
■医師の見解はいかに
では、実際に花粉症が完治することなどあるのだろうか。All About「家庭の医学」ガイドである清益功浩先生さんにお話を伺った。
「数年間、花粉飛散時期に症状が全く出ないと『花粉症が治った』と言えますが、判断は難しい所です。花粉飛散状況により症状が良くなった、悪くなったということはあるので、飛散量が少ない年が続くと、軽症な人は治ったと思われるかもしれません」(清益先生)
本人は治ったと感じていても、症状が軽くなっただけの場合もある。花粉飛散状況が酷くなると再び重症化することもあるので、油断は禁物だ。
また、年齢とともに花粉症の有病率は減るそうだ。その原因として、加齢による免疫の低下が示唆されているという。筆者は免疫の低下によって花粉症などのアレルギー反応が起こるのだと思っていたが、実は違うようで驚いた。
「免疫とアレルギーはもろ刃の剣です。病原体に対して攻撃するのが免疫、本来無害なものに対して異物として攻撃するのがアレルギーです。異物としてみるかどうかはその人のアレルギー体質によります。つまり、免疫が強いと、アレルギー反応も強くなります」(清益先生)
しかしながら、免疫が低下した高齢者が花粉症を発症するケースもあるのだという。
■「出産すると花粉症が治る」は都市伝説?
女性の場合、出産により花粉症が軽くなるケースもあると聞く。これについてはどうなのだろうか。
「基本的に、花粉症は『出産で良くなった』という風に単純ではありません。花粉症自体の症状の差が大きいことと、出産の時期や出産以外の要素の関与もあり、一概に言えません。もし出産によって良くなった場合、可能性としては、ホルモンバランスの変化や、体質の変化による免疫の状態の変化により、花粉症が良くなることもあります」(清益先生)
可愛い我が子に会えるうえに花粉症が治るなんて一石二鳥な話だが、個人差があることと、仮に出産後に治ったとしても数年後に再発した場合に治ったと言えるのかなど、医師の立場からすると疑問が残る問題のようだ。
●専門家プロフィール:All About「家庭の医学」ガイド 清益 功浩
医学博士。日本小児科学会認定専門医、日本アレルギー学会認定専門医・指導医。他にもメンタルヘルスマネジメント始め、法律、経済、化学などについて多岐に渡る資格を有する。
(酒井理恵)
教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)