夫婦が離婚する理由はさまざまあると思いますが、パートナーの家族が原因というケースも少なくありません。関西地方でシングルマザーとして小学生の息子を育てる永井優子さん(仮名・38歳)もその1人です。
夫が「家に入って子供の面倒を見る」と宣言
「前夫との結婚は実は2度目で、1度目の結婚は25歳のときでした。子供がなかなかできなかったのですが、夫が不妊治療に協力的ではなくて、どうしても子供が欲しかったので離婚を決意しました。
その2年後、2人目の夫と再婚して、不妊治療の末にようやく妊娠することができたんです。念願の末に生まれてきたのは男の子。夫もすごく喜んでくれましたね」
優子さんは当時から市役所の職員として働いていました。一方、夫は軽貨物の配送ドライバーとして働いていました。
「ドライバーといっても契約社員で、夫は将来的に実家の酒屋を継ぐつもりでした。ある日、『あと数年は自由にできるから、仕事は私に任せて、夫が家に入り子供の面倒を見る』と言い出したんです。私自身、仕事をやめたくなかったし夫がそう言ってくれるのであれば、それも良いかもと思いました。でも問題はその後で、なんと夫は自分の実家で息子を育てると言い出したんです。聞くと、夫の姉が子宮の病気で子供を作ることができないので、姉にも一緒に子育てをさせてあげたいと言うんです。ハッキリいって意味が分かりませんでしたね……」
義実家の生活に我慢の限界!ついに…

※画像はイメージです(以下、同じ)
「最初は実家の隣にある離れで暮らすと聞いていたんです。でも、いざ住んでみると日当たりも悪くフローリングもひび割れていて、とても子育てできる環境ではありませんでした。結局、母屋で義両親たちと一緒に暮らすことになったのですが、義母と義姉が子育てにいちいち口出ししてくるんですよね。
私は母乳の出があまり良くないほうだったので、ミルクを飲ませようとすると『赤ちゃんの体が弱くなる』と言われたり……。ただでさえ義実家で授乳するのが嫌なのに『母乳量が少ないのは仕事のしすぎじゃないの?』とアレコレ言われました」
そんな生活が数か月続き、ついに限界がきた優子さん。夫に義実家を出たいと直談判しました。
「これ以上、義実家で暮らすのは無理だと伝えたんです。すると夫からは『じゃあ、優子は自分の実家にでも帰ったら? 息子は俺と姉で育てるから』と信じられない回答が……。
夫の実家は関西でも祭りが有名な地域にあって、義父が祭りの組合に入っているんです。将来的には酒屋とともに夫が跡を継ぐのですが、そのためにも跡取りである息子は絶対に実家で育てたいと言うんです。このままでは義実家に息子を取られてしまう。それだけは絶対に避けたかったので、置き手紙を残して息子を連れて実家に帰ることにしたんです」
離婚後、夫からは連絡なし
優子さんが息子を連れて家を出たことで義実家は大騒ぎだったそう。そんなこともお構いなしに、優子さんは実家から夫宛に離婚届を送ったといいます。
「夫からは、離婚するのであれば親権は両方にあると脅されました。でも、夫は無職なのに対して私は公務員。さらに私はこのときすでにマンションの頭金は払えるほどの貯金があって、すぐにでも家を買える状況でした。
夫は大した貯金もないので圧倒的に不利になって、親権はあっさりと私が獲得できて離婚成立しました。離婚して7年経つけれど、夫からの連絡は1度もありません。子供を愛していたわけではなく、本当に跡取りが欲しかっただけなのかもしれませんね」
筆者の知り合いにも祭りが有名な地域に嫁いだ女性がいますが、地元の組合や会合など付き合いが大変だと言っていました。優子さんのケースは特殊かもしれませんが、家業のある長男に嫁に行くとこのような問題が生じてくるケース、結構あるのかもしれませんね……。
<取材・文/結城>
結城
男女観察ライター。鋭い視点で世の男女を観察し、 夫婦問題からイタい火遊びまで、幅広いエピソードを華麗に紡いでいく。Twitter:@yuki55writer
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