【おおしまりえの幸せな人生の迷い方】
恋愛ジャーナリストのおおしまりえです。

家族との時間が増えたり、家にこもりすぎてうつっぽくなってしまった。そんなとき、人は「ストレスが溜まっている」と気づきます。でも、行動が色々制限される今、ストレス発散のスピードに蓄積のスピードが追いついていない人も多いことでしょう。
前回記事では、うつなどのストレス反応は、環境と人格によって変わると知りました。しかし、そもそもストレスを溜めないためにはどうしたら良いのでしょう。前回記事に続き、新宿ストレスクリニック梅田院院長・初村英逸医師に聞きました。
ストレスはなぜ溜まるの?
「ストレスを溜めない生活を目指すには、まずストレスの溜まる仕組みを知ることが大切です。ストレスが溜まる状況は、『するべきこと』と『したいこと』が思い通り出来ないため起こります。我々人間のモチベーションには、食事や睡眠など、生きるために『するべきこと』と、個人として『したいこと』の2つがあります。この2つを別ものとしてきちんと考えていくことがまず大切です」(初村医師、以下同)
生き物として絶対必要なことと、人間らしく自分らしくいるために必要なこと、と考えたら分かりやすいかもしれませんね。
「新型コロナが蔓延した今、生きるためにやらなければいけないことが急激に押し寄せていますが、できることには限りがあります。ここにストレスが溜まる原因が1つあります。そしてどんどん蓄積するストレスの発散方法を考えても、今度は『したいこと』が行えず、ストレスを発散できない状況が続きます。これがコロナによって起きるストレスの仕組みです」
やるべきこともしたいこともうまく出来ず、それがぐるぐると自分の周りを取り巻き、人によってはダメージを大きく受け、コロナうつになってしまうというわけです。
ストレス対策は、基本の4つに絞る

今回、無茶を承知で「絶対に効果のあるストレス発散は?」と質問しました。すると、「生きるためにするべきこと」に焦点を絞り、対策を4つ取ることが大切だと教えてもらいました。
1 食事
2 睡眠
3 運動
4 人とつながる
それぞれ量やリズムは異なりますが、この4つがないと、どんなにしたいことが出来ても、人は健康を損なうといいます。
4番目の「人とつながる」は一見生きるために不必要かと思われがちですが、社会的動物である以上、0にしてはいけないのでしょう。基本を徹底して大切に。みなさんはコロナによるダメージ、可能な限り手放すことができているでしょうか。
うつ状態と、うつ病は違う?
コロナうつに限らず、先程紹介した4点が適切に対処できれば、急激に体調や心を壊すことを避けられるのでしょう。とはいえ、すでに体調が悪い人や、異変を感じ始めている人は、判断基準をどこに置けばいいのでしょうか?
「うつ状態とうつ病は厳密には異なりますが、だいたいが食欲低下と不眠という症状が出ます。ただ人によっては過食や過眠気味になる方もいる。いずれにしても、心身の不調は食事と睡眠が普段に比べると不安定になるのが入り口であり、分かりやすい現象です。他にも症状は個人差がありますが、異変を感じた方はこの2点を注意してみるようにしてください」

ちなみに、初村医師によると、うつ状態とうつ病は、明確に状態が異なるとか。
うつ状態=気力低下
うつ病=脳機能の低下
自分が今どちらの状態なのかを把握するためにも、クリニックに早めに足を運ぶというのは重要だそうです。
「我々のクリニックなら、うつ状態かうつ病なのか、脳機能の検査によって判断ができます。もし病気なら医学的な措置をした方がいいですし、病気じゃないと思っていても、病気だった方も意外と多いです。適切な判断をするためにも、クリニックは利用してほしいなと思っています」
コロナうつに限らず、気力低下やうつ病との関わり方は正しく知っておきたいですね。
辛くなったら思い出したい3つの考え方

コロナうつや、新型コロナのストレスによって、何か自分に負担がかかったとき、今回紹介したような心の仕組みを熟知し、対処できる人は少ないものです。そんなとき、ぜひ3つの原則を思い出してほしいと、初村先生は話します。
1 自分を責めない、自分以外も責めない
ストレスによっていろんなことができなくなると、とにかく自分を責め、相手を責め始めます。でも生きている以上みんながそれぞれ頑張っているんだと言うことを思い出しましょう。
2 無理しない、出来ることしかやらない
やらなきゃいけないことや、やりたいこともあるけれど、私達は「できること」しかできない、と思い出しましょう。
3 内側にこもらない、きっと明日は良い日が来ると可能性を追求し続ける
ストレスがたまると、防衛反応によって内向きになり、誰にも頼れなくなります。今の状況が辛くて内側にこもってしまったら「きっと明日は今日より良い日」と、可能性を想像してほしいです。
「コロナうつなどになると、この3点がそれぞれ作用し、悪循環を起こします。ストレスで感情が高ぶると、①自分を責め、相手を責め始めます。すると人間関係が破綻します。そうするとさらに状況を変えるため頑張ろうと考え、②無理をしてストレスがかかり、気力減退やうつにつながります。すると③内側にさらにこもりたくなり、より人間関係が悪化し、さらに①自分を責めてしまうというわけです」
ぐるぐると循環する負のスパイラル。あなたはハマっていないでしょうか?私はよくストレスがかかると自分を怒りで責めてしまいがちなので、コロナに関係なく気をつけていこうと思うのでした。

初村医師
新宿ストレスクリニック梅田院院長/精神保健指定医
新宿ストレスクリニックは、ストレスやうつ病治療を専門に行う心療内科・精神科のクリニックとして全国に3院展開。正確なうつ病の診断サポートを行う「光トポグラフィー検査」や身体に負担をかけない「磁気刺激治療(TMS)」を取り入れる、日本初のTMS専門クリニック。
<取材・文・イラスト/おおしまりえ>
おおしまりえ
水商売やプロ雀士、素人モデルなどで、のべ1万人以上の男性を接客。現在は雑食系恋愛ジャーナリストとして年間100本以上恋愛コラムを執筆中。Twitter:@utena0518
(エディタ(Editor):dutyadmin)
