2023年11月、お笑いコンビ・ハライチの岩井勇気さん(37歳)が18歳年下のタレント奥森皐月さんとの結婚を発表したことで、「年の差婚」が大いに話題になりました。
「年の差婚って実際、どんな感じ?」
「年の差を感じることは?」
「ジェネレーションギャップはないの?」
などなど年の差婚について、改めて素朴な疑問を抱いた人もいたのではないでしょうか。
そこで今回、年の差婚をした女性たちに取材を敢行。年の差婚「その後」のリアル、これから年の差婚をする人にも「知っておいたほうがいいこと」を語り尽くしてもらいました! 金言?それともクソバイス? 満載です。
夫の耳毛に思わず「おじいちゃん?」
「私は根っからの“おじさん好き女子”、奥森さんぐらいの頃には20歳年上の男性と付き合っていましたね。なのでこのニュースには、ひそかに親近感を覚えました(笑)」
そう打ち明けるのは、石岡麻衣さん(31歳・デザイン会社勤務・仮名)です。
今から7年前、麻衣さんが当時24歳のとき、飲食店のアルバイト先で知り合った21歳年上の夫(当時45歳)と意気投合、3か月でゴールインしました。現在は、4歳になる息子さんの育児と家事、そして仕事と大忙しな毎日を送っています。
「私が結婚したときも、外野からは『話は合うの?』『将来は介護しないといけないんじゃない?』なんて声も聞こえてきましたね。けれど夫は映像関係の仕事をしているせいか、実年齢よりも感覚が若いタイプ。さらに大衆酒場や町中華の飲み歩きといった趣味も同じだったため、年齢差を感じることはありませんでした」
しかし結婚7年目になる今や、ふと「年齢の壁」を感じることも……。
「特に夫が50代になってからというもの、体力面や外見面の変化が顕著ですね。私は、一日の終わりに晩酌をしたいのに、『今日は朝から撮影だったから』と夫はバタンキュー。白髪や頭頂部の薄毛も進んできたような気も……。
またつい先日、ふたりでカウンターに横並びで座っているとき、夫の耳毛を発見してしまって。これには、ちょっとした『おじいちゃん感』もありました(苦笑)。もちろんこれで夫への気持ちが変化するわけではありませんが、勢いで結婚したとはいえ、こういった変化は想像しておくべきでしたね」
食事は減塩、芸能人の名前も出てこない……

※イメージです(以下、同じ)
「夫は今年50歳。最近では同じものを食べていても向こうだけ胃もたれをするし、健康診断では高血圧を指摘されてしまったり、なにかと健康面に変化を感じますね。そのため、我が家はあっさりとした減塩メニューばかり。
また、芸能人の名前がすぐに出てこなくなったり、『ああ、細胞は確実に50代なんだな』と感じます(苦笑)」
加齢に伴う体力の低下は誰しも避けられないものですが、子育てへの思わぬ影響も。
「3歳半と1歳半の子どもを休日に公園に連れて行くだけで、夫は疲労困憊、その日は“終了”なんてことも……。
本当はそのあとも子どもたちをお風呂に入れたり、やることはたくさんあるのに。体力的に無理なことは仕方ないですが、これも結婚する前の自分に教えてあげたいですね(苦笑)」
さらに碧さんにはこんな心配も。
「この先、子どもが大きくなったとき、一緒にキャッチボールをしたり、スキーを教えたりと他のパパさんと同じようにできないことで、彼らに寂しい思いをさせなければいいなあと思っています」
「年上=経済的に余裕がある」ではない!
結婚生活はお金の話とは切り離せないもの。当然ながら、年の差婚ではライフプランやお金まわりの問題も同年代婚とは変わってきます。
とくに若い頃は、同世代の男性に比べて、年上男性の経済的余裕が眩しく感じられることもありますが、碧さんはこう述べます。
「結婚の報告をしたとき、心ない人から冗談交じりで『お金目当てでしょ』なんて言葉を投げつけられたこともありますが、『年上=お金持ってる』わけじゃありません(苦笑)。
わが家は結婚と夫が会社を辞めて独立するタイミングが重なったことで新婚当時、家計は火の車。今はなんとか事業も軌道に乗りましたが、少なくとも『経済的にラクしたいから年上と結婚をしよう』とは思わないほうがいいですね」
「おひとりさま」の老後は確定?
前出の麻衣さん一家は現在、マンション購入を検討中。しかし、「52歳の夫は30年以上のローンは、厳しいようで、資金繰りが目下の課題です」と借り入れへの不安も。
さらには先日、ファイナンシャルプランナーのもとを訪れた際、こんな話も飛び出したといいます。
「男性の平均寿命は81歳、そこから計算すると私は早くて60代からおひとりさま人生がスタートする、とFPさんが言うんです。思わず『長っ……!』と心の中で叫んでしました(苦笑)。
夫には私が生活できるぐらいの十分な遺産を遺してほしいですが、私もおひとりさま生活を楽しめるような精神的・経済的な自立がはたしてできるのか……。これから年の差婚を考えている人は、老後についてもある程度、イメージしておくのもいいと思います」
そんな現実を見据えた上で、なお麻衣さんは楽観的な様子。
「たしかに老後は不安ですが、もしかしたら私が先に死ぬかもしれないし、同世代でも早くからパートナーの介護をしている人もいます。将来を心配ばかりしても仕方ないですからね!」
体力や体調面の変化やお金……年の差婚では、同世代カップルに比べて人生の早い段階から、現実的なテーマに向き合わざるを得ない。これも年の差婚の「リアル」と言えるでしょう。
<取材・文/アケミン>
アケミン
週刊SPA!をはじめエンタメからビジネスまで執筆。Twitter :@AkeMin_desu
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