気になるシワにヒアルロン酸を入れたり、シミをレーザーで取ったり……スキンケアに美容医療の力を借りるのは気軽な選択肢になりました。一方で、ボディライン、とくにバストに対しては、パッドを使ったりブラジャーで寄せて上げたりと物理的にごまかすのがまだまだ一般的ですよね。
しかし今春、最短15分の施術でバストをバランスアップできるという美容医療技術が、海外から上陸するとの情報が。しかも世界で最も早く、4月に日本で施術がスタートしたというのです。ローンチに合わせて来日した担当者と、この技術をいち早く導入した聖心美容クリニックの伊藤康平先生、牧野陽二郎先生に、日本のメディアで初めて女子SPA!が取材を行いました。
世界初、「バランスが取れた胸」のための施術
その施術はコスタリカのEstablishment Labs社が開発した、Mia® Femtech(ミア フェムテック)というもの。同社は美容医療業界で20年の実績があり、アメリカのナスダックにも上場している企業です。
取材にこたえてくれたのは、同社のPR担当カミラさん・ブランディング担当のマルタさん・マーケティングを担うマカレナさんの3人、そして世界に先駆けてMia Femtechの認定医となった聖心美容クリニック、六本木院の伊藤院長と銀座院の牧野院長です。
Mia Femtechとは、どのような施術なのでしょうか?
「Miaが目指すのは『My Breast Harmony(マイ・ブレスト・ハーモニー)』――調和のとれた胸です。美しくバランスのとれたボディ、体全体にハーモニーをもたらすことを大切にしています。自然な仕上がりを重視していますので、大きくなるとはいえ、カップで言えば1~2サイズアップです」(マルタさん)

そして、技術的にも「まったく新しい施術」だと言います。
わきをちょっと切る、最短15分の施術
伊藤先生によると「Mia Femtechの施術は、わきの近くを2センチほど切り、インジェクター(注入器)を使ってインプラント(独自開発したシリコン)を入れるだけ。メスを入れる範囲は最小限で、これまでの術式のように筋肉と皮膚とを剥離する必要もありません。
そのため、血管や神経へのダメージが最小限に抑えられて、出血や痛みもほとんどないのです。全身麻酔を使わず、局所麻酔でできる施術なので、15分程度で完了するのです」
「メスを入れるのがわずか2センチで済むのは、挿入するインプラントの伸縮性が極めて高く、ダイヤモンドに似た独自の形状が負担を軽減させるから。
術後十数分もすれば、帰宅できます。」(牧野先生)
「コスタリカでは200例の治験が行われましたが、午前中に施術を受けて、その日の夜にディナーパーティに行く人や、結婚式の3日前に施術を受けた花嫁もいたほどです」(伊藤先生)
気になる術後と、仕上がりのナチュラルさは?
施術は楽だとしても、気になるのは術後の経過です。一般的にシリコンバッグを胸に入れると、術後数週間は痛みがあったり、体になじむのに時間がかかると聞くし、ダウンタイムの問題は避けられないのでは?
「Mia Femtechのインプラントは、長年の研究によって侵襲性(体への負担)が非常に低いので、ダウンタイムも短いのです。
術後気をつけていただきたいのは、一定期間サポートブラをつけるくらい。あと、ハードなスポーツも控えていただければと思います。ただ、それもわずかな期間で、たとえば、コスタリカでMiaの施術を受けたロッククライマーの女性は1か月で活動を再開していました」(伊藤先生)
日本ではまだ厚生労働省の承認を受けていない施術ですが、「コスタリカでは治験の承認を受けていて、治験200例でも問題は起きていない」とか。また、すでに合計13件の特許を取得し、さらに131件の特許申請をしているそうです。
すごい最先端技術であることはわかりましたが、見た目の仕上がりはどうなのでしょうか。不自然に大きくなるのではないか? 人に気づかれるのではないか? やはり気になります。
「今までのシリコンを入れた胸は見る方向によって不自然感が出たりしましたが、Mia Femtechは正面から見ても、横から見ても、寝転がってもナチュラル。ビキニになっても違和感はありません。おそらく、自分で言わなければ、周囲は施術に気づかないでしょう」(牧野先生)
「ナチュラルで、平均1~2サイズアップだから、友達と会って『胸、入れた?』と指摘されるようなことはないと思います」(マルタさん)
Mia Femtechのイメージビジュアルに登場する女性たちは、みんなこの施術を受けた人たち。たしかに不自然さはありません。
そして、読者がもっとも知りたいであろう、そのお値段はというと……。「新しい技術が使用されているので、これまで一般的に行われている術式よりは高額」(牧野先生)とのことでした。
厳選したクリニックと提携
Mia Femtechの施術は2023年4月、世界に先駆けて日本からスタートし、夏前にはヨーロッパへと広がっていくといいます。
ただし、5月1日現在、Mia Femtechの施術を受けられるのは、世界中で聖心美容クリニックの六本木院と銀座院のみ。提携クリニックがまだ少ないのは、「高い美容医療の技術を持ち、Mia Femtechを特別な“体験”にできるクリニックに限定して提携している」(マカレナさん)からだそうです。今後、少しずつ、提携クリニックも増えていくでしょう。

「高級感あるラウンジでリラックスしながらカウンセリングを受け、専任のコンシェルジュが寄り添う。そんな“体験”を私たちは提供したいのです。ラウンジにはBluetoothのヘッドホンを備えて、好きな音楽を聞いてリラックスしている間に施術が終了します。」(マカレナさん)
「術後のサポートも大事にしていて、『スポーツはいつから再開できるのか?』『セックスライフはどうしたらいいか?』といった、どんな質問でも答えられるような体制を目指しています」(牧野先生)
治験をもとに安全性が認められた技術だとしても、医療にリスクは必ずあります。インプラントが硬くなるカプセル拘縮や将来的な破損の可能性は、ゼロにはなりません。また、この施術が適しているかどうか、どのぐらいのサイズを目指すのか、なども医師との相談が必要です。
だからこそ同社はクリニックとのパートナーシップに細心の注意を払っているとのことでした。
「テクノロジーで女性の美に革命を起こしたい」
ちなみに、提携クリニックでの施術を受けた人には「パンパリングキット」をプレゼントするとのこと。その中身は、術後のケアガイドとオリジナルの着物風ガウン、そしてダイヤモンドの形をしたスワロフスキーのネックレスのセットだそうです。
「私たち(Establishment Labs社)が目指すのは、新しいテクノロジーで女性の美に革命を起こすことです。女性がバストの美容について考え、自由に語り、選べる社会にしたいですし、そのためのグローバルなコミュニティを作っていきたい。ダイヤモンド型のネックレスは、そのMiaコミュニティのメンバーとしてお迎えします、というシンボルなんです」
バストの美容と健康に関する考え方をも変えようとしているMia Femtech。技術革新とともに、バストに関しても自由な選択肢が広がっていくのかもしれません。
<取材・文/女子SPA!編集部 撮影/星 亘(扶桑社)>
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