
ヨードは、海藻や魚介類に含まれる栄養素のことを指します。和食に多く含まれるので、あまり意識せずに摂取している場合がほとんど。しかし、ファストフードやジャンクフードといった食の欧米化が進み、きちんと摂れていない人も増えてきました。
ヨードを意識して摂ると、より良い体や美肌作りを助けてくれます。ヨードの機能と摂り方を見ていきましょう。
体に必要な栄養素「ヨード」とは?

ヨードまたはヨウ素と言われる栄養素は、体にとって必要不可欠なミネラルのこと。体内に10〜20mgほど存在しており、ほとんどが首元にある甲状腺に蓄えられています。甲状腺は、体の基本的な代謝を促す甲状腺ホルモンが出る大切な部分。それを支えるおもな材料がヨードなのです。
ヨードは、海藻や魚介類に含まれているため、食事でも摂取できます。和食には、海藻を含む料理が多いので、日本人のほとんどが最低限の必要量を満たしています。したがって、今までヨードの不足の問題はあまり起きていませんでした。
ヨードが不足するとどうなるの?

しかし、近年は食の欧米化が進み、海藻や魚介類を食べない日本人が増えてきました。甲状腺ホルモンを支えるヨードが不足すると、貧血・脱毛・全身倦怠感・代謝障害・成長障害といったさまざまな健康問題を引き起こす可能性も。
特に貧血や髪の脱毛は、美容にも悪影響を及ぼします。貧血は肌が青白くなり病的な印象を与え、髪が脱毛し薄くなると老けた雰囲気に。ヨードをきちんと摂取し、これらの症状を予防しましょう。
ヨードの意外な効果

甲状腺ホルモンは、全身にある約60兆の細胞のはたらきを促す重要なホルモン。細胞が活性化して代謝が盛んになると、古くなった肌がきれいに剥がれるので美肌効果も期待できます。
代謝の活性化にはこのような効果も

全身の細胞が活性化して代謝が促進されると、むくみの解消にもつながります。なぜなら、細胞の代謝を促進させると、体内に含まれる水分の代謝も促すから。水分が代謝したら、発汗と尿の生成も盛んになります。
汗の量が増えると、メイクが崩れるので抵抗がある……という人もいるでしょう。しかし、汗腺機能が向上すると、汗のにおいを抑制することもできるので、悪いことばかりではありません。
また、尿が生成されることもむくみ防止の大切な要素です。尿の生成は、腎機能の活性化にもつながるので、体にたまった老廃物の排出を促進。そのときに、余分な水とナトリウムも出ていくので、むくみ予防にもつながるというわけです。
むくんでいる肌は、ボコボコとしていて気になってしまうもの。また、脚や腕に衣服が食い込んでいると、見た目も美しくありません。むくみの解消を意識して、美しい肌作りを目指しましょう。
基礎代謝を活性化すれば、引き締まったボディに

代謝の活性化は、基礎代謝の活性化でもあります。基礎代謝が活性化するということは、何もせずに消費するエネルギーが増えていくということ。つまり何もしないでも体が引き締まりにもつながります。
体が引き締まると、余分な皮下脂肪や内臓脂肪が減っていくので、全身にハリが出てきます。また、細胞の新陳代謝が盛んなので、引き締まっていくときに起こりやすい皮膚のたるみも解消。スッキリとした体に仕上げれば、美肌作りにつながっていきます。
ヨードはどのような食べ物から摂取できるの?
最初にお伝えしたとおり、ヨードは海藻や魚介類に多く含まれています。より多く含まれているのは海藻なので、海藻から摂るのが効率の良い方法です。では、どの程度摂ればいいのでしょうか。
乾燥している状態で売られていることの多い昆布では、約1gで耐容上限量に達するほど豊富に含まれています。カットわかめは約2g、ひじきは乾燥重量で約1gほどの量。美肌のためでもこの程度で十分です。
しかし、「耐容上限量」に注意が必要。「耐容上限量」とは、過剰に摂取したら、健康障害が発生するリスクが高まる値のこと。 そのため、この値になるべく近づかないよう気をつけなくてはなりません。
たとえば、昆布はとても豊富にヨードを含んでいますが、ヨードは摂り過ぎても体に不調を起こす成分。1回に多少摂り過ぎても問題はありませんが、長い期間摂り続けると、ヨードが不足したときと同じような症状を出すことがあります。
普段の食事にちょっとだけ足してみて

先ほどの記述した通り、ヨードはわずかな量でも十分に必要な量を摂取できます。普段の食生活に少し加えるだけで美肌作りに役立つので、ぜひ取り入れてみて下さい。
(監修:管理栄養士 岩月啓四郎)