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私立中学は入試で男女比を調整する?女子にとって“平等”な学校選びとは « ビューティー

時刻(time):2021-01-01 08:15源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
ある有名私立中学の学校説明会に参加した保護者が、女子の募集人数が少ない理由を学校関係者に聞いたところ、「男女同数にすると、女子の元気に男子が負けてしまう」と説明された–というツイートをきっかけに、 前回 は私立中学の男女比について考えてみました。 【前回の記事】⇒ 女子の中学お受験でモヤッ。早慶付属中で女子の募集はなぜ少ないのか 写真はイメ
 ある有名私立中学の学校説明会に参加した保護者が、女子の募集人数が少ない理由を学校関係者に聞いたところ、「男女同数にすると、女子の元気に男子が負けてしまう」と説明された–というツイートをきっかけに、前回は私立中学の男女比について考えてみました。

【前回の記事】⇒女子の中学お受験でモヤッ。早慶付属中で女子の募集はなぜ少ないのか

勉強をする女の子

写真はイメージです

 前回調べてみたところ、東京にある共学の私立中学はほぼ「合計人数」のみか「男女同数」の募集でしたが、女子の募集が大幅に少ないのは早稲田実業学校中等部(男子85名・女子40名)と慶應義塾中等部(男子約140名・女子約50名 内部進学者の進学状況により多少の変動あり)。早慶の系列校はなぜこういう男女比で募集しているのか?と疑問を感じますよね。(いずれも公式サイト掲載の2021年度の生徒募集人数)

 また、実際の生徒数を見てみたところ、例えば慶應義塾中等部では男女比が2:1。早慶以外でも、全学年で男子のほうが多い有名私立中学は少なくありませんでした(前回記事)。

 その理由は分からないものの、もし入学者の男女比を調整しているのならば、学校側は「まなびや」としてどのような考え方を持っているのでしょうか。前回に続き、『中学受験「必笑法」』(中公新書ラクレ)など多くの著書があるジャーナリストのおおたとしまささんにお話を聞きました。

何が「平等」のものさしなのか


教育ジャーナリストおおたとしまささん

教育ジャーナリストおおたとしまささん

――思春期の男子が精神的・肉体的に女子より成熟が遅いという説があるそうですが、それで女子を少なくする有名中学があるとしたら、不平等さを感じてしまいます。

おおたさん(以下おおた)「もちろん、ジェンダーの視点からから考えると不平等になります。ただし、『まなびや』として学校の価値を考えたときに、何をもって平等・不平等とするかは様々で、いろんなものさしで議論する必要はあります。

 例えば、男女1対1の割合で人員をとる学校をみたときに、それを学力というものさしで議論すると、平等ではなくなります。もしも学力の観点で完全に平等にするならば、男女関係なく成績順で上位から人員を決めるべきだからです。男女比はそれによって変わるべきです」





学校ごとに違う男女比の考え方


おおた「また、男子校・女子校も入学する時点で性別を限定しているので、不平等だという見方もできますが、一方で社会的弱者である女子を守るためであったり、思春期の男子は精神的・肉体的に女子より成熟が遅いので、そういう点での生物的弱者である男子を守るためであるとも言えます。男女比を調整することで、それぞれの安全性を確保することができます」

――そう考えると、男女比から各学校が、どのような学ぶ場所を提供しているのかわかりますね。

おおた「そうなります。“男女比関係なく、学力を重視してまなびやを作る学校”・“男女比を同じにすることで、純粋な社会の縮図としてまなびやを作る学校”・“男女比を調整することで、男女の人数ではなく全体としてのパワーバランスを重視してまなびやを作る学校”・“男女別学にすることで、性差を気にしなくていいことを重視してまなびやを作る学校”、とそれぞれの学校が男女比を調整することで、学ぶ環境をデザインしています。

 それぞれの学校がもっている前提や価値観によって、正義も異なります。そして当然そこにはメリット・デメリットがあります。

 自分や子どもにとって何を一番大事にしたいのかを考えて、学校選びをすることが大事だと思います。男女比を見て、そこに合理性を感じなければ、志望校にしないという選択をとっていいのではないでしょうか」






社会全体でバランスが取れれば


早稲田――男女比を調整することの意味は理解できましたが、現実的に早慶の付属中学から早慶大卒業という学歴が、社会で恵まれた立ち位置につながりやすいことを考えると、女子の生徒数が少ないことを残念に思ってしまいます。

おおた「1つの学校で完全な平等性やフェアネスを担保することは、必ずどこかでジレンマが生じるので、原理的には無理だと思います。それぞれの学校がそれぞれの観点で学習環境を整えて、社会全体としてバランスがとれているようになればよいのではないでしょうか。

 ただし、現状ベストバランスになっているかと問われれば、それはわかりません。ベストバランスを探りながら社会としてああでもない、こうでもないと常に揺らぎながら、こたえを見つけていくことが大切だと思います」





さらに議論するべき必要があるのでは


 なぜ、募集人数に男女差をつける私立中学があるのか? この素朴な疑問からはじまった今回の取材。学ぶ環境に多様性があるのは良いことですが、ジェンダーというものさしで考えたときに、なぜ今どき男女で区切るのかという違和感は残ります。

 おおたさんが言うように、社会全体で平等にバランスが取れているか、女の子のチャンスが狭められていないか、ウォッチする必要があるように思います。

【おおたとしまさ】
1973年生まれ。教育ジャーナリスト。著書は『名門校とは何か?』『ルポ塾歴社会』『受験と進学の新常識』など多数。

<文/瀧戸詠未>
⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
ライター/編集者。趣味は食べ歩き・飲み歩き。



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