子どもが学校に入学すると、新しい環境に馴染めるかは気になりますが、できればママ自身もうまくやっていきたいですよね。
佐々木洋子さん(45歳・仮名)は、子どもが新しく入学した高校でPTAに参加しましたが、大失敗したといいます。
ガッチリ固まったグループにビックリ
保護者会が終わった後にPTAに参加してみると、すでに「わー、〇〇ちゃんは何組?じゃあ××くんと一緒のクラスよね」などと盛り上がっていたそう。
もともと社交的なほうではありましたが、すでに出来上がっているグループに驚いたといいます。
「幼稚園や小学校でもPTAの役員をしていたのですが、同学年のママと知り合えて楽しかったんです。だから、何かしら関わろうと、簡単な役に立候補をしたのですが、フタを開ければ、私以外の全員が知り合い。小学校からの内部生のママしかPTAをやらない文化だったのです」
圧倒的アウェイ感にショック
「とりあえず自己紹介はして、その日は終了。ほかのママ同士はお互いの子どもを良く知っているので、全く話についていけませんでした」
あまりのガッチリしたママグループに驚いた佐々木さんですが、PTAの仕事をしていくうちに少しずつ打ち解けられるかなと期待を抱いていたそう。ですが、そううまくはいきません。
「当時は、コロナ禍で学校生活も完全に再開していなかったタイミング。PTAの打ち合わせもオンラインでのミーティングやLINEでのやり取りが多かったのですが、打ち合わせで意見を言っても、なんとなくスルーされてしまいます。
すでにグループ内である程度方向性が決まっていて、それに従うのが当然のような雰囲気でした。さすがにアウェー感をひしひしと感じました」
学生時代から、グループでつるむような友達関係ではなく、2~3人で仲良くなることが多かったという佐々木さん。がっちり固まっている女子グループとは関わったことがなかったため、今回のような「アウェー感」を感じたことが少なからずショックだったといいます。
PTAが趣味、な人たちとなじめない
「しばらく動向を見てみましたが、どうやらPTAを趣味のようにやっている人たちだったんです。もしわたしだったら、知らない人が入ってきたら、不安だろうと積極的に話しかけると思います。でも、みんな、あんまりそういうことってしないんですかね…。
一人一人があからさまに意地悪するわけではなく、話せば普通に受け答えしてくれるのに、いざグループとなると分からない話ばかりで、疎外感を感じてしまって。なんとなく嫌な感じだったし、寂しい気持ちもありました」
結局打ち解けることがないまま、1年間のPTAの活動を終えた佐々木さん。外部生として高校から入学した佐々木さんですが、内部生のママとはあまり仲良くなれないのだなと痛感したそうです。
「ほかに外部生のママと話す機会がありましたが、やはり似たようなことを言っていました。内部生はすでに結束が強くできあがっていて、なかなか外部生のママとは関わらないようなのです。子ども同士は内部生、外部生と関係なく仲良くしているようですが、ママ同士はそうはいかないのだと分かりました」
せっかくのご縁だからと、同じPTAの仕事をする方たちとは打ち解けようと頑張ってみたものの、結局アウェーのまま終わってしまった佐々木さん。その経験から、もう頑張って内部生ママと馴染もうとするのはやめようと思ったそうです。
溶け込むのを諦め、自分は自分で
「息子は学校のお知らせや行事の手紙などを持って来ないので、何か分からないことがあったときに気軽に聞ける知り合いができればと思いましたが、もう諦めました」
PTAで知り合いを作るのには失敗してしまいましたが、その後クラスが変わり、外部生のママと知り合って仲良くなったそうで、心強いといいます。
「多感な時期なので、同じ学校の知り合いがいるのはやはり心強いです。子どももあまり学校のことを話さないし、思春期で気になることもあるので、話せる相手がいるのは助かります。」
ママとはいえ、やはり女の世界は複雑。子どもが学校に行っている以上、ママ同士の付き合いやPTAなどはつきものですが、自分に合った方法で無理せず柔軟にやっていくのが一番ですね。
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<文/塩辛いか乃>
塩辛いか乃
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako
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