「LINEリサーチ」が全国の15~24歳(Z世代)男女を対象に行った、「最近の流行」に関するアンケート調査(2021年9月)で、週刊少年マガジンで連載中の大人気マンガ『東京リベンジャーズ』が1位に選ばれました。
ハロウィンでも「東京卍會」と書かれた特攻服を着る人たちが多くいましたが、ハマったのは若者だけではないようです。都内在住の主婦、神谷麻美子さん(仮名・37歳)も2021年に“東リべ沼”にハマった一人。
東京リベンジャーズの沼にどんどんハマり…
「2020年は鬼滅ブームだったのですが原作が終わってしまって、鬼滅ロスになっていたところを友達に勧められて読んだら東リべ沼にどっぷり浸かってしまいました。まずは単行本を読んで、その後すぐアニメが始まって、グッズが販売されるようになりました。
缶バッジから始まり、お菓子のオマケのシール、アクリルスタンド、コスプレ衣装、コラボカフェまで……寝ても覚めても東リべのことばかり考えていました」
コラボカフェやグッズは抽選や限定品も多いので、毎日スマホを片手に何かしら申し込んでいたという麻美子さん。特にお気に入りのキャラは「松野千冬」だそうですが、人気キャラなだけにグッズを買うのにも争奪戦といいます。そのため、いくらお金があっても足りないようで……。
“推し活”が止まらず、ついには家計もピンチに

「抽選とかクジでも推しが必ず出るわけではないので、SNSで交換してくれる相手を探したり、フリマサイトで買うしかないんですよ。でも、人気キャラだからフリマサイトでも結構、高値で取引されていることが多くて。
私も最初は多少高くても推しのためだと思って買っていたんですが、一度買い始めると止まらなくなっちゃって。シール付きお菓子とかは子どもも食べるから食費だと言い訳していたんですが、結局家計にどんどんシワ寄せがきちゃって……」
子どもの七五三も重なり、ついには子どもの誕生日プレゼントが買えなくなるほど推し活につぎ込んでしまいました。そこで、少しでもお金を作ろうと始めたのがフリマアプリでした。
フリマアプリでの不用品販売に目覚める
「もともとはグッズを買うために始めたフリマアプリだったんですが、いよいよ家計がピンチになったとき、家の不用品を売ろうと思ったんです。うちの子は親戚の中で一番最後に生まれたから、お下がりをよくもらっていて。でも、子どもの成長って早いから、着ていない服が家に大量に余ってたんです。
試しに子どもが1、2回しか着ていないコートを売ってみたら1500円くらいで売れたので、どんどん売っていきました」
その結果、すぐに数万円の売上になり無事に子どものプレゼントを買うことができました。他にも親戚の家に行くたびに服やおもちゃをもらってほしいと言われたことを思い出して、連絡してみると……。
「その親戚は高齢の夫婦2人暮らしでした。片付けたいけれど処分するのにもお金がかかるから……と結構な量の不用品を抱えていたんです。それで、休みの日に車で親戚の家にもらいにいきました。まだまだ使えそうなフォーマルな洋服とかもあって『本当にタダでもらっていいの!?』って感じでした。
フリマサイトで売ろうと思っていることも正直に伝えたら、『全然、大丈夫よ! 引き取ってくれるだけでありがたいわよ~』と感謝までされちゃいましたね」
親戚への感謝の気持ちが、推し活を見直すきっかけに
親戚にもらった不用品を売って、大好きな推しグッズを買えるようになった麻美子さん。しかし、以前とは買い方が少し変わったといいます。
「親戚がくれたものを売ったお金なのに、自分のためだけに使うのもどうなのかなと思ったんです。今まではグッズが出るたびに買っていたのですが、なるべく日常で子どもも使えるグッズだけ買うようになりました。
あふれていたグッズもフリマアプリで売ったりしながら、少しずつ整理していきました。もし、親戚に不用品をもらえなかったら、今も金欠になりながら推し活に励んでいたかもしれません……。歯止めが効くようになったので、そういう意味でも、感謝してますね」
推し活は楽しいことですが、どこかで止めないと底のない沼にハマるようなもの。親戚の優しさをきっかけに、お金の使い方を見直すようになった麻美子さんは、最近は子どもと一緒にアニメを見たり、コラボカフェに行くようになりました。
子どもと一緒に推し活をすることでさらに充実した毎日を送られているようです。
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<取材・文/結城 イラスト/カツオ>
結城
男女観察ライター。鋭い視点で世の男女を観察し、 夫婦問題からイタい火遊びまで、幅広いエピソードを華麗に紡いでいく。Twitter:@yuki55writer
(エディタ(Editor):dutyadmin)
