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55歳のシングルマザー、引き出しを1個片づけてから人生が好転。築47年の団地を世界一快適な

時刻(time):2023-12-11 09:08源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
55歳、シングルマザー、子供3人。波乱万丈の人生が180度好転したのは、引き出しを1個片づけてから。そう語るのは、 『55歳、小さなひとり暮らし』(大和書房) の著者、しょ~こさん。 ささやかなきっかけで、人は変わる 23歳で結婚、出産と子育てを経て、インテリア雑誌のライターという夢を叶えます。仕事に主婦業と多忙を極める中、40歳で離婚。部屋は散らかり放題

55歳、シングルマザー、子供3人。波乱万丈の人生が180度好転したのは、引き出しを1個片づけてから。そう語るのは、『55歳、小さなひとり暮らし』(大和書房)の著者、しょ~こさん。

【オビあり】55歳、小さなひとり暮らし





ささやかなきっかけで、人は変わる


23歳で結婚、出産と子育てを経て、インテリア雑誌のライターという夢を叶えます。仕事に主婦業と多忙を極める中、40歳で離婚。部屋は散らかり放題でした。

離婚を機に引っ越したのは、築47年のマンション。相変わらず忙しない日々、片づけなんか気にも留めなかったといいます。やがて新型コロナ騒動で世界が一変。景気も悪く、仕事も減少。しょ~こさんの淀んだ心に吹き抜けたのは、ベランダからの風でした。

「ずっと見て見ぬふりをしてきたけれど、引き出し1個だけならなんとか片づけられるかも」。一陣の風が、人生の上向きスイッチを押してくれたのです。






部屋の一角をゼロにする


片づけ。それは生きている限り延々と続く営み。いっぺんにやろうとするのが、そもそも無理なのではないでしょうか。「『片づけがんばろう』なんて力まなくて正解」と本書にあるように、まずは「テンションを上げるために可愛くしよう」と方向性を変えてみませんか。

片づけのための片づけではなく、自分をご機嫌にするための空間づくりに、シフトチェンジするのです。ベッドサイド、テーブル、等々。はじまりは小さな一歩でも、大きな達成感を得られるに違いありません。

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どこから片づけよう? と最初に悩みますよね。しょ~こさんは「まず部屋のコーナー一角だけを陣地にとる」と提案。理想は1メートル四方ですが、そこは特にこだわらず50センチ四方でもいいそうです。陣地を決めたら、そこを占領しているものを全部どかします。いったんゼロにするのです。

ゼロ。なんていい響きでしょう。何もない更地を、あなたの「好き」で埋め尽くすのです。「好き」がわからない人は「Pinterest(ピンタレスト)」という無料のアプリがおススメなのだとか。インテリアやリビングなどを検索するだけで、たくさんの写真が出てきます。おびただしい写真を眺めていると、おのずと好みが絞られてきますよね。













ゼロの空間を「好き」で満たす


小さな一人暮らし
「好き」が見つかったら、ゼロの空間を「好き」で満たしていきましょう。グリーンを置くもよし、花を1輪飾るもよし、リネン類を新調するもよし。

小さな空間かもしれませんが、そこがあなただけの「聖域」になるのです。ひとつ「聖域」ができると、ふと笑顔になりませんか。片づけが、ご機嫌な自分を連れてきてくれたのです。

「心の平和は部屋の心地よさからやってくる」としょ~こさん。50代にして「暮らしを五感で味わうようになった」というのは、あたりまえのようでいて貴重な発見です。

とかく現代人は余裕がありません。目につく場所を少しずつ片づけるだけで、視界が広がり、毎日にゆとりが生まれるのでしょう。






模様替えで、人生を動かす


小さな一人暮らし
引き出し1個の片づけが、人生の機動力につながったしょ~こさん。今ではしょっちゅう部屋の模様替えをするように。

たとえば私達も、ほんの少しだけ散歩をするつもりが、外に出たら思いがけず楽しくなって、つい長時間ウォーキングしてしまった、なんて経験ありませんか。

「何かを動かすことは、何かを変えるということ」としょ~こさん。たとえわずかでも、部屋の中の何かを移動したら、確実に心も動いているのです。

風水や断捨離、運気が舞い込むセオリーはたくさんありますが、セオリー自体はきっかけに過ぎないのではないでしょうか。何かを動かしたい、何かをやりたい、現状を変えたい。人生を変えるのはいつだって、私達の心と行動なのです。

部屋の模様替えは、さながら心の衣替え。引き出しや戸棚、古びたタオルや着古した洋服。ふと、いらないかも、と思ったが吉日、自分をアップグレードするチャンスです。













人生も折り返し、自分嫌いを卒業する


小さな一人暮らし
「55年間生きてきて、約48年間は“自分が嫌い”と思っていた」というしょ~こさん。嫌いな自分を直視したのは、部屋の片づけをしてから。

「ガラクタや不要品と対峙するのは、それを家に入れることを選んだ自分と向き合うのと同じ」。耳に痛い言葉ですが、痛いからこそ真実味があります。

認めたくない自分を認めるのは、勇気と決意が必要。とはいえ、安心安全な「今までの自分」を、ものと一緒に潔く捨ててみれば、そこにはもう居心地のよさと癒ししかないのです。

「要る? 要らない?」。自分に対するこの問いかけは、きっとチャレンジ精神の裏返し。可能性を秘めた人生へ羽ばたくための、大いなる一歩ではないでしょうか。

片づけだけで人生が変わるの? と首を傾げたあなた。試しに、すぐそばの引き出し1個を片づけてみませんか。部屋の景色は、心の景色。コツコツ整えていくたびに、新しい自分との出会いがあるはず。明日からの毎日が、素敵に彩られるに違いありません。

<文/森美樹>
森美樹
1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)を上梓。Twitter:@morimikixxx




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