【今日のにゃんこタイム~○○さん家の猫がかわいすぎる Vol.118】
もともと犬派だったのに、猫の魅力に魅せられ、猫好きになったという猫飼いさんは意外と多いもの。おもちくんの飼い主さん(@FZainRypvAlAZWL)も、そのひとりです。
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おもちくんは、ノルウェージャンフォレストキャットのような大型猫ですが、実は元野良猫。ボロボロの状態だったところを保護され、安心できるおうちで家猫修行をするようになりました。
マンションの敷地内で暮らしていた気弱な大型猫を保護
おもちくんは、飼い主さんが住むマンションの敷地内で生活していた子。エサやりさんからご飯を貰いながら他の野良猫と一緒に過ごしている様子でしたが、体が大きいのに気が弱く、他の猫たちから虐められ、子猫と一緒に行動していました。
季節が夏から秋に変わり、冬が近づき始めた11月25日。飼い主さんは、おもちくんがお腹を下し、ノミ・ダニだらけで出血していることを知り、放ってはおけず、保護。
自宅には先住犬がいたため、ノミ・ダニがうつらないよう、おもちくんにはケージで過ごしてもらうことにしました。
「でも、一晩中鳴いていたので、家に連れ帰ったのは人間のエゴだったのだろうか……と心配になりました」
1歳ほどの猫であることが判明
翌日、動物病院でレントゲンや血液検査などを行い、健康状態を詳しくチェック。おもちくんは骨格がはっきりと分かるほど痩せており、歯や目の状態からみて、年齢は1歳ほどであることが判明しました。

飼い主さんは、遺失物届けが出されていないかを確認するため、警察署へ。しかし、そうした届け出は出されておらず、体に入っていたマイクロチップにも元飼い主のデータは入力されていませんでした。
新しい環境や人に慣れてもらうため、保護当初、飼い主さんは必要以上に近寄らないように心がけ、おもちくんを見守っていました。

これまでと環境がガラリと変わったからか、おもちくんは家中でおしっこをしてマーキング。持っていたラグマット類や掛け布団をすべて捨てることになり、飼い主さんは困惑します。しかし、去勢手術を行うと、マーキングはしなくなりました。
食事の変化に嬉しくなった日々
一緒に暮らす中で、おもちくんは食事の仕方にも変化が現れたそう。

「野良猫時代は次、いつ食べられるか分からないので、エサやりの方が来ると、一度にパウチを6個も食べていたそうです。でも、うちに来てからは食べる量が減り、気が向いた時に少しずつ食べるようになりました」
ガリガリだった体はすっかりふくよかになり、現在の体重は8kg。大型猫種としては標準的な数値です。

その一方で、気が弱い性格は今でも変わらず。カメムシサイズの虫が出ると怖がって逃亡し、来客時には呼び鈴が鳴った瞬間、ベッドの下に隠れます。
猫が飼い主のスケジュールを把握している?

そんなおもちくんには、知的な一面も。なんと、飼い主さんが仕事か休みかを把握しており、仕事の日には朝からストーキングを開始。トイレやお風呂、洗面所、キッチンなど、あらゆる場所に、お供してくれるのだとか。
「でも、おいでと言うと来ないのが当たり前。だから、来てくれたら、めちゃくちゃ嬉しいです(笑)。休日は、ほぼ一日中、押入れの中で寝ていますね」
地域猫に教えてもらって脱走した愛猫を捕獲できた
一緒に暮らす中では肝を冷やした日もあります。それは、2022年11月のこと。家族が窓の鍵を閉め忘れたことにより、おもちくんは脱走。飼い主さんはTwitter(現X)で情報提供を募りつつ、保護活動をしている友人に連絡。一緒に捜索を開始しました。
その時、不思議な奇跡が。友人が地域猫におもちくんのことを尋ねると、とある排水溝に案内されたそう。すると、そこには怯えた様子のおもちくんがいました。

まさかの猫ネットワークにより、おもちくんは無事、家に帰ることができたのです。
この一件以来、飼い主さんはよりおもちくんを大事に思うように。愛猫と一緒に暮らせるという、当たり前のように思えるけれど尊い日常の重みを痛感しました。
愛猫に翻弄させらる幸せ

人生のほとんどを犬と過ごしてきた飼い主さんは今日も、自由で気ままな愛猫に翻弄させられつつ、猫という動物の愛くるしさを噛みしめています。
「正直、猫って気まぐれなんでしょ?と思っていたのですが、その気まぐれさにまんまと振り回され、夢中になってしまいました!」

優しい飼い主さんのもとで家猫修行を終えたおもちくんは、飢えとは無縁で誰にも虐められることのない穏やかな第2のニャン生を謳歌し続けていきます。
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<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
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古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
(エディタ(Editor):dutyadmin)

