
肌の紫外線対策は、ぬかりなく行っているという人も、髪のこととなると、案外おろそかにしてしまいがちです。でも、髪は顔よりも、数倍紫外線を浴びているといわれ、それだけ受けるダメージも大きくなります。紫外線の髪への影響や、その対策方法を見ていきましょう。
紫外線による髪への影響
髪を構成するケラチンタンパク質へのダメージ
髪の毛の主成分は「ケラチンタンパク質」という線維性の硬タンパク質です。ケラチンタンパク質は、複数のアミノ酸が結合してできており、中でも、イオウを含む「シスチン結合」という丈夫なアミノ酸を多く含むことが、髪の強さやしなやかさにつながっています。ところが、紫外線を浴びることで発生する活性酸素は、このシスチン結合を分解してしまいます。
キューティクルがはがれやすくなる
髪の一番外側には、透明で硬い細胞がうろこ状に重なってできた「キューティクル」があり、髪を保護するバリアとして機能しています。しかし、紫外線を浴びると、キューティクルがはがれやすくなるため、髪内部の水分が失われ、枝毛、切れ毛、髪のパサつきが起こりやすくなります。
紫外線は頭皮にも影響を及ぼす
髪の毛は、頭皮の中に埋もれた髪の深部にある「毛球」という部分でつくられており、ここにある「毛母細胞」が細胞分裂を繰り返して、細胞を押し上げることで、髪が伸びていきます。このため、紫外線のダメージによって毛母細胞の働きが低下すると、抜け毛や薄毛につながることがあるのです。
また、髪の毛の頭皮の中に埋もれた部分を「毛根」といい、ここには、髪に色をつける「色素細胞」がありますが、紫外線によって、色素細胞がダメージを受けると、白髪ができてしまうといわれています。
特に注意が必要なのは初夏から夏
紫外線は、年中降り注いでいますが、5月〜8月にかけては、特に紫外線量が多い時期です。この時期は、いつも以上に念入りな紫外線対策をしましょう。また、紫外線(UV−A)は、ガラスも透過するので、室内にいるときも、油断しないでおきましょう。
髪も紫外線対策して出かけよう
紫外線を浴びないために
日焼け止めには、髪の毛専用のスプレーなどもあるので、それらを利用しましょう。UVカット効果がある洗い流さないトリートメントでもよいでしょう。また、紫外線が髪に直接当たらないように、帽子や日傘を利用することも大切です。
紫外線を浴びてしまったら
紫外線を浴びてしまったら、ダメージケア用のシャンプーやトリートメントを使って、髪のケアをしましょう。また、髪を傷めやすいブラッシングやブローの際は、事前に洗い流さないトリートメントをつけるのもおすすめです。
海では特に注意
髪の毛は、塩分や不純物を含む海水に濡れると、浸透圧の影響で水分が流出するため、その状態で紫外線を浴びて、シスチン結合が分解されると、より大きなダメージを受けてしまいます。海水浴のあとは、できるだけ早くシャンプーをして、洗い流さないトリートメントなどをつけましょう。また、濡れたままの髪は、ダメージを受けやすいので、素早く乾かすことも大切です。
(この記事の監修: LOUIMADNA栄店 店長 兼 トップスタイリスト / 玉井浩太 先生)