
女性に多く、日本人は18人に1人がかかるといわれる乳がん。毎年1万人が亡くなっているというデータもあるそうで、とても気になりますね。
今回は、なかでも若い女性に多い「若年性乳がん」について、詳しく医師に話を聞いてみました。
「若年性乳がん」の特徴を教えてください
通常、乳がんの発症年齢のピークは40~50歳代ですが、30歳代以下でも乳がんを発症することがあります。
特に35歳未満で発症した乳がんを「若年性乳がん」といいます。
乳がんは、女性ホルモンの影響を強く受けて進行します。
そのため、女性ホルモンが活発に分泌されている20〜30歳代の性成熟期で発症する若年性乳がんは、進行が早いと考えられています。
そのほかにも、若年性乳がんには、以下のような特徴があります。
・予後が悪い
・リンパ節転移が多い
・乳がんの家族歴がある場合が多い
「若年性乳がん」の原因は?
乳がんは一般的に、食生活などの「環境因子」の影響が、複雑に関与することで発症すると考えられています。
【環境因子の例】
・肥満
・アルコール摂取
・妊娠・出産歴がない
しかしなかには、遺伝が原因の場合もあり、乳がんを発症した人の5~10%は、生まれつき乳がんを発症しやすい体質であると考えられています。
「若年性乳がん」には、どのような治療を行いますか?
乳がんの進行度に応じて、以下を適切に組み合わせた、集学的治療が行われます。
・外科的手術
・化学療法(抗がん剤治療)
・放射線治療
「若年性乳がん」を早期発見するためには?
若い女性には乳がん検診の機会が少なく、発症早期には自覚症状もないため、見つかったときには、すでに進行していることが多いのが問題です。
そこで、入浴時などに、定期的なセルフチェックを、行うことが重要です。
【セルフチェックの方法】
・乳房全体を、手のひらでまんべんなく触り「しこり」がないか確認
・脇の下に、ぐりぐりと腫れたリンパ節がないか確認
また、乳腺から、血液や膿が混じった分泌物がみられる場合には、乳がんの可能性があります。早めに乳腺外科を受診しましょう。
「若年性乳がん」は妊娠・出産に影響がありますか?
妊娠、出産、授乳によって、がんが進行したり再発しやすくなったりすることはありません。
しかし、乳がんの検査や治療は、お腹の赤ちゃんに影響を及ぼすことがあります。
特に妊娠前期での治療は、流産する危険や赤ちゃんに異常や奇形を起こす危険が上がるとされています。
したがって、乳がんの検査や治療は、赤ちゃんと母体のそれぞれのリスクを考慮し、慎重におこなう必要があります。
最後に医師からアドバイス
若年性乳がんは、早期発見が大事です。
20~30歳代の女性も、定期的な乳がんのセルフチェックで、早期発見を目指しましょう。
(監修:Doctors Me 医師)