5月の中旬、「もののけ姫」の“タタリ神”を再現した、とある模型の作品がTwitterで話題になりました。「再現度、めちゃくちゃ高い!」「いや怖いなこれ……色んなものがこもっていそう」とネットでは大きな反響が。
この作品はくろすけさん(@kurosuke4313)による制作で、「静岡ホビーショー」にて展示されたものです。こちら、なんと6500本もの綿棒を使って作られたとのことで、制作過程はさぞ大変だったことが想像されます…!くろすけさんにお話を聞いてみました。
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制作期間は…1年半!
――くろすけさんは、普段は何をされているんでしょうか?
くろすけさん(以下くろすけ)「普段は普通の会社員です。元々、ジブリの非売品グッズのコレクターで、10年ほど前に『宮崎メカ模型クラブ』に参加してから、年に1度開催の静岡ホビーショーに向けて作品を作ったりしています。『宮崎メカ模型クラブ』というのは、宮崎駿作品に出てくるメカ(ロボットや飛行機など)を好きな人たちが集まっているクラブです」
――この“タタリ神”の制作期間はどのくらいですか?
くろすけ「1年半くらいですね。綿棒をほどいた物で作っているんですけど、綿棒ひとつをほどくのに3~5分くらいかかるんですよ。平日は仕事をしていてそんなに時間がないので、そういう日は綿棒をほどく作業をして、休日でまとまった時間が取れる日に組み立てる、という感じで作りました。タタリ神全体を組み立てる時間よりも、(綿棒をほどく)作業にものすごく時間がかかりました。ひたすら単純作業なので『もうやだ!』ってなったりもしました(笑)」
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以前から綿棒に目をつけていた
――なぜ「綿棒」なのですか?
くろすけ「綿棒を初めて使ったのは、10年以上前に遡(さかのぼ)り、初めての作品であるペーパークラフトの『サツキとメイの家』を作った時になります。この作品はキットを改造して作っているのですが、キットには“雨どい”が付いていなかったんです。そこで雨どいを再現するために、紙素材の円柱状の物を探していたんです。でも小さい物はなかなか無くて、それで最終的に綿棒の芯にたどり着きました。綿棒の芯でもっと何か作れないかと、その時から思っていたんです」
――そこで今回のタタリ神に至ったのですね!
くろすけ「はい。ネットで調べても、綿棒の芯を使った作品を作ってる人は見かけなかったので、誰かにつくられる前にこの綿棒の究極系を作っちゃおう思っていたんです。それで思いついたのが“タタリ神”で、いばらの道へ進んだんです(笑)」
細かい単純作業
――今までで1番大変だった作品は何ですか?
くろすけ「う~ん、やっぱり…タタリ神かな。途中で心が折れたりもしました…。後、『サツキとメイの家』の瓦屋根も大変でした。瓦を1枚1枚再現するために、2ミリ四方の小さな紙を瓦型にして、1800枚くらい使ったので。『こういう作業好きなんでしょ』ってよく言われるんですけど、あんまり好きじゃないんです(笑)」
――他にも大変だった作品はありますか?
くろすけ「天空の城ラピュタの、ロボット兵のゾートロープ(※)も大変でしたね。作ろうと思ったのは10年前くらいで、仕組みを調べたり模索したりしていました。実際の制作期間はこれも1年半くらいになります」
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※ゾートロープとは、静止画を素早く入れ替えることで、あたかも動いているかのように見せる器具のこと
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次は何を作る?
――新しい作品はもう作っているんですか?
くろすけ「もう90%くらいできてるんですが、ジブリ美術館にある『カフェ麦わらぼうし』をペーパークラフトで制作中です。これもキットがあるんですが、縮尺が少し小さかったんです。少し大きめのを作りたかったので、拡大コピーした図面を元に作っています」
模型の世界に女性の参加も期待
男性が多い模型業界ですが、近年では女性の進出も増えているとのこと。
「もし興味を持っていただけたら、ぜひ女性にも参加して欲しいです」とくろすけさん。
足を踏み入れたらディープな世界が広がっていそうです…。
【くろすけさん】
Twitter:@kurosuke4313
YouTube:くろすけのジブリグッズラヴォ
<取材・文/まなたろう>
まなたろう
多岐にわたって興味があるアラフォーライター。コーヒーが好きで資格を取得中。海外に12年ほど住んでいたため、英語はそこそこ堪能。
(エディタ(Editor):dutyadmin)









