31歳、OL、おひとりさまの家ができるまで
●さくはら・ふみこ/インテリアスタイリスト。岩立通子氏のもとでアシスタントを経験した後、1996 年に独立。主に雑誌、 カタログ、TVCM、エキシビション、ショップディスプレイ、舞台などのスタイリングを中心に活動。 「Hanako」「Casa BRUTUS」「BRUTUS」などのインテリア誌、女性誌、男性誌と幅広く、日本のイン テリアスタイリストとして第一線で活躍。
黒田みつ子(のん)は一人で自由気ままに楽しく暮らす31歳のOL。彼女の脳内にはもう一人の自分である「A」がいて、人間関係や身の振り方に迷ったときはいつも正しいアンサーをくれる。そんな「A」と一緒に平和なおひとりさまライフがずっと続くと思っていたある日、みつ子は年下の営業マン、多田くん(林遣都)に恋をしてしまう。いつも腹ペコの多田くんのために手料理をおすそ分けするみつ子。だけど二人の関係はなかなか進展しない。「これって20代と30代の恋愛観の違い!? それとも私の片思い!?」ーーー。好きな人との距離の縮め方に思い悩み、ときには感情も爆発させる、みつ子。さて、どうする!?
と、いうのが『私をくいとめて』のおおまかなあらすじ。恋の行方も気になるところですが、同じくらい注目していただきたいのが、作原文子さんが手がけたみつ子の部屋や、みつ子の親友・皐月が暮らすミラノの家。主人公たちが今もそこに暮らしているようなリアルな部屋たちはどのようにして生まれたのでしょうか。作原さんに聞いてきました。
みつ子は週末を大事にする女性
作原さんのセンスが光る、布使いに注目です!
テレビ台、実はベンチなんです。
壁に掛けたポケットウォールにはみつ子のお気に入りがあれこれと。
脚本を読んで、みつ子はどのような女性に映りましたか?
意欲的に楽しみを見つけて、話題のスポットにもひとりで行ける女性だと思いました。『Hanako』読者ということだったので、雑誌をパラパラとめくりながら「あそこに行きたい」、「ここであれをしたい」と楽しみながら予定を立てている女性です。
さまざまなシーンで『Hanako』が出てくるので、それを見つける楽しさもありました。中でも、みつ子が週末の予定を立てる時、Hanakoを参考にしたことがわかるシーンは印象的です。
みつ子のように週末を大事にする女性は予定を立てる時、手帳にさらっと書き込むだけじゃないような気がしたんです。ふだん私が使っているノートにはいろいろと書き込めるスペースがあって、そこに行きたい場所とか、やりたいことを書き込んでいるんじゃないかとイメージが膨らんで。そこで、ボブファンデーション(Hanakoでもおなじみのクリエイティブチーム)の洋美ちゃんに、週末だけ枠が大きくなっているスケジュール帳を作ってもらって、そこにHanakoの切り抜きを貼って、週末の理想を叶える愛用品にしました。そうそう、LINEに表示される多田くんのアイコンもひろみちゃんが描いてくれたんですよ。
え!あの、林遣都さんに激似のアイコンもボブさんが描かれているんですね。他にも作原さんのお知り合いのクリエイターの方々がたくさん協力してくださったとか。
劇中に出てくるドローイングアートはアーティストのミズタユウジさんにお願いをしました。ペンダントライトは夫婦で吹きガラスの工房を営んでいるSTUDIO PREPAのもので、部屋のアクセントになっています。あとは、60軒以上のインテリアショップに協力をいただきました。もう感謝しかないですね。
広くはないけれど好きなものに溢れたみつ子の家。
アウトドア用の椅子やテーブルも活躍してます。
みつ子の家ではイエローがアクセントに。
さりげなく置かれたアートも要チェック。