年に2回訪れる牡蠣のシーズン。夏場は岩牡蠣が旬なのに対し、ちょうど今は真牡蠣(まがき)が食べ頃。生でツルッといくのもの鍋や焼き牡蠣にしても美味しいです。
しかし、怖いのは食中毒。牡蠣の場合、一般的に“あたる”という言い方をしますが、宝くじや懸賞などと違ってちっともうれしくありません。むしろ、外れてほしいですが、運悪くあたってしまう人も少なくないようです。
生牡蠣をたらふく食べた翌日、激しい腹痛が…
無類の貝好きという派遣社員の森澄香さん(仮名・33歳)が特に大好きなのは牡蠣。まだ20代前半だった冬の某日、当時付き合っていた彼氏や共通の友人を含む5人で牡蠣パーティをしていました。
お酒を飲みながらひたすら生牡蠣を食べることができて大満足でしたが、翌日目が覚めてしばらく経ったころ、急に激しい腹痛に襲われてしまいます。
「それからはずっとトイレと部屋を行ったり来たり。お腹は完全に下しているし、吐き気もあって何度も戻していました。それまで食中毒になったことは一度もなかったですけど、これはあたったなって。噂には聞いていましたが、想像していた以上に強烈でした」

牡蠣パーテイの他の参加者は平気
やがて上からも下からもほとんど出し尽くしたのを見計らって、すぐに病院へ。検査の結果、ノロウイルスだと診断され、そのまま病院で点滴を受けることになったそうです。
「これが人生初点滴でしたけど、少しラクになりました。その後は家に帰り、処方された薬を飲んでずっと横になっていました。ただし、お医者さんに脱水症状に気をつけるように言われていたため、あまり水分は欲しくなかったんですけど、スポーツドリンクを無理して飲むようにしていました。
その日はそのまま意識を失うように寝落ちしましたが、翌日起きると身体はまだ重くて体調は良くなかったですけど、お腹の痛みは昨日の晩よりも和らいでいました」
ちなみに食中毒になったことは牡蠣パーティに参加した彼氏や友人たちに伝えましたが、彼らは特に体調を崩した者もなく、あたったのは澄香さんひとりだと判明。彼氏は見舞いに行くと言ってくれたそうですが、ノロなので感染する可能性があり、断ったといいます。
「私から感染させたら笑い話じゃ済まなくなりますから。私だって会社の上司に話したら問答無用で『今週は休んでいいから』と言われ、前後の週末を合わせたらまさかの9連休(笑)。
4日目には体調はかなり回復していたので、残りの期間、家でじっとしているのは辛かったんですけどね。幸運にも食料の備蓄はなんとかあったので、食事には困らなかったですけど」
8年後、再び牡蠣を食べた翌日に腹痛が
こんな経験をしたらトラウマになって牡蠣が嫌いになってもおかしくないですが、特にそうした抵抗もなく、それからも以前のように時々食べていたとか。ところが、あれから8年の時を経て、再び牡蠣にあたってしまうハメに。
このときは前回のときから交際していた彼氏と結婚して夫婦になっており、近くに住む義両親の家で牡蠣づくしの夕食。まだ幼かったお子さんは別メニューでしたが、義実家に住んでいた義妹が面倒を見てくれていたため、久々にゆっくりと食事を楽しんだそうです。
結果的には育児から解放されリフレッシュ休暇に
「けど、次の日の夜になってお腹が痛み出したんです。この感じはもしや……と思ったので、すでに仕事を終えて帰宅していた夫に話し、トイレを使わないように伝え、子供を連れてすぐに義実家に行ってもらうように頼みました。まだ抵抗力のない息子に感染させたらマズいと思ったからです」
彼女は救急外来の病院へ行き、検査をした結果はまたもやノロウイルス。ですが、このときも強い腹痛に襲われましたが、前回ほど激しくはなかったとのこと。体調も2日間静養して回復しましたが、このときも大事を取って1週間隔離生活を送ったといいます。
「このときも私以外は全員無事だったからそれを聞いて安心しましたけど、同時に『どうしてまた私だけなの!?』とは思いましたけどね(笑)。それでも久々に育児から解放され、夜泣きのたびに起こされることもなかったのでぐっすり眠ることができました。息子に会えなかったのはさみしかったけど、おかげでいいリフレッシュ休暇になりました」
その後も牡蠣は相変わらず好きなようで、「この冬も何度も食べてます」と澄香さん。用心しても完全に防げるものではないですが、二度あることは三度あるなんてことにはならないでほしいものです。
【他の回を読む】⇒シリーズ「冬のトホホエピソード」の一覧はこちらへ
<文/トシタカマサ イラスト/zzz>
⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
トシタカマサ
一般男女のスカッと話やトンデモエピソードが大好物で、日夜収集に励んでいる。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
(エディタ(Editor):dutyadmin)
