昨日、8月13日は「左利きの日」でした。1992年にイギリスにある「Left-Handers Club」が、利き手がどちらでも使える道具の開発を呼びかけるために制定したそうです。
たしかに左利きの人は、人知れず苦労している不便な側面も多いですよね。
その代表が、手書きで文字を書くこと。
左利きだと、文字が自分の手に隠れて見えない
筆記具のゼブラ株式会社が2016年、全国の左利きの人104名を対象に行ったアンケート調査でも、不便に感じていることとして「食事で隣と腕がぶつかる」、「自動改札がタッチしにくい」などに続き、「ペンで手書きをしにくい」と答えた人が多くいました。
左利きの人が横書きで文字を書くと、文字が自分の手に隠れて見えない、文字がこすれる、インクで手が汚れてしまうなど、右利きの人にはわからない悩みがたくさん。
小さな子を持つ母親の中には、子どもの持ち物に名前を書くときや、学校との連絡帳への記入で悩んでいる人も。

そこで今回は、書籍『大人のペン字練習帳』シリーズが20万部を突破し、「左利き専用」のペン字練習帳『左利き用 誰でも一瞬で字がうまくなる大人のペン字練習帳』を出版した萩原季実子さんに「左利きの人が美文字になる方法」を教えてもらいました(以下、萩原季実子さんの寄稿です)。
左利きの人に知ってほしい美文字のコツ
左利きの人が「手書きが苦手」、「字を書くのが難しい」のには理由があります。
原因は、日本語の書き順と手の動き。
漢字やひらがな、カタカナは、どの字も基本的に左から右に向かって書き進めるようにできています。ヨコ線は、左から右に。「とめ」、「はね」、「払い」も同じで右利きの方が書きやすく字は作られています。
まず右利きと左利きの、手の動きを比べてみましょう。

写真の通り、左利きの人は、線が右下がりになりやすく「一」のようなヨコ線、「の」のような曲線を書くことが、右利きの人に比べ大変です。
右利きなら自然にできる「とめ」がやりにくいため、文字のバランスが崩れやすいという傾向があります。では、どうすればいいのでしょうか。最初にチェックするのは紙の位置です。
紙を置く位置は、肩の正面。左利きなら体の正面より左側へ
字を書くとき、つい体の正面に紙を置いてしまいますが、それでは上手な字は書けません。
紙は利き腕の延長線上、肩の正面くらいに置きましょう。それだけで美文字に近づきます。
え、そんなことで? と思うかもしれませんが、試してみるとその効果が分かるはず。レッスンでも最初に紙の位置をお伝えしていますが、みなさん書きやすさにびっくりされます。

体の正面に紙を置くと自分の手で字が隠れてしまい、どんな線、字を書いているかをチェックできず、右下がりの字になりやすいのですが、紙を体の左側に置けば、自分がどんな字を書いているのか、しっかり見ながら書くことができるのです。
漢字の「一、二、三」を練習して右下がり文字を防止!
左利きの人は、どうしても右下がりの字になりやすいのですが、それを防止するために漢字の一、二、三で練習します。ポイントは目線です。
漢字に多いヨコ線がきれいに書けると、それだけでぐっと大人っぽい字に生まれ変わりますが、左利きの人がヨコ線を書くときに難しいのが「とめ」です。
そこで、ヨコ線の最後が右下に流れるのを防ぐために、星印の位置(とめの位置)を意識し、線の最後をしっかりとめる練習をします。字は線の書き終わりが大切。書き終わりを意識しながら文字を書いていくと、だんだんときれいな線が書けるようになり、美文字になっていきます。
ひらがなの曲線も同様に、目線を意識しましょう。ひらがなが上達すると、奥ゆかしさ、美しさを感じる字になるので、大切なポイントです。


他にも「打ち込み」「スキマ法」などポイントはありますが、まずは紙の位置、目線のポイントをマスターするのがおすすめです。左利きの人に特有の、自分の字が見えにくいという問題、「とめ」が難しくきれいなヨコ線を書きにくいという問題を解消すれば、ぐっと大人らしい字に。ぜひチャレンジしてください。
【右利き・左利き共通のコツは…】 一瞬で字がうまくなる、たった2つのコツ。美文字は恋と仕事に効く
<文/萩原季実子>
萩原季実子
ペン字講師。ペン字・筆ペン教室myMOJI(まいもじ)主宰。広告代理店などを経て、2014年からペン字教室を開催、オリジナルの美文字メソッドが大人気に。書籍『大人のペン字練習帳』シリーズが20万部を突破、最新刊は『左利き用 誰でも一瞬で字がうまくなる大人のペン字練習帳』。
(エディタ(Editor):dutyadmin)

