整体に指圧、アロマ、リンパやエステ。それらが気持ちいいのは、体とともに心もほぐれるから。あの快感が、自分でもカンタン再現できればいいのに! そんな願いを叶えてくれるのが、『自分の手でときほぐす!ひとりほぐし』(日経BP)。
イラストレーターで漫画家の崎田ミナさんが、全身のほぐし技を、独自のイラスト表現で再現しています。ほぐしワザを伝授しているのは、7人のプロのセラピスト達。これは期待できますよ。
体がとろける、セルフマッサージの効果
季節は冬。気温が下がって動かなくなると、血行不良になりやすく、体もかたくなりがちです。まずは自分の体がどういう状態なのか、把握するのが大切。そして、「やみくもにほぐすよりも、自分の体の中がどうなっているか、今どこをほぐしているかわかってやると、『ほぐれ度』は格段にアップします!」と崎田さん。今回は、冷えやストレスに弱い、腸にスポットを当てたいと思います。
お腹の中はどうなっている?
女性に多い慢性便秘やガスだまり。食べ物や生活習慣を見直す「腸活」はもちろん有効ですが、外側から腸をさすって温めたり、自分でほぐしたりをすると、もっと腸を労わることができますよ。さっそく、あなたの腸を確認してみましょう。本書から、やりかたを一部紹介します。
1 お腹の状態を探る“腸こり”チェック

寝ながら、ひざを立ててお腹を触ります。寝ることで重力の影響が減り、ひざを立てることで腹筋の力が抜けやすくなります。
おへそを中心に、お腹の右側、みぞおち、左上(左の肋骨のすぐ下)、左横、下腹部(恥骨の上)のあたりを、それぞれ手で触って軽く押してみて。場所ごとに「硬さ」「張り」「痛み」「たまってる感」がないか、見てみましょう。
2 あなたはどこが硬かった? “腸こり”診断

1で触ってみて、硬いところはありましたか。
・左上(左上側部・腸の曲がり角のあたり)
ストレスが原因の便秘や、便秘と下痢を繰り返す「ストレス腸」の可能性。スッキリ感がない人も。
・左横(左下腹部・下行結腸のあたり)
便秘の人が最も慢性的に硬くなりやすい部位。
・みぞおち(胃・横行結腸のあたり)
横行結腸付近にガスや便が溜まったり、胃や小腸の動きが鈍くなっている可能性がある。
・右側(上行結腸のあたり)
ガスだまりや、便秘と下痢を繰り返すストレス腸の可能性がある。
・下腹部(S字結腸・直腸のあたり)
下がり腸の人や、おならや便意を我慢しているために便が硬くなり、直腸付近にたまりやすくなっている可能性がある。
背中や首などとは異なり、内臓が硬くなる、凝る、という意識はないかもしれません。とはいえ大腸の長さは平均約1.5m、太さは500円玉硬貨の約2~3倍もあると言われています。想像すると、けっこうな長さと太さですよね。その大腸がお腹に収まっていると考えると、何らかの刺激で硬くなったり凝るのは、無理もないと思いませんか。
部位別に、腸をゆるめてあげよう
腸の硬い部分は人それぞれですが、まずは腸全体を温めてあげましょう。
※お腹に痛みがある時や、婦人科系の疾患、妊娠中、月経中、下痢の時は控えてください。
☆便秘・ガス腹・ぽっこり下腹・下痢・冷えに「腸全体をゆらして温める!」

あお向けに寝て、両ひざを立てる。これが基本姿勢。
A. 両手を重ねて、①おへそを中心に小さく時計回りに円を描く(小腸ゾーン)。②続いて、肋骨の下から大きく時計回りに円を描く(大腸ゾーン)※①と②を5回ずつ
B. ①右の肋骨の下に両手を重ね、そけい部まで、上から下へなでほぐす。②みぞおちに両手を重ね、同様に上から下へなでほぐす。③左の肋骨の下からも同様になでほぐす※①~③まで3回ずつ
C. ①右のそけい部の上を両手でグッと押さえ、引き上げるように強めに肋骨までなで上げる。②同様に、恥骨の上あたりからみぞおちまでなで上げる。③左のそけい部の上から肋骨下までなで上げる※①~③まで3回ずつ
いかがでしたが。私は起床時にチャレンジしましたが、お腹だけではなく体全体がポカポカになりました。
☆便秘の人が硬くなりやすい場所No.1「左横ほぐし」

1. あお向けに寝て両ひざを立てる。軽く腰を上げて、両手を重ね、左腰骨内側の硬いところからおへそに向かって斜め上に押し上げる※3回
2. 上げた腰を床に下ろす。下腹部の真ん中を時計回りにゆっくり円を描くようにほぐす※10回
3. 左手をグーにして、左下腹部の硬い部分に強い力で10秒押し当てる※3セット
4. 左わき腹から下腹部へ向けて、チューブをしごくようにぐぐぐと強めに押し下げる※10回
ここまでのほぐしで、所要時間は5~6分でした。慣れれば3分程度でできるのではないでしょうか。横になった姿勢で行うので、就寝前や起床時がやりやすそうですね。

頭のてっぺんから爪先まで、本書のほぐしメソッドは全身を網羅しています。オイルを使うほぐしやテニスボールを使ったほぐしもあって、かなり本格的なのです。自分の体は自分でケア。蓄積された疲れを一掃しようじゃありませんか。
<文/森美樹>
森美樹
1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)を上梓。Twitter:@morimikixxx
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