前代未聞の「電力需給逼迫警報」が発令された。いまも予断を許さない状況が続いて…。
3連休最終日の夜、経済産業省が発令した電力需給逼迫(ひっぱく)警報が波紋を呼んでいる。経済産業省によると、22日に節電が必要な時間帯は午前8時から午後11時まで。
前代未聞の警報が発令される裏側で何が起きたのか。東京電力に問い合わせると…。
■警報が発令された理由
ほとんどの人は「電力需給ひっ迫警報」という言葉を耳にしたことがないだろう。それもそのはず。この警報が発令されるのは、今回が初めてだからだ。
21日の経産省の発表によると、事の発端は16日深夜に福島県沖で起きた最大深度6強の地震。この影響で東日本で一部の火力発電所の運転停止が続き、供給力が落ちこんでいた。そんな中、22日は東京の最高気温が10度を下回るなど、季節外れの寒さになる予報が出され、暖房の需要が大きく増えることを想定し、前代未聞の警報が発令されたのだ。
■暖房に頼らざるを得ない
経産省は前日から節電を呼びかけていたが、東京電力管内は、22日午後0時の電力使用率が102%と依然として需要が供給を上回っていることを発表。東京は朝から3月中旬とは思えないほど肌寒く、お昼前から雪が降り始め、気温が2度を下回るところも出るなど、どうしても暖房に頼らざるを得ない。
これから帰宅する時間になれば、さらなる電気の使用が予想される。
■「水力発電で賄っている」
東京電力は、夕方に停電が発生する可能性があると発表するなど、予断を許さない状況が続いている。22日13時時点での状況について、東京電力パワーグリッド広報に聞いた。
「弊社の公式ツイッターで東京電力サービスエリア内の需給状況を発表しております。黒い折れ線グラフがお客様が使用されている電力、黄色のグラフが節電目標の数値になります。黄色のグラフで書かれた数値が望ましいのですが、数値は上振れしています」(東京電力パワーグリッド広報担当者)。たしかに、12時時点で4,000目標だったのに対して、需要は4,500を記録している。
では、不足した電気はどのように補っているのか。「水力発電所を使って不足分を補っています。水力発電の燃料になるのは溜まっている水ですが、水がなくなると発電できなくなってしまいます」(前出・広報担当者)。
22日12時時点でこの揚水発電可能量は71%だが、22時になると0%になると予想されている。
■停電は「200万~300万軒規模」
この水力発電の数値が0%にならなければ、停電になる可能性は低いというが、別のリスクもあるという。「メインで動いているのは火力発電ですが、機械にトラブルがあると一時的に作れる電気の量が減り停電につながる恐れがあります」(前出・広報担当者)。
緊迫した状況が続く中、いまできることはというと、「設定温度を20度程度に下げていただくと、節電効果があります。暖房は20度以内に抑えていただき、不要な照明を消すなどの節電にご協力いただければと思います」(前出・広報担当者)。