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「ヒョウ柄=大阪のハデなおばちゃん」?欧米では逆のイメージである理由 | ビューティー

時刻(time):2022-10-09 17:46源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
『 わたし史上最高のおしゃれになる! 』『 お金をかけずにシックなおしゃれ 』などの著書があるファッションブロガー小林直子さんが、愛用しているアイテムをご紹介します。 ヒョウ柄はいつの時代も人気 いつの時代も廃れることなく、人気があるヒョウ柄 ※画像はイメージです(以下同じ) 服作りに用いられる素材の中には、俗に柄物と呼ばれる、何かしらの図柄が

『わたし史上最高のおしゃれになる!』『お金をかけずにシックなおしゃれ』などの著書があるファッションブロガー小林直子さんが、愛用しているアイテムをご紹介します。





ヒョウ柄はいつの時代も人気


ヒョウ柄のジャケット

いつの時代も廃れることなく、人気があるヒョウ柄
※画像はイメージです(以下同じ)

 服作りに用いられる素材の中には、俗に柄物と呼ばれる、何かしらの図柄があしらわれたものがあります。それらは出来上がった生地に後からプリントされたものもあれば、生地を織る段階で地色と違う色の糸を織り込んで作られるもの、刺繍されたものなどさまざまです。

 柄の種類も、花柄、幾何学模様、人物や風景など、想像できるほとんどのものが用いられます。その中でも代表的なものの中に動物柄があります。

 動物柄というときに、犬や猫、ウサギといった動物の全体像を表現するものと、トラ柄、ヒョウ柄、シマウマ柄、牛柄など、動物自体が生まれながらに持っている毛並みや色の違いによって作られる柄があります。

 ちなみに、どういうわけか、サバトラ、三毛など、家猫の毛並みの柄物はほとんど見られません。ごくたまに、三毛猫のようなフェイクファーの素材を見ることはありますが、それは本当にまれなことです。

 しかし、家で飼う見慣れたネコ科ネコ属の柄は見ないかわりに、ネコ科のヒョウ系統である、トラ、ジャガー、ヒョウの柄の素材は多く見ます。中でも、日本で俗にいうヒョウ柄は、いつの時代も廃れることなく、何かしらある継続する人気の柄です。






ヒョウ柄=「派手好き」と言われるけれど…


 トラ柄やゼブラ柄、ダルメシアン柄といろいろ。中でも、ヒョウ柄だけがずっと継続して作られ、かつ人気がある柄なのかについて、私はずっとその理由がわかりませんでした。

 単に柄として好まれるのか、それ以上の意味があるのかどうか。その謎が解けないまま年月が過ぎました。

ヒョウ柄を着た女性

ヒョウ柄を着ていると「派手好き」と言われるけれど…

 特に、日本でヒョウ柄を好んで着る人は「派手好きな大阪のおばちゃん」だと言われてきました。関西に住んだことがないので、実際にどうなのかはよくわかりません。しかし、「ヒョウ柄の服を着る人=大阪の派手なおばちゃん」だと多くの人が思い込んでいる、あるいは思い込んでいたということは確かでしょう。

 日本では派手だと思われているヒョウ柄ですが、外国のファッション誌やコレクションを見ていると、ヒョウ柄の位置づけはどうやら日本のそれとは違うようなのです。

 大体の場合、ヒョウ柄はシックやエレガントな装いの文脈で登場します。そしてエレガントの雄であるディオールやサンローランのコレクションでヒョウ柄の衣服は頻出するのです。


 何かそれには特別な意味があるはずだと、ちょこちょこ調べて数年。西洋の文化において、ヒョウ柄は特別な意味を持つものだということがわかってきました。












もともとは権力や富を持つものが毛皮を加工して着用


 端的に言うと、ヒョウ柄は富の象徴なのです。

 今でこそプリントだったり、生地に織り込まれた柄であったりするヒョウ柄です。しかし、もともとは権力や富を持つものが、狩った獲物のヒョウを毛皮に加工して着用したものでした。ちなみに、現在はワシントン条約によって規制されているので、ヒョウの毛皮を売買することは禁止されています。


 いつごろからヒョウの毛皮が富の象徴になったのかは、私の調べた範囲でははっきりしませんでしたけれども、何年か前のディオールのコレクションの説明に古代エジプトから使われていたとありました(何年のコレクションだったかは失念)。

 ではなぜこれがシックでエレガントなのか、そしてディオールとサンローランでよく使われるのかという問題です。






ディオールもサンローランもシックでエレガントの文脈で使用


 ディオールのHP内にある「DIORの歴史」の項には、1947年のディオール初のコレクションで、「ヒョウ柄モチーフ」が登場しているとあります。

 ニュールックが誕生した記念すべき初コレクションのころから、ディオールはヒョウ柄を採用。そしてその伝統は、クリスチャン・ディオール死後にディオールのデザイナーとなったイヴ・サンローランに引き継がれている、というわけです。

ファッション「ヒョウ柄」

※画像:ディオールの公式HP・「DIORの歴史」より

 ディオールもサンローランも、シックでエレガントの文脈でヒョウ柄を使います。日本に住む私たちにはピンとこないかもしれません。けれども、発表されるコレクションのヒョウ柄のルックを丹念に見ていけば、西洋の衣服におけるシックとエレガントとはなんたるかが理解できるでしょう。

 そんな歴史を持つヒョウ柄をいつか私も持ちたいということで、数年前、エディ・スリマンのサンローランの時代に買ったのがこちらのベビージャガーのストール。厳密に言うと、ヒョウとジャガーは違うのですが、同じヒョウ柄系列と考えていいでしょう。

ファッション「ヒョウ柄」

サンローランのベビージャガーのストール














シックでエレガントに見せることができる最強のアイテム


 さて、私は象徴するほどの富は持っていないので、これは自分の富を象徴するものではありません。

 私にとってヒョウ柄は、シックとエレガントを忘れないためのもの。まだまだすべてを理解したわけではないシックとエレガントについて、どうやったらそう見えるのか考えることを忘れないでいるためのアイコンです。

ファッション「ヒョウ柄」
 身に着ける人をシックでエレガントに見せることができる最強のアイテムであり、ファッション史の中でも特別な意味を持つヒョウ柄。それの意味することを知ることによって、より一層、身に着けることが楽しくなることと思います。

ファッション「ヒョウ柄」
<文/小林直子>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
ファッション・ブロガー。大手ブランドのパターンナー、大手アパレルの企画室を経て独立。現在、ファッション・レッスンなどの開催や、ブログ『誰も教えてくれなかったおしゃれのルール』などで活躍中。著書『わたし史上最高のおしゃれになる!』など。



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