子どもの頃の記憶で思い出せるのは、せいぜい2~3歳くらいからでしょうか。
なかには、妊娠中の母親の胎内にいたときのことや、前世と思われる記憶がある人もいるといいます。そんな不思議な体験を話してくれたのは中野香織さん(仮名・34歳)。
一度行ったら忘れない記憶力が良い娘

香織さんは、5歳になる娘の彩菜ちゃんを育児中のママ。好奇心旺盛な彩菜ちゃんとは、よくテーマパークや、博物館に一緒に出かけています。
「彩菜は、一度行った場所を次に訪れると『前にここ来た場所だ~』と記憶力が良いんです。まだ漢字などは読めないので、絵を見る感覚で覚えているのだと思います」
香織さんの今の住まいは、妊娠をきっかけに引っ越したマンション。香織さんと夫が二人で住んでいたアパートには、行ったことがありませんでした。
「以前、住んでいたアパートのそばで子ども向けイベントがあったんです。せっかくなので、彩菜も連れて家族で行きました。駅から降りると、狭い住宅街の細い道を歩くのですが、彩菜は初めて来た場所にも関わらず、勝手に走っていってしまった。
慌てて追いかけると、二人で住んでいたアパートの前まで行って『ここでしょ』と言ったんです。偶然とはいえ、夫と驚きました」
お腹の中の記憶はへび!?
絵が得意な彩菜ちゃん。雲の上からみた世界や、神様の絵を描いたのを見て香織さんはある質問を彩菜ちゃんに問いかけます。
「よく赤ちゃんの頃の胎内記憶って、3歳くらいまで残っているっていうじゃないですか。だいぶ話せるようになった3歳の時に、彩菜に『赤ちゃんの頃の記憶ってある?』ってふざけて聞いてみたんです」
「そうしたら、『へび! 白いへび!』と即答した。ネットなどで検索してみたら、赤ちゃんの頃の胎内記憶としてへその緒をへびと表現しているって書いてあったんです。ゾクっとしました」
空の上からパパママを見ていた!?スピリチュアル体験の数々

確かに、子どもは大人が理解不可能な話をすることはあります。もしかしたら、たまたま見た絵本やアニメなどの影響かもしれません。でもあまりにも具体的なエピソードだと、どうしてなのか気になってしまいます。
「ある時、彩菜は私の帝王切開の傷を見て『ここから出てきたの?』って聞いてきたんです。『そうだよ』って答えたら、『空の上から見ていたら、優しそうなパパとママがいたから。えいって滑り台を降りたの』って言ってきたので、へびの件といい偶然とは思えずびっくりしました」
仲の良いママ友に聞いてみても、前世の記憶のような話はあまりしたことがないといいます。彩菜ちゃんの話は、空想にしては具体的で気持ち悪く感じてしまったという香織さん。
「絵本などの影響かなと思って忘れていたのですが、またありえないようなことを言うんです」という香織さん。古くからの建物が残る地域に彩ちゃんと出かけた時、また不思議な出来事が起きたそうです。
今まで行ったことがない場所を「懐かしい」と言う娘
「地下街に、昔の資産家の豪邸や旧家の写真が展示されていたんです。それを見て『懐かしい』と言ったりするんです。でも、一度も行ったことがない場所なんですよ。独身時代に働いていた六本木でもおかしなことがあったんです」
「よく近道をするために通っていた裏道を彩菜と一緒に歩いたら、『ここはよく通ったの。タクシーがこないのよ』って言うんです。確かに、タクシーが拾いにくい場所ではあったのですが、彩菜がそんなこと知るわけもないし、いつも突然言い出すので誰かほかの人の言葉みたいで怖いんです……」
確かに、彩菜ちゃんの発言はどれも子どもとは思えないことばかり。しかし、テレビや動画などで見たことを、たまたま話した可能性もゼロとは言えません。
「彩菜には、なんらかの前世の記憶があるのかなって気になるんです。それとも、たわ言なのかもってモヤモヤします。子どもの言葉が正しいかどうかって、確かめようがないじゃないですか。人に言うと創作っぽく思われそうだし、謎のままなんですよね」
前世の記憶が本当にあるかどうかはわかりませんが、子どものイマジネーションは大事にしてあげたいですね。
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<取材・文/池守りぜね イラスト/zzz(ズズズ)@zzz_illust>
(エディタ(Editor):dutyadmin)
