PMS(月経前症候群)や生理痛の緩和などにも使用されているピル。近年は、オンライン診療で低用量ピルを処方するサービスや、女性社員向けの福利厚生制度として服薬支援を始めた企業もあり、世の中のピル使用や痛み緩和に対する考え方は、以前とは変わってきているようです。今回は、オンライン診療でピル処方を受ける際の留意点をはじめ、いま話題の痛み緩和成分CBD(カンナビジオール)の効果まで、現役産婦人科医であり人気YouTuberのママ女医ちえこ先生に教えていただきました!
近年は副作用が起こりにくいピルへと改良
近年、ピルの種類は増えて用途も細分化されています。一般的に生理の症状改善などで処方される種類は、低用量ピルと超低用量ピルで、これらはここ数年で保険も適用されるようになっています(ほかには、緊急避妊ピル・中用量ピル・プロゲステロンのみを含むミニピルなどがあります)。
「ひと昔前は生理痛の治療に中用量ピルを処方していましたが、服用していると血栓症を引き起こすことが多く、がんのリスク増加につながるとして、敬遠されていた背景もあります。近年はそのリスクを軽減させるため、ピルに配合するホルモンのエストロゲンの量を減らしているので副作用が起こりにくく、20代の若い世代を中心に使用する人が増えています」(ちえこ先生)
服用後の副作用はゼロではありませんが、不正出血が続く、吐き気や頭痛、胸の張り、下腹部痛などの症状が現れたとしても、通常は3か月程度で落ち着いてくることが多いそうです。
「万が一、副作用の症状が改善されない場合にはピルの種類を替えると緩和されることもあります。まずは3か月を目安に試してみながら、自分に合ったピルを探して調整していくとよいでしょう。基本的にはピルの服用を始めると毎回の経血量が減って、生理の期間も短くなります」
鎮痛剤を飲み続けている人はピルも一案
そもそも、なぜピルを服用すると生理痛が緩和されるなどの効果があるのでしょうか。
「生理痛の改善で処方される低用量ピル・超低用量ピルには、プロゲステロンとエストロゲンという2種類のホルモンが含まれています。ピルはホルモンの変動を少なくすることで、ホルモンバランスの乱れによって起こっていた肌荒れや生理痛などの不調を軽減するものです。また、子宮内膜が厚くならないので、経血量が減るほか、生理痛のもとになる物質がつくられにくくなり、痛みが和らぎます」
保険診療内で処方できる超低用量ピルには、生理を2〜4か月に1回へと調整するものもあるそう。生理の回数が減ればそれに伴う不調も減っていくという仕組みです。
「生理痛が重く、なかには毎月鎮痛剤を飲んでも効果が乏しくガマンしている人もいるかと思いますが、そういった人にこそピルを試してみてほしい」とちえこ先生。「毎月の生理で鎮痛剤を使用するほど強い痛みがある人は、言い換えれば、痛みで日常生活に支障を来たしている状態。ピルを服用することでその痛みが軽減できるのであれば、服用を考えてみるのも一案。PMS(月経前症候群)を改善するという副効用も期待されます」とアドバイスします。
オンライン診療のピル処方。利用する際の留意点は?
ピルの処方は産婦人科などの医療機関だけでなく、オンライン診療でも可能。オンライン診療による処方は通院の手間がかからないため、ピルを手軽に手に入れられるサービスとして利用者が増えています。
ただ、通院の必要がない一方、利用の際の留意点もあります。
「オンライン診療では問診しかできません。そのため、生理痛が重い、不正出血があるなどの症状がある人は、あらかじめ産婦人科でエコー検査や子宮頸がん検査を受けておき、ほかの病気など問題がないことを確認したうえで、オンライン診療によるピルを服用したほうが安心ですね。また、服用中のトラブルもオンライン診療では対処できないので、ピルを飲み始める前、あるいは飲み始めたら、かかりつけの産婦人科をつくり、気軽に相談できる体制を整えておきましょう」
ちえこ先生によると、オンライン診療は、産婦人科が近くにないエリアや、主に肌荒れ、軽い生理痛、PMSの改善、避妊が目的の場合で活用して、それ以外の症状や目的については基本的に産婦人科を受診するほうがよいそう。保険診療内で自分に合ったピルを選びたい場合もオンラインではなく産婦人科で相談するのがオススメだといいます。
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