2022年は1872(明治5)年10月14日に新橋~横浜間で鉄道が開業してから150周年という節目の年だ。JRをはじめとする鉄道各社などは、こぞって記念イベントを企画している。
発表された中から、気になるものをピックアップしてみた。
JR全4368駅の硬券入場券セット

JR北海道からJR九州までJR6社の全駅の硬券入場券をセット販売。入場券は、無人駅のものは通常発売されていないし、発売している駅のものもマルスによる軟券のものである。したがって、全駅の硬券入場券は大変貴重だ。
しかし、セットの販売価格は何と70万円(送料・消費税込み)と極めて高額である。しかも限定250セット(専用バインダー付き)で、応募者多数の場合は抽選になるという。
専用サイトにて5月中旬より受付開始、10月14日の「鉄道の日」以降に発送予定とのこと。申し込みは専用サイトのみで、電話や郵送での受付はしない。さて、どのくらいの応募があるのだろうか?
豪華列車や観光列車などを乗り継ぐ列島縦断の鉄道旅

詳細はまだ発表されていないが、話題性のある車両を乗り継いでの列島縦断旅が企画される。イメージ画像として、お召列車にも使われるハイグレード車両「なごみ」やJR九州の観光列車「36ぷらす3」が使われているので、こうした列車が登場するのは間違いないであろう。
どんなルートを通るのか、楽しみだ。複数の旅行会社で募集する予定だ。

STATION STAMP & SOUND STORY

全国各地の駅を巡り、駅スタンプをスタンプ帳に押印するというコレクションは、長く続いている鉄道趣味のひとつであるが、今回はデジタル・スタンプの収集というのが時代を感じさせる。
専用の無料アプリをダウンロードし、駅を訪れたときにWebアプリを起動し、GPSで判定してその駅のスタンプをゲットするというものだ。スタンプ帳はなく、各自のスマホにデジタル版スタンプを記録する。スタンプのデザインは、鉄道開業150年にちなんだ歴史を感じるもの、個性的な駅舎や周辺の観光地などを選んでいる。
年間を通じて楽しめるよう、季節ごとに新しいスタンプを追加する。獲得した駅の数に合わせて特典も用意している。480駅を予定していて、詳細は専用サイトで発表する。
以上の駅の中から、18駅だけで聴くことができる音声コンテンツを用意する。桜木町駅(鉄道創業時の横浜駅)をはじめ、駅を舞台とした恋愛ドラマを準備中だ。とりあえず、春は新函館北斗駅、高山駅(岐阜県)、下灘駅(愛媛県)、門司港駅などが対象である。
小倉工場鉄道ランドを開設

JR九州では、鉄道開業150年を記念して、小倉総合車両センター(北九州市小倉北区)に「小倉工場鉄道ランド」を4月23日に開設する。JR九州の各種鉄道車両のデザインを担当している水戸岡鋭治氏の作品を一堂に集めたミュージアムやショップ、小倉工場の歴史の展示、食堂での昼食などを楽しめる。ただし、入場できるのは、専用の団体ツアー参加者のみ。
専用ツアーは、博多駅発着で観光列車「かわせみやませみ」「いさぶろう・しんぺい」を使用した専用列車に乗車、西小倉駅に到着後、貸し切りバスで現地に向かう。とりあえず、4月から6月にかけて8日予定されている(土曜と祝日)。
鉄道発祥の地、横浜での企画展

新橋と横浜を結んだ鉄道が開業して150年ということで、ゆかりの地・横浜にある横浜市歴史博物館では特別展「みんなでつなげる鉄道150年~鉄道発祥の地よこはまと沿線の移り変わり~」を3月19日から9月25日までほぼ半年にわたって開催中だ。
JRをはじめ横浜ゆかりの私鉄各線、2022年で開業100周年の横浜市営交通の展示もある。6月20~21日に展示替えを行い、前半と後半の2回訪問して楽しめるようになっている。記念講演会もある。最寄り駅は、横浜市営地下鉄センター北駅。
以上、現状で判明しているものの中から興味深そうなものを集めてみた。今後も続々と企画が発表されそうで、目が離せない。
執筆者:野田 隆(鉄道ガイド)