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SNSでマウントしあう人へ。妄想と怒りをしずめる方法を、大愚和尚が語る « ビューティーガ

時刻(time):2021-12-27 15:15源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
2021年もいよいよ最後になりました。年末になると一年を振り返る人も多いでしょう。そうした振り返りをより意味のあるものにしてくれるのが、禅語です。 大愚元勝さん 540年の歴史を誇る禅寺の住職である大愚元勝さんは、登録者42万人(2021年12月現在)のYouTuberでもあります。これまで、たくさんの人の悩みに禅語を用いてアドバイスをしてきました。大愚さんは禅語に
2021年もいよいよ最後になりました。年末になると一年を振り返る人も多いでしょう。そうした振り返りをより意味のあるものにしてくれるのが、禅語です。

大愚元勝さん

大愚元勝さん

540年の歴史を誇る禅寺の住職である大愚元勝さんは、登録者42万人(2021年12月現在)のYouTuberでもあります。これまで、たくさんの人の悩みに禅語を用いてアドバイスをしてきました。大愚さんは禅語について「短く鋭い言葉の中に、私たちの心眼を開かせ、迷いから悟り(気づき)へ導く力を秘めている」といいます。

今回は大愚さんの著書『最後にあなたを救う禅語』より「莫妄想」と「一炷香」を紹介します。
(以下、同書より抜粋して再編集)

禅語_書影カバー

【莫妄想】まくもうぞう:流されず、冷静に、今やるべきことを見極める


無業(むごう)(760〜821年)という和尚様は、「無業の一生、莫妄想」とおっしゃって、何を聞かれても、「莫妄想、莫妄想」と返し、自分自身にも「莫妄想」と唱えた人だったそうです。この禅語は、「妄想するなかれ」というシンプルな意味で、実は自分の脳内を自律し、コントロールしていく、非常に合理的で重要な言葉です。

うつ 女性 悩む ストレス

写真はイメージです

新型コロナウイルス感染症が世界中を震撼させ、SNSが誹謗中傷の道具になるなど、さまざまな問題が起き、漠然とした不安が湧き起こる現代には、特に不可欠な言葉です。
妄想は、不安や恐れで心が波打っているときに、どんな人の心にも必ず湧き起こってくるものなのです。そして、人に行動を促します。知らず知らずのうちに、衝動的な行動を起こさせる恐ろしい火種になるのです。






偽りの世界を真に受けて、苦しむ人が多い



妄想が起こる原因は、その人の心の中に巣食う「貪瞋痴(とんじんち)」という三毒です。「貪」は心に自然と湧き起こる欲。「瞋」は怒り。「痴」は怠け心と無智のこと。この三毒は人々から冷静さを奪います。
妄想を防ぐためには、この「貪瞋痴」から離れ、実体を見ること、真実を見極めることです。しかし、それはそんなに簡単にはいきません。

「こうでなくてはならない」と周りから押し付けられた世界を生真面目に捉え、苦しんでいる人がとても多いのです。けれども、一瞬立ち止まり、冷静になれば、それは自分の心が勝手に抱いている妄想にすぎないことがわかるはずです。









SNSは妄想の源


FacebookやインスタグラムといったSNSの世界も妄想の源です。
かつてお釈迦様は、優雅な王子の生活を捨て、出家しました。城門の内側ではきらびやかな宴(うたげ)がいつも繰り広げられていましたが、現実と真実を見なくてはいけないと旅に出たのです。
実はSNSで繰り広げられている、ある一瞬を巧みに切り取った世界も、きらびやかで美しい面だけを強調し、この世界の真実を伝えてはいません。

スマホ女性
そして偽りの世界を見せ合っているSNSで、実は多くの人が傷ついています。それは、私のもとに心の病にかかる寸前の悩みがたくさん届いていることからもわかります。




見栄や欲で、妄想合戦をしているSNS



ブランド品に囲まれて華やかな生活を送っていたり、高級なお店でばかり食事をしていたり……。そういった世界を見せつけられるたびに自尊心が疼(うず)きます。でも、傷ついていることに本人は気づきません。駆り立てられるように今度は自分がレストランに行って写真を撮り、料理を味わうこともそこそこにSNSにアップして、リベンジする。そのようにして世界中の人が見栄や欲によって妄想合戦をすることで、みんなの見えない傷が深くなっていくのです。

なぜ、こんなふうに気持ちを駆り立てられるのか――きちんと問いを発し、答えを見つける姿勢があなたを妄想合戦から救います。







「お金がないと不安」という妄想


SNSの次に多いのが「お金がないと不安」という妄想です。「老後には2000万円必要」などと報道されると、不安はますます大きくなります。

そんな悩みを抱えている人には、冷静に数字を分析するべきと、私は回答しています。
たとえば月の収入が10万円だったとします。支出は9万9900円という数字がわかれば、何か削れるものはないだろうかと考えるのです。しかし、不安を抱える人の多くは、自分がどれだけお金を使っているのか、どれだけ足りていないのかを把握していないことが多いのです。ただ足りない、足りないと不安がっているだけです。






冷静に対策を立てれば、妄想は消える



きちんと数字を確かめて、冷静に対策を立てることで妄想は去るわけです。
私は、四半期に一度、自分に必要なものと不要なものをバーッと紙に書き出すことで脳内を整理整頓しています。自分にとっていちばん必要なのは何か? 2番目は? というように、優先順位を書いていくわけです。もう20年くらいこれをやってきていて、自分の変化を見るのも面白いものです。

このように、優先順位をつけて頭の中を冷静に整理することで、不安や迷いといった妄想を撃退でき、今やるべきことが明確になるのです。






【一炷香】いっちゅうこう:荒れ狂う感情を見つめる時間が人生への耐久力を装備する


※「ちゅう」は火へんに主

一本のお線香が燃える時間を意味する「一炷香」。お線香が燃え尽きるまでの時間は私にとって、とても特別な時間です。この時間の大切さを私はみなさんにお伝えしたいと思います。

線香
幼い頃、師匠でもある父は非常に怖い存在でした。叱られると、容赦なく本堂の奥にある部屋に閉じ込められました。そこは、歴代の住職の御位牌と御開山様の仏像が安置してある特別室です。私を閉じ込めるとき、父はお線香を一本立てました。それが燃え尽きるまでそこで反省していろ、というわけです。

無鉄砲でやんちゃだった私は、何度も繰り返しそこに閉じ込められました。真っ暗な中にお線香の赤い点とろうそくの炎だけが見えていて、怖いのと悲しいのと同時に自分だけが閉じ込められたことが悔しくて、最初はぎゃんぎゃん大声で泣き叫びました。






怒りをもたらしたのは、他人でなく自分の心



しばらくして目が慣れてくると、あちこちから仏様が自分をじっと見ていることに気づき、ぎょっとします。そして、だんだん叫ぶ声が小さくなり、ぶつぶつと言い訳を始めます。「兄ちゃんもやっていたんだ」「妹が最初に手を出したからいけないんだ」などなど。
一通り言い訳が終わると、だんだん心が落ち着いてきて、僕もちょっとは悪かったかもしれない、という気持ちが芽生えてきます。お線香の太さや長さによっても異なりますが、燃え尽きるまでの時間はだいたい30分から1時間。許されて部屋を出される頃には、すっかり心が静まりおとなしくなっていました。

年齢を重ねるにつれ、辛いこと、苦しいことがあると、自分で率先して本堂に座り、「一炷香」の煙に包まれる時間を過ごすようになりました。
そして、ここが肝心で、そのように自分を見つめる時間を経ると、どんな場合も、怒りをもたらしたのは、他人ではなく、自分の心であったということに気づきます。






静かな場所で、じっと心を見つめてみよう


人は、怒りや苦しみや悲しみの衝動で自分自身を汚していると、お釈迦様は言います。
以前はどの家にも仏壇や神棚があり、仏様や神様がもっと身近な存在でしたから、私のように仏様や神様の前に座って、じっと心の内側を見つめ、大きな存在に見守られ、救われていく人も多かったことでしょう。しかし、現代はそのような場所がなくなりつつあります。

みなさんも自分の心の経過をたどることのできる静かな場所を見つけてみましょう。実はお寺の数は全国に7万以上。コンビニが4万ぐらいですから、コンビニの数より多いのです。散歩圏内に門の開いたお寺や神社を見つけるのも手です。






心の中で、1本のお線香に火をつける



どんな人も、ときに怒り、ときに悲しみ、揺れ動く心の衝動とともに暮らしています。そんなとき、相手を正そうとしてもどうにもならないことが多いので、まずは自分の心の内側で起きていることをきちんと知る必要があります。ひとりになり、怒りに打ち震えている自分、悲しみに打ちひしがれている自分を、じっくり見つめることから始めます。
心に「一炷香」をたくイメージです。

目を閉じて心を静め、心の内側を見つめてみてください。ひとりになれれば、場所はどこでも大丈夫です。心の中で一本のお線香がぽっと火をともし、ゆっくりと減っていく様子を思い浮かべてください。「あの行動で自分の心は傷つけられてしまった」「この言葉が悲しかった。心が痛かった」とまずは怒りや悲しみがあふれていく様子を、じっくりとたどってみます。

そして怒りや悲しみのエネルギーがだんだんと落ち着いてきたら、ことの次第を見つめ、冷静に客観的に整理していきましょう。あたかも、他人事のように自分を見つめるのです。すると、事件の深層が見えてくるはずです。









あなたを苦しめているのは、あなた自身


冷静になって初めて見える真理があります。
あなたは「自分が苦しめられている」と思い込んでいる自分自身に苦しめられているという真理です。つまり、あなたを苦しめているのは、あなた自身。すべては自分の心の中だけで起きていることなのです。気持ちを切り替え、静かに自分の内側を見つめれば、心がすーっと浄化されていくのがわかるでしょう。

負の感情に流されそうになったら、心の中に一本のお線香をたきましょう。その香りをイメージしつつ、自分の内面を見つめるのです。ひとつ荒波を越えたら、また次の波がやってくる……人生はその繰り返しかもしれません。荒波を乗り切る術と余裕を身につけることが、あなたを揺れに強い人に変えていきます。

<文/大愚元勝>
大愚元勝
佛心宗大叢山福厳寺住職。慈光グループ会長。駒澤大学、曹洞宗大本山總持寺を経て、愛知学院大学大学院文学修士号を取得。僧侶、事業家、作家・講演家、セラピスト、空手家と5つの顔を持つ異色の僧侶。愛知県小牧市に540年の歴史を誇る禅寺、福厳寺の弟子として育つも、厳しい師匠や堅苦しいしきたり、「お寺の子」と噂される重圧に反発して寺を飛び出す。32歳で起業。慈悲心を具現化したいと、複数の事業を立ち上げて軌道に乗せる。社員教育は人間教育であることを実感し、40歳を目前に寺に戻ることを決意。平成27年に福厳寺31代住職に就任




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