猫の排泄物は、健康のバロメーター。特に尿の状態をチェックすることは、猫がかかりやすい泌尿器系の病気を早期発見するためにも大切です。でも、尿の異常を見極めるのは難しいもの…。そんな中、簡単に尿の異変に気づけるらしい猫砂「しぐにゃる」という新商品を見つけました。

現在「しぐにゃる」はクラウドファンディングサービスの「Makuake」にて8月26日(水)まで応援購入できます。通常販売は、ネットを中心に、10月末~11月初旬になる予定。
クラウドファンディングでは、応援購入の目標30万円に対して344万円もが集まっているんです(8月19日時点)。そこで、販売・企画を手掛ける株式会社スリーズの代表・林紘祐さんに、開発の経緯や商品の特徴を伺いました。
尿の成分によって色が変化
「しぐにゃる」は、尿の成分によって色が変化する猫砂。正常な場合は黄色、何らかの異変の可能性がある場合は水色、といった具合に砂の色が変化します。
採取キットはいらず、愛猫にいつものように用を足してもらうだけで健康状態がわかるという手軽さが魅力です。
商品開発のきっかけは、林さん自身が愛猫の体調の変化をキャッチしたいと考えたから。どれだけ健康に気を使っていても、日中は家を空けなければならないため、四六時中、健康状態をチェックすることは難しい。定期的な尿検査や通院は猫にとって大きなストレスになってしまう可能性があります。
そこで、猫に負担をかけず、忙しい飼い主さんの不安を少しでも解消するために日々の排泄行為を通して健康管理ができる猫砂を作ろうと考えたそう。「尿を簡易検査する技術自体はすでに確立されているので、それを猫砂に応用しました」(コメントは林紘祐さん、以下同)

「しぐにゃる」は猫用なので、人間の尿検査はできませんが、人間が触っても大丈夫なように配慮された、シリカゲル素材です。色が変わるのは尿のphやたんぱく質、ビリルビンの状態変化に反応するからなのだそう。
「この反応自体が何かの病気を特定できるわけではないので、詳しい診断は獣医師に行ってもらう必要がありますし、病院での定期健診もこれまで通りしていただきたいです。しぐにゃるは商品名の通り、尿の状態を“シグナル”にして健康状態を把握するサポートをします」
猫砂としての機能面も重視した
ただし、砂が固まることや、粒が細かいことからシステムトイレには適していません。尿が上段にある猫砂を一度通過し、正しい反応が出ない可能性があるため、システムトイレの下段に敷いての使用も推奨していないそう。使用時は必ず、猫砂が下に落ちないタイプのトイレを使用するのがポイントです。

「しぐにゃるは、猫砂としての基本的な機能面も妥協していません。例えば、素材に含まれている多孔性特殊シリカゲルはにおいと水分を吸収します。においを閉じ込めたまま水分だけを蒸発させるので、消臭に優れており、バクテリアの繁殖も防ぎます」
尿を調べる時は、排泄後にすぐ確認するのではなく、5~10分程度置いたほうが色がはっきりと浮き出るのだそう。「おしっこの後は砂全体をかき混ぜれば、サラサラに戻ります。うんちを取り除いてからかき混ぜていただきたいです」
今回は機能面や見た目が同じなサンプル品を我が家の愛猫たちに使用してもらい、実際にどんな風に色が変わるのか、猫の反応はどうなのかチェックしてみました。(※販売時の本製品は機能や見た目が変わる可能性があります)
愛猫の尿を検査してみたら…
実物はとてもサラサラしており、ほんのりオレンジ色。

一般的に売られている、透明のシリカゲルの猫砂との違いは歴然です。

普段、我が家では木製の猫砂を使用しているため、愛猫たちは初めての感触に興味津々。まずはみんなで覗き込み、観察。

においチェックを済ませた後は砂を掻き、触り心地を確かめていました。ザクザクと砂を掻けるのが楽しかったのか、特に茶トラのレオンははじめ、用を足さないのに夢中でカキカキ。

その後、愛猫がトイレに向かったので、ドキドキしながら結果を確認。
黄色に変化してホッ!
すると、猫砂が黄色に。黄色は大きな異常なしのサインなので、ホっとしました。

想像していたよりもはっきりとした色味に変色したので、一目で確認しやすい点がとても良いなと感じました。尿を吸った部分の砂は強くかきまぜるとサラっとほぐれますが、しっかり固まってくれてはいるため、掃除がしにくいといった心配もなさそう。消臭力が強く、排尿後や排泄後のにおいも特に気になりませんでした。
ただし、粒のサイズが小さいため、やはり排泄後の飛び散りや肉球へのくっつきはあったので、気になる方は砂取りマットを敷くなどして対策するのがおすすめ。もし現在、大きな粒の猫砂を使用していて、愛猫が猫砂の変更に戸惑ってしまったり猫砂へのこだわりが強かったりする場合は、いま使用している猫砂と本品を混ぜつつ、徐々に慣れさせていきましょう。

ちなみに、排尿後の砂に様々な色が混じる場合は健康状態が良くない可能性があるため、動物病院で詳しい診断を受けるのがよいそう。24時間経過してしまうと正しい色を示さない場合もあるそうなので、その日のうちにチェックするよう心がけましょう。
愛猫の健康状態が目に見える「しぐにゃる」はこれから先、猫飼いさんの強い味方になっていくはず。システムトイレ用の猫砂が開発されたり、ホームセンターなどで普通に購入できたりする未来が待ち遠しくなります。
保護猫カフェに寄付されるプランもある
そんな「しぐにゃる」は8月26日(水)まで、クラウドファンディングサービスの「Makuake」にて注文可能。中には、売上の一部は保護猫カフェのネコリパブリックに寄付されるプランもあり、その背景にはコロナ禍で経済的に大打撃を受けている保護猫カフェを少しでも救いたいという想いが。

「私たちはまだまだ小さなメーカーですが、以前からプロジェクトメンバーたちが、長く保護猫活動を行っているネコリパブリックさんに賛同していたため、少しでも何かしたいと思いました。世の中の猫たちには、健康で幸せでいてほしい。だから、尊敬できる猫業界の先輩でもあるネコリパブリックさんに相談させていただきました」
猫モデル事務所には依頼せず、プロジェクトメンバーの飼い猫を起用して「Makuake」のプロジェクト紹介ページを作った「しぐにゃる」は、愛猫家たちの深い猫愛から生み出された猫砂。「Makuake」での販売が終了した後はネットを中心に、10月末~11月初旬から通常販売される予定です。
取材協力:株式会社スリーズ
<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
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古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
(エディタ(Editor):dutyadmin)
