
いつも生理痛の前、または一緒に頭痛が来る、生理と頭痛は関係がある…そう感じている女性は少なくないはずです。
実際生理が始まる2日前ごろから偏頭痛を訴える人が多いことが知られています。
では、生理と頭痛、一体どんな関係があるのでしょう。
□生理痛に伴う頭痛には、緊張型頭痛と月経関連片頭痛のふたつがある。
□頭痛への対処の仕方はふたつのタイプの頭痛でまったく異なる。
□ふだんの生活スタイルの改善によって頭痛の緩和・軽減が可能。
血行不良で起きる「緊張型頭痛」

生理に関連して起きる頭痛には、じつはふたつのタイプがあります。そのひとつが脳の血行不良で起きる「緊張型頭痛」です。生理中には経血を体の外へ出すため、ふだんより多くの血液が子宮周辺に集まります。
このため体の他のところの血液が不足がちになってしまいます。
脳の血液量が不足すると酸素不足が起き、その結果、脳の周りの筋肉が緊張することで頭痛が起こります。
後頭部から首筋にかけての広範囲が締め付けられるような痛みに襲われます。
血行が良すぎて起きる「月経関連偏頭痛」
月経周期に沿って、女性ホルモンの分泌量は一定の変化をします。排卵後から生理前の時期、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」が急に減り、「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が増加します。
このホルモンバランスの変化により、脳の血管が拡張し普段より大量の血液が脳内を流れるようになります。これによってこめかみや目の周りがズキズキする片頭痛が表れます。
ふつうの片頭痛より痛みが激しく、長期間続きます。波打つような痛みがあり、体を動かすとさらに頭に響きます。こうした痛みが、生理日の2日前から生理3日にかけての間に始まることが多いです。
生理痛の頭痛は抑えられる?

生理痛は女性にとって仕方のないもの、生理に伴う頭痛も自然の摂理。とはいえ、抑えられるものなら抑えたいですよね。生理由来の頭痛にはふたつのタイプがありますが、それぞれ緩和方法にも違いがあります。
このタイプの頭痛は、血行の不良によるものです。したがって血行を良くすることで頭痛を緩和することができます。
頭の周りや肩、首がこわばっているのでその緊張をほぐすため、横になるなどリラックスできる姿勢をとりましょう。痛む部分を蒸しタオルなどで温めてあげると血管が広がり血行が良くなります。
頭や首、肩を揉むようにマッサージすることも血行の改善に効果的です。ストレッチなど、適度な運動もよいでしょう。長時間同じ姿勢でいないようにしましょう。
月経関連偏頭痛を和らげるには
このタイプの頭痛は、緊張型頭痛とは逆に血流が多すぎることで起きるものです。そのため、温めるなどの処置は逆効果です。
まず少し暗めの静かな部屋で横になり、患部を冷たいタオルや保冷剤で冷やします。マッサージは逆効果ですが、患部を指で静かに押すと血管が収縮し痛みが引きます。
生理前にできる頭痛対策
生理のたびに同じような症状の頭痛が起きる場合、生理痛関連の頭痛と考えてよいでしょう。
そうした場合、生理前、つまりふだんのくらしの中である程度頭痛を緩和させる、または発症を抑えるための対策をとるとよいでしょう。
例えば、次のようなことを行うと効果があるとされています。
1. 体のむくみを防ぐために塩分摂取量を減らす
2. ストレッチなど軽めの運動をする
3. 心身をリラックスさせ、ストレスを取り除く
4. 重い頭痛を経験した人は、医師に相談する
5. 規則正しい生活を維持し、早寝早起きを心掛ける
6. 十分な睡眠をとる
7. 栄養バランスのとれた食生活を維持する。とくに鉄分、マグネシウムの不足に注意する
8. ふだんから血行を良くするよう、湯船につかって体を温める
病院への相談に躊躇はいらない
生理痛は誰にでも来るもの、病院に行くのは大げさ、と思っている人もいるかも知れません。でも、生理痛で病院に行くのは何もおかしいことではありません。
生理痛の痛みは個人差がありますから、自分の痛みがほかの人と比べて軽いのか重いのかを判定することは簡単ではありません。
自分がつらいと思ったら、迷うことなく医師に相談してよいのです。生理痛に関連する頭痛は2種類ありますから、薬を飲む際にも、医師に相談した方が安全・安心です。
市販の偏頭痛治療薬を飲み、効果が表れないので連続して多量に服用すると、薬の使用過多による頭痛(薬物乱用頭痛)を引き起こす危険性があるので、自己診断による薬の服用は危険です。
病院で処方してもらえば、次からは市販薬でも同じタイプのものを求めることができます。準備しておけば、いざ頭痛が始まったときにも安心です。
ふだんの暮らしを改善して、生理時の頭痛を軽減する体をつくろう
生理痛に伴う頭痛は、ホルモンの乱れや血流の異常によるものです。
これらは生活習慣を見直し、規則正しい暮らしのリズムやバランスのとれた食生活を維持することによって、改善・軽減できる可能性があります。
頭痛が起きたときだけ対症療法をするのではなく、ふだんから健康・健全な体づくりをすることを心がけましょう。
(監修:Doctors Me 医師)