春は新しい職場での仕事をスタートをする人も多いですが、実際に働いてみないと職場の状況はわからないもの。
今回は、パート先で遭遇したちょっと変わった日課に困っている女性から話を聞きました。
空き時間の活用のため飲食店でパートをスタート
都内に住む亜紀さん(仮名・32歳)は、結婚3年目の主婦。生活が落ち着いたタイミングで空いた時間を有効活用しようと、近所の飲食店で週3日、ランチタイムを限定にパートを始めました。
「レストランではなく、夜は居酒屋で昼はランチ営業をしているお店を選びました。時給はどこも同じような感じだったので、食事付きで好きな海鮮を出しているお店がいいなと思って」
店長との面接からパート開始まではスムーズで、とんとん拍子に進んだそうです。
イケメン軍団の判定「誰がいいか、決めて」

働き始めると、女性スタッフが亜紀さんを含めて2人しかいない事に気付きます。しかももう一人の女性は亜紀さんと入れ違いでパートに入っているので、滅多に会えないとの事。
「居酒屋というのもあって、男性が多いとは思っていたのですが、まさか自分以外が全員男性というなかで働くとは思っていませんでした」
亜紀さんが働く時間には、キッチンスタッフに男性が3人、ホールスタッフには亜希さんと店長だけだったそう。
「それが、キッチンのスタッフも店長も若くて。店長は35歳で少し年上ですが、キッチンの男の子たちは全員年下の20代。とても元気で、熱気立っているというか……。
2週間ほど経って私が仕事に慣れてくると、私がパートに入る度に男性陣が質問してくるようになりました。『この中で付き合うなら、誰?』『一緒にディズニーランドに行くなら、誰?』『もし結婚するなら、誰?』って」
店長含む4人の男性は、なぜか全員長身のイケメンで、仕事に関係のない質問をしてくることを除けば魅力的。ハーレム状態で嬉しい職場環境だと思いきや、最近は質問の内容にたじろいでしまうこともあるそうです。
下ネタまじりも…エスカレートしていく質問
「私が質問を1日1つまでと指定すると、今度は質問の内容を男性陣が日替わりで考えてくるようになりました。まるで宿題のように、ネタを考えるのを楽しんでいるようでした」
男性陣は質問のネタを競うようになり、内容はどんどんエスカレートしていきます。
「シンプルだった質問内容がストーリー仕立てになってきました。『もし亜紀さんが遭難して、夜になって薄目を開けたら誰かが現れてキスをしてお姫様抱っこして助けてくれました。さて、この中で誰が適任だと思う?』とか、『結婚して10年経っても手を繋いでディズニーランドに行けそうなのは、誰?』とか……(苦笑)」
中には言うのもはばかられるような下ネタ混じりの質問もあったそうです。どんな関係性であっても、性的な質問をすることはセクハラだと言えるでしょう。
選ばれなかった人たちはテンションダウン

「さらに困るのが、選ばなかった人たちがご機嫌斜めになることなんです。さすがに店長は普段通りにしていますが、キッチンの男性陣は選んであげないと気持ちが落ちてしまって。営業が始まっても『いらっしゃいませ』の声もすごく小さくなって暗い雰囲気になってしまうので」
誰も選ばないと大声でごねるし、誰かを選べば落ち込むしと、毎回の判定に困った亜紀さん。一度、「全員かっこいいし、選べないよ」と答えた時にも大ブーイングだったとか。
「最近は判定するのを、私のパート上がりの時にしています。一緒に働いている間に、誰かが暗い気持ちになるのが嫌なので……。でも、ちょうど私がパート上がりの後、2時間お店が休憩に入るので、夜営業に向けて気持ちを切り替えるのにみんなもちょうどいいかと思っています」
とはいえ仕事に関係のない質問や、下ネタ混じりの話題を我慢しながら働き続けるのは健全ではありませんし、亜紀さんとしても本意ではないはず。店長や他の同僚に相談してみるというのも、一つの手かもしれません。
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<取材・文/maki>
(エディタ(Editor):dutyadmin)
