2022年3月3日に出版された『実家に帰りたくありません』(白泉社)は、実家との距離感に悩むアラサーママの姿を等身大に描いたコミックエッセイです。
本記事では、第2話を紹介。著者のイタコさんに当時の葛藤や、子ども時代から続く家族との関係性について聞きました。
【関連記事】⇒週1で実家に呼び出される…過干渉な家族の“いびつな絆”を描いた作者を取材<漫画>

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「ダメな妹の悪口」で団結する家族
――イタコさんの実家の問題の1つに、お姉さんとの関係性が浮かび上がってきます。昔からかなり扱いに差があったのでしょうか?
イタコさん(以下、イタコ):家族みんなで私の悪口を言うことはあっても、姉が言われることはなかったと思います。例えば子供の頃、私が塾でカンニングしてしまったことがバレたことがありました。塾の先生から母に電話があって、私は「お父さんには言わないで」と言ったんですけど、次の日には父も姉も知っていて家族全員に怒られました。でももし姉が同じことをしたとしても、母のところで止まるだろうなという差がありました。
――作品の冒頭にもありましたが、普段はお姉さんと仲が良いんですね。
イタコ:2人でいるときは仲が良くて、基本的に逆らわなければ優しくしてくれるんです。反抗したり口答えせずいうことを聞いていれば優しいし、私の話も聞いてくれました。姉からときどき優しくしてもらえることに依存していたのかもしれないです。
罰として、姉だけを甘やかす両親
――イタコさんが両親に反抗したりすると、お姉さんを贔屓(ひいき)してそれを見せつけるというエピソードがありました。子ども心に相当辛かったのではないかと思います。
イタコ:私が何か悪いことをすると姉がいい思いをするというパターンが出来上がっていました。子どもの頃はお金も何も自由にできないので、姉だけが何か買ってもらうことがすごく悔しく感じていました。
――経済的なことだけでなく、愛情の面でも心の拠り所が変わったことも大きかったのでしょうか?
イタコ:実家にいた頃は愛情の変動が激しかったですね。親にとっていいことをすれば好かれるけど、悪いことをすれば嫌われるという不安定な愛情のかけられ方でした。そういう環境で育つと、子どもでもメンタルが不安定になります。昨日はすごく優しかったのに翌日は冷たくされたりして「もっと好きになってよ」という気持ちが常にあって愛情に飢えていました。
夫と新しい家族を作ってからは、相手の態度がガラッと変わって嫌われることがなくなりました。安定した愛情というものを知って居心地が良くなったので、実家に戻りたいとか両親の愛がほしいと思うことがなくなったのだと思います。
月イチで一族集合の食事会を開催

――月に一度ご実家と娘夫婦二組を集めて食事会をするというエピソードに驚きました。そこでのお姉さんの夫の態度は、描かれている通りだったのですか?
イタコ:姉の夫は集団の中で即座に序列をつけて「こいつは自分よりも下」と見極めちゃう系の人なんです。私の父も注意せず、一緒になって私の夫をからかっていました。
――お父さんと義理のお兄さんに対するイタコさんのご主人の対応が穏やかで驚きました。
イタコ:夫は優しくて、あまり人に興味がないタイプだからだと思います。姉の夫に何か言われても「普段は関わらない人だから、月に1回何か言われてもどうでもいいや」という感じで争わず、その場をやり過ごしていました。でも私がしょっちゅう実家からの呼び出しに応じることには「行かなくていいんじゃない?」と拒否反応を示していました。
<取材・文/都田ミツコ>
(エディタ(Editor):dutyadmin)






