ジャーナリストの江森敬治氏が、5年間、合計37回にわたって秋篠宮をインタビューした内容をまとめた『秋篠宮』(小学館)が5月に上梓されました。長女・眞子さんの結婚問題にも触れ注目を集めています。
本書ついて、皇室ウォッチャーのコラムニスト・辛酸なめ子さんはどうみたのか、寄稿いただきました。(以下、寄稿)
小室圭さんはNY生活を満喫中、一方日本の皇室は…
コロナ前、一般参賀に伺うと、毅然とした姿で馬に乗ったりしている皇宮警察の方々からはエリート感が漂い、憧れを感じたものでした。そんな皇宮警察内で、皇室の悪口が飛び交っていたとは……。先日の「週刊新潮」(6月23日号)の報道は衝撃的でした。いっぽう、秋篠宮家のご家族の関係にも不穏な空気が漂っていて佳子様は公務で親子共演を避けられているのでは?という憶測も報じられています。
そんな日本から距離を置き、眞子さんは小室さんとマンハッタンで恋人つなぎでデートしていてお幸せそうです。3回目の司法試験への余裕を感じさせます。物価が高いNYですが、高級食料品店のエコバッグを持っていたとのことで、食生活も充実しているのではないでしょうか。小室さんは、ちょっと前には事務所で夜のお弁当手配を頼まれて、音楽を聴きながらピザの箱を縦持ちして歩く姿もキャッチされていました。我が道を行く小室さんに、眞子さんは頼もしさや、お父様に通じるものを感じられていたのかもしれません。
皇室担当記者だった江森敬治氏による話題の本、『秋篠宮』(小学館)には、そんな秋篠宮様のゴーイング マイ ウェイなお人柄が伺い知れます。
小室さんの仕事を認めていた?
秋篠宮様は皇位継承順位第1位の皇嗣殿下であらせられるだけでなく、1996年には理学博士号を授与され、現在は、東京大学総合研究博物館特別研究員や東京農業大学客員教授を務めていらっしゃいます。そしてこの本にはさり気なく「180センチ、62キロ」という情報も。現皇室の中で一番背が高いそうです。実は最高峰のハイスペック男性でいらっしゃいました。好きなことを研究していたら、いつの間にか東大の研究員や東京農大の客員教授に。就職活動や出世レースとは無縁の世界です。
秋篠宮様は小室圭さんの仕事について「今のお仕事が定職ですよ」「パラリーガルのままでよいですよ」とおっしゃっていたそうです。あくせく働かなくても、好きなテーマを見つけて取り組めば、あとから地位や名誉はついてくる、そんなお立場からの余裕のご発言だったのかもしれません。小室さんも眞子さんの伴侶である以上、いつか名誉職を得られる……上級国民としての未来を想像させられます。
ブタの膀胱についての知識を披露
秋篠宮様は学者なので、江森氏とのやりとりの中にも知性を感じられるご発言が。「性格は、パターナルインヘリタンス(父系遺伝)です」と専門用語を交えて答えられたり、ラグビーのワールドカップが開催された時は、ラグビーボールの形はかつてブタの膀胱をふくらませて作ったのが原型、といった知識を披露されたりしていました。

面談の部屋には珪化木の化石などが置いてあったそうで、「珍しいものを部屋に飾っておくことに意味がある」という秋篠宮様のお考えが反映されていたとか。部屋に珍品が置いてあれば、それをきっかけに話が弾むことがあるからだそうです。頻繁に記者に取材される秋篠宮様にとっては、話をそらす時にも使えそうです。秋篠宮様の処世術の一端も現れています。
質問をはぐらかす場面も

この本の取材の様子を見ても、質問に対して沈黙されたり、禅問答のような答えではぐらかされることもおありのようでした。例えば、「皇嗣殿下としての心構えや決意を教えてください」と聞かれ「うーん」としばらく考えていたけれど、求めていた答えが返ってこなかったり。
「最近、新たな視野が広がっていますか?」という質問に「公的な活動は受動的でありますのでね」と明言を避けられたりしています。
「取り組みたいテーマはありますか」と聞かれた時の「個人的に関心を持っていることに公的性格が付いたものを考えています」といったお答えも謎めいていて、長年取材している担当記者でないと意味がつかめません。
眞子さんの結婚に「反対する理由はない」
眞子様と小室さんのご結婚や金銭トラブルについての質問も同様です。

「なぜ眞子さまはここまで、この結婚にこだわるのでしょうか」という著者の質問には、深く考え込み、重い沈黙を続けたそうです。
報道についても、「当方の姿勢として、間違った記事が出てもよほどのことがない限り、訂正を求めたり抗議をすることはいたしません。あるパラグラフの中にある不正確な箇所を指摘することは、それ以外は全て正確ということになるからです」と、理詰めで語っていて、著者は「彼の口ぶりから、ある種の諦念を感じた」そうです。
今回の結婚に反対されたことはないかと聞かれた時は、「反対する理由はありません」と断言され、憲法二十四条を持ち出されたことも。小室家の借金報道のあと、ご結婚延期が決まり、「お父さまとしてもホッとされましたか?」と聞かれると「二人はそれでも結婚しますよ」と答えられたり、眞子様の意思を尊重しつつも、相手の家のトラブルには介入されないスタンスのようでした。小室家の問題には秋篠宮家は全く関係ない、という強い思いを感じられるご発言もあったそうです。
小室さんの借金については他人事
やんごとなき存在である秋篠宮様は、禍々しいものや生々しい借金の話などは、ご自身からは別次元の話のように感じられていたのかもしれません。小室さんが説明責任を果たさないままアメリカへの留学を決めてしまったことについても「どうするのだろうと思って……」とつぶやかれたり、どこか他人事です。今までの人生で関わったことのない種類の人々の問題は、理解の範疇にはなかったのだと拝察します。
ヒツジが大好き!生まれ変わったらヒツジがいい
著者は秋篠宮様を「研究者にして、趣味人である」と表現されています。ブライベートな時間で楽しみは「一人で植物を眺めたり、庭を歩いている時間が好きですね」とおっしゃっていた秋篠宮様。

ヒツジが大好きで、今度、生まれてくるとしたらヒツジがいいと語られたこともあるそうで、最近の取材でもヒツジについて聞かれて「ヒツジはいい……ヒツジはいいですね」と繰り返されたそうです。娘のご結婚問題よりも饒舌になられています。著者が、ヒツジと秋篠宮様の共通項として「我が道を行くという感じがします。殿下に似ていませんか?」と言うと、「彼は、白い歯を見せながら嬉しそうに笑った」と、素の表情をお見せになったそうです。
逆風の中でもひょうひょうと生きてる
秋篠宮様には、悩みや問題から現実逃避できる環境や研究などがあって、逆風の中でもひょうひょうと生きていかれていらっしゃるようです。そんな浮世離れした処世術が垣間みられる本でした。生き物の研究でも、規格外のものに魅力を感じられるそうなので、小室さんもそんな観察・研究対象になれば、関係性が良くなるかもしれません……。様々な問題が落ち着き、秋篠宮様が思う存分、鶏やナマズやヒツジの研究ができる平和な日々が戻ってくることを一国民として願います。
<文/辛酸なめ子>
(エディタ(Editor):dutyadmin)

