婚活コンサルタントの田中亜依です。近年日本でも注目されている「卵子凍結」。先日も「3時のヒロイン」の福田麻貴さんが、卵子凍結していることを打ち明けて話題になりました。今回は、私自身の不妊治療の経験談を踏まえて、「婚活と妊娠についての考え方」についてお話ししたいと思います。
世の中には、子どもを産みたくても妊娠できない人もいます。原因はさまざまですが、私の場合は、妊娠はできても育たない「不育症」の可能性があることがわかりました。
私が初めて妊娠した時の話ですが、妊娠に気づいた時からつわりに悩まされていました。しかし、6週目を迎えた時に、今まであったつわりがピタッと止まりました。おかしいと思い、すぐに産婦人科に行って診察を受けたところ、大学病院での精密検査を勧められました。その日のうちに大学病院に行き、診断されたのが「稽留(けいりゅう)流産」です。簡単に説明すると、お腹の中で既に赤ちゃんが亡くなってしまっている状態です。

担当してくれた先生は、妊娠初期は流産しやすいことや、妊娠初期の流産は胎児の染色体異常により起きたものなので、私の日常的な動きとは関係なく、受精した時点で育たない受精卵であったことなどを、慰めるようにして教えてくれました。
しかし、私は流産をしてしまった事実に対する絶望感や、喜びから地獄に突き落とされたような気持ちでいっぱいでした。そして、初期の流産の場合、胎児が自然に身体から排出されることを待つか、手術を行うかを選ぶことになり、私は身体から排出されるものを見る勇気がなかったため、手術を選択しました。
手術の日は、海外赴任中の夫が急遽日本に帰国してくれることになり、何事もなかったかのように過ごしました。しかし面会時間が終わりベッドの上で横になると涙がこぼれ、なんとも言えない悲しい気持ちになったことを今でも覚えています。
37歳の時、妊娠6週目で稽留流産に
世の中には、子どもを産みたくても妊娠できない人もいます。原因はさまざまですが、私の場合は、妊娠はできても育たない「不育症」の可能性があることがわかりました。
私が初めて妊娠した時の話ですが、妊娠に気づいた時からつわりに悩まされていました。しかし、6週目を迎えた時に、今まであったつわりがピタッと止まりました。おかしいと思い、すぐに産婦人科に行って診察を受けたところ、大学病院での精密検査を勧められました。その日のうちに大学病院に行き、診断されたのが「稽留(けいりゅう)流産」です。簡単に説明すると、お腹の中で既に赤ちゃんが亡くなってしまっている状態です。
ベッドの上で涙がこぼれた

担当してくれた先生は、妊娠初期は流産しやすいことや、妊娠初期の流産は胎児の染色体異常により起きたものなので、私の日常的な動きとは関係なく、受精した時点で育たない受精卵であったことなどを、慰めるようにして教えてくれました。
しかし、私は流産をしてしまった事実に対する絶望感や、喜びから地獄に突き落とされたような気持ちでいっぱいでした。そして、初期の流産の場合、胎児が自然に身体から排出されることを待つか、手術を行うかを選ぶことになり、私は身体から排出されるものを見る勇気がなかったため、手術を選択しました。
手術の日は、海外赴任中の夫が急遽日本に帰国してくれることになり、何事もなかったかのように過ごしました。しかし面会時間が終わりベッドの上で横になると涙がこぼれ、なんとも言えない悲しい気持ちになったことを今でも覚えています。
38歳で妊活を開始、2度目の流産
当時37歳。流産してもすぐに妊活をするべき年齢でしたが、そんな気持ちになれず、1年が過ぎた頃にまた妊活を再開しました。ところが、以前は排卵日に合わせたら妊娠ができたのに、今回はできないのです。そこで初めて不妊治療の病院に行き、体外受精のことも考えましたが、お金に余裕がなかったのでまずは「タイミング法」を試してみました。

ところが、いくら試しても妊娠しないので、今回もダメだったら体外受精をしようと心に決め、妊活をしたところ、妊娠が発覚。しかし、7週目になった頃、2度目の流産を経験しました。
気持ち、体力、お金、時間を費やす妊活のツラさ
「もう子どもはいいかな」と思ったこともありましたが、2度目の流産から1年経ち、友人の奥さんが50歳になる手前で妊娠をしたという話を聞いてもう1回妊活にトライしてみることに。
私たちは、顕微(けんび)授精を行うことに決めました。病院によって方針が違いますが、私の場合は生理が始まった2〜3日後に不妊治療の病院に通院し、ホルモン値を採血で確認。その結果をみて排卵日を想定し、その日に合わせて処方された排卵誘発剤を注射器を使ってお腹に打ちました。

そして、それから10日後くらいにまた通院して採卵日を決め、排卵日前には排卵をしないように薬を投与します。採卵日には、排卵誘発剤を使っているので、未成熟卵も含めると6個の卵子をとることができました。
しかし、成熟した卵子しか精子を入れることができないので、結局成熟卵となったのは、6個中4個。その中でも受精卵として身体に戻すことができたのは、たった1個だけでした。子宮に長い針を入れて、“ぶっ刺して”という言葉が適しているほどの衝撃を身体に感じながら、卵子を採取していきました。
このように妊活は気持ち、体力、お金、時間が消費されます。できるなら、この体験はしなくても良い気もします。私自身はこの体験を通じて、若いうちに卵子を凍結しておけば、ここまで苦労をしなかったのかもしれないと思いました。
卵子凍結という選択肢もある
「早く結婚したい」という「早く」には様々な意味があるはずが、そこには「子どもを産むためにも早く結婚したい」と焦る気持ちで婚活をする方もいらっしゃるかと思います。そう感じている方には、卵子を凍結することで、焦らずに婚活をしてもらいたいというのが私の考えです。

未婚で卵子を凍結する場合、受精卵の凍結に比べて保管料などの値段が高かったり、解凍した時に卵子の状態が悪くなる可能性があったりと、考えなくてはいけないこともあります。そのため、一度病院に行って先生のお話を聞くことをおすすめします。
卵巣予備能検査で計画的な婚活を
また、卵子凍結までしなくてもいいと思っている方や、今は子どもは欲しくないけれど将来的に子どもを産みたいと多少でも思っているのであれば、AMH検査(卵巣予備能検査)をされることをおすすめします。この検査では、卵巣の中に卵子がどれくらい残っているかを調べられます。結果的に自分自身の卵子の状況を把握でき、婚活のスケジュールを立てやすくなるかと思います。
もちろん、卵子凍結をしたからと言って、数年後にその卵子を使って必ずしも妊娠できる訳ではないので、その点はしっかりと覚悟をしておく必要はあるでしょう。
もし時間が戻れるのであれば、卵子凍結についてもっと真剣に向き合っていればよかったと感じています。
婚活は、自分を知る活動でもあります。もちろん、自分がどんな人と合うのかを深掘りすることも必要ですが、自分の身体のこともこの機会に知っていただけると嬉しいです。
<文/田中亜依>
田中亜依
恋愛・婚活コンサルタント、デートコーチ。婚活歴10年、婚活に700万円を投資。マッチングアプリ、結婚相談所、合コンで600人以上の男性と出会い結婚。この経験を生かし、国内最大手結婚相談所にて「また会いたくなるデート方法」などのセミナー講師として活動。公式ホームページ/Twitter:@date_coach_ai/Instagram:@ai_tanaka1019
(エディタ(Editor):dutyadmin)
