)程度しか節約になりません。1か月ではないですよ、1年間で、です。
エアコンを冬と夏で合わせて8か月使うとすると1か月の違いはざっくり100円でしかありません。8畳タイプで900円ほどと言われています。
では、15年ほど前のエアコンならどうかというと、6畳タイプで年間3000円、8畳タイプで3500円ほどとなります。やはり大した違いではありません。
そして、重大な事実として、2020年からのリモートワーク、巣ごもり需要で全体的に家電製品の売れ行きは伸び、価格は上がっています。
エアコンも同様で、かつてあった爆安価格の商品がすっかり姿を消し、安くてもそこそこ価格のものしかなくなってしまったのです。つまり、エアコン本体の価格は高く、買い換えしても大して電気代は下がらない、という図式になってしまったのです。
洗浄業者にエアコンの掃除をシーズンごとに頼むのは?
エアコンは冷蔵庫と並んで電気代がかかる家電製品です。そのために、シーズンごとに洗浄業者にエアコンの掃除をしてもらう人もいます。
確かにプロの技術で洗ってもらえば、家にあるエアコンは高効率で機能するでしょう。ただ、その代金は決して安くありません。
ネットでちょっと調べてみると、7000~1万円くらいのところが多いです。家に数台あれば、2万、3万になります。これで、夏の電気代がそれ以上安くなれば経済的合理性はありますが、多くの場合はそこまで安くはならないのです。
もちろんカビや菌が気になるということもあるでしょうから、一概に否定はしませんが、それでなくても電気やガス代、食費まで爆上げしている多くの家庭にとって、洗浄代は節約したいものになってしまうでしょう。

私の場合、一度掃除をしてもらったことがありますが、大して電気代の節約には繋がらなかったので、それ以降はドラッグストアでエアコン洗浄スプレーを買ってきて自分で掃除しています。
スプレー1缶で1台のエアコンを掃除できるというものを、一度に2缶使って徹底的に掃除します。バーゲンで買ってくれば、2缶で1000円以下です。業者に頼むことと比べると相当安いです。そのついでに、エアコンフィルターなども掃除してしまいます。暖かくなった5月の週末ごろに毎年行う作業です。
エアコンについての電気代節約の基本5つ
エアコンにまつわる電気代節約の基本は昔から次の5つと決まっています。
・熱は主として窓から入る。外にはすだれや緑のカーテン、室内は厚手のカーテンをかけて室内の冷気を守ろう。
・室外機を直射日光から避ける工夫をする。
・エアコンの消費電力は稼働直後から室温が安定するまでが一番高い。だから15分程度なら部屋にいなくても付けっ放しがトク。
・エアコンだけでなく扇風機を併用すると体感温度も下る。
・夏の煮炊き、アイロンは早朝のエアコンをつける前に行ってしまおう。冷房をつけている部屋を暑くすることはできるだけ避ける。
電気代を大幅に変えるには

冬はヒートショックの心配などもありなかなかできませんが、夏の冷房は冷やす部屋と冷やさない部屋を分けることも大切です。家中、全てを冷やすのではなく、冷やす場所を決めて、そこだけ涼しくすればいいのです。
よく豪華だと吹き抜けの部屋を作る人がいますが、同じ10畳でも冷やす体積が全く変わってしまう。吹き抜けは電気代がバカ高い困った空間なのです。
もっというと、不要なものを処分し、部屋に何も置いてないシンプルな6畳と、あれやこれやで山ほど置いてある6畳でも、冷やす体積が大幅に変わります。つまり電気代は変わるのです。
賢く電気代を抑えて、涼しく夏を乗り切るためにどうすればいいか? 暑くなる前に考える、今がそのタイミングなのです。
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<文/佐藤治彦>
佐藤治彦
経済評論家、ジャーナリスト。1961年、東京都生まれ。慶應義塾大学商学部卒業、東京大学社会情報研究所教育部修了。JPモルガン、チェースマンハッタン銀行ではデリバティブを担当。その後、企業コンサルタント、放送作家などを経て現職。著書に『年収300万~700万円 普通の人がケチらず貯まるお金の話』、『年収300万~700万円 普通の人が老後まで安心して暮らすためのお金の話』、『しあわせとお金の距離について』『急に仕事を失っても、1年間は困らない貯蓄術』など多数 twitter:@SatoHaruhiko
(エディタ(Editor):dutyadmin)
