結婚すると、実家や義実家から「子どもはまだ?」というプレッシャーをかけられるという話はよく聞きます。たとえ1人子どもを産んだからといっても、「2人目はまだ?」と言われ、キリがないなんてことも……。

写真はイメージです(以下同じ)
緊急帝王切開で大変な出産。産後もワンオペ育児
2歳年上の夫と34歳の時に結婚した愛子さん。一般的に35歳以上での初産は高齢出産と呼ばれるため、急いで妊活を始めました。35歳で出産し、現在は3歳になる娘を育児中です。
「妊活と言っても、タイミング法や妊娠しやすくする身体づくりを気をつけたくらいで、本格的な治療はしなくても授かることができたんです。ただ、普通分娩の予定が、破水後に陣痛が起きず赤ちゃんがなかなか出てこなかったため、緊急帝王切開になりました。全身麻酔で出産後、麻酔が切れたら手術後の痛みも強くて、出産への恐怖心が残ってしまいました……」
愛子さんの夫は外資系の保険会社に勤務しているため、帰宅時間は毎晩遅く、時には日付が変わることもあります。そのため、愛子さんは、産後ほぼ一人で育児をしていたそうです。
「夫の実家は、北関東なので高齢の義母に来てもらうのは気が引けました。私の実家は静岡なのですが、私以外にも小さな子どもがいる姉妹が2人いるので、私のためだけに東京に来てもらうことは難しかったんです」
義実家では、夫を“子育てに協力的”と勘違い
普段は愛子さんの“ワンオペ育児”でしたが、休みの日には家族3人で義実家に行くので、義母は夫が育児に協力的だと勘違いしていたようです。
「義実家に行くときは、車が無く電車移動なのもあって、夫が抱っこ紐で娘をみてくれていました。でも、ベビーカーやオムツなどの荷物は私が持っていたし、ただ手分けをしていたというだけで、夫だけで娘の面倒を見ているというわけではないんです。
それなのに義母は夫のことを『育児をしていて偉いわ』って褒めるんです。普段は、おむつ替えもほとんどしていないのに……。夜勤の仕事だった義父は、ほとんど育児を手伝わなかったらしいので、男性は育児をやらないのが普通だと思っているんです」
「2人目はまだ?」と聞いてくる義母

義実家に帰ると、義母から2人目の予定を聞かれたといいます。
「“もう一人はまだなの? “って、普通に聞いてくるんです。たまたま自然に妊娠したのもあって、妊活の苦労もわかっていないのだと思います。夫も40歳だし、年齢的にも早くしたほうが良いのはわかっているのですが、妊娠中のつわりも酷かったし、なにより出産が大変だったので、1人で十分って思っているのに……」
しかし、夫も2人目を欲しがったそうです。
「夫も、『できたら産めばいい』と言い出して……。私は仕事も続けたいですし、2人目の保活もしなければならないのに。夫に2人目がなぜ欲しいかと聞いたら『自分も2人兄弟で、それが普通だから』って言うんです。子どもが可愛いっていうならまだしも、世間体のためと知ってあぜんとしました。私は一人っ子なので、娘は一人っ子でもいいと思っています」
何度もプレッシャーをかけてくる義母に、愛子さんはついに2人目は望んでいないことを告げます。
「義母は『子どもは多いほうがにぎやかでいいわよ』って言うんですよね。夫も義母も自分が産むわけではないから、気軽に言ってくるんですよ。あまりにもしつこいので2人目は望んでいないと義母に伝えたら、態度が急変して、2人目を欲しがらない私を怠け者のように言ってきました」
2人目は“当たり前”ではない
子どもの数については世代間で価値観が大きく異なることもあり、相手に悪気がないことも多いため、家族にとって難しい問題。この出来事で、義母と愛子さんの間には大きな溝が生まれてしまいました。
「夫にも、義実家には法事などの予定以外は帰らないと告げました。娘ができれば大きくなるまでは、ちょっと距離を置こうと思っています。2人目のことって、1人目よりも話題にあがりにくいですが、『1人産んだら、2人目も当たり前』みたいな価値観がまだあることが問題なのかもしれないですね」
厚生労働省の2020年の人口動態統計によると、1人の女性が生涯に産む子どもの数を示す合計特殊出生率は1.34。もはや「2人目」は当たり前ではなくなっているようです。それだけに、周りへの発言も気をつけたいものですね。
―シリーズ「義実家エピソード」―
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<文/池守りぜね イラスト/ただりえこ>
(エディタ(Editor):dutyadmin)