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コロナ禍で「死にたい」人々と向き合う心療内科医の願い。穏やかに暮らすための対策4つ

時刻(time):2020-12-10 18:21源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
今年の7月以降、自殺した人の数が4か月連続で増えていて、今年10月は全国で合わせて2153人で、去年の同じ時期より614人増えました。 警察庁によりますと、10月に自殺した人は男女ともに増加傾向ですが、女性の急増が目立つといいます。国は新型コロナウイルスの影響などについて分析するとともに、自殺を防止する対策を進めています。 『 NOを言える人になる 他人のル

 今年の7月以降、自殺した人の数が4か月連続で増えていて、今年10月は全国で合わせて2153人で、去年の同じ時期より614人増えました。

 警察庁によりますと、10月に自殺した人は男女ともに増加傾向ですが、女性の急増が目立つといいます。国は新型コロナウイルスの影響などについて分析するとともに、自殺を防止する対策を進めています。

不安ショック憂鬱女性NOを言える人になる 他人のルールに縛られず、自分のルールで生きる方法』を著した秋葉原saveクリニック院長・鈴木 裕介(すずき ゆうすけ)医師によりますと、自身の病院で心療内科の患者数は約2倍になったといいます。

鈴木裕介『NOを言える人になる 他人のルールに縛られず、自分のルールで生きる方法』アスコム

鈴木裕介『NOを言える人になる 他人のルールに縛られず、自分のルールで生きる方法』アスコム

 こうした状況の中、私たちはどうやって自身の心を守ればいいのか、周囲の人と助け合えばいいのか、安心をつくれるのか…近親者の自殺を経験し、「死にたい」「生きづらい」と苦しむ人々の心の問題と向き合う鈴木医師が、現況を解説し4つの対策を提案します。

鈴木裕介医師「NOを言える人になる」

鈴木裕介医師(秋葉原saveクリニック院長)

【状況把握①】対人関係が悪化しやすい


 個人が感じる「安心」の感覚の違いから、コミュニケーションに摩擦が生まれやすくなります。例えば、コロナの感染対策をどこまでやれば安心かは、夫婦や友人間でも「もっと気をつけてほしい」「このくらいで」と安心の感覚は個人差が大きく、そうした主観の差から人間関係が悪化しやすい状況になっています。

 安心や不安に対する感覚のずれ、お互いが求める距離感の違いはもともとあったものですが、それが環境変化のストレスや孤独感などから表面化しやすくなってきているのです。心の健康のためには家族やパートナーなど親密度が高い対人関係ほど、良好であるのが望ましいのですが、その関係維持がとても難しくなっています。

 例えば、うつ病の女性が来院する直前6ヶ月の出来事として最も多く話されるのは「夫婦間の問題」であるという報告がありますが、身近な対人関係と心の健康の関連を示すデータは他にも数多くあります。




【状況把握②】「こんな世の中で生きていても仕方ない」という不信感


マスク、新型コロナ コロナ以降、心療内科にかかる人が大きく増えました。その特徴として、「世界への不信感」を訴える方が増えたように感じています。

 仕事の不安、上司部下との人間関係、恋愛、結婚といった具体的な悩みに苦しんでいる方も多いのですが、それとは少し毛色の異なる漠然とした絶望感、「生きることが疲れた」「こんな世界で生きていても仕方がないよ」といった、今自分が生きている世界そのものへの不信感ともいうべき心情が多く見られています。

 コロナによる情勢不安で明るい展望も見えにくく、また医療職や感染者への差別や、SNS上での言い争いなどを目にして、まったりとした人間不信になっている方もいるかと思います。

 そうした出来事によって今自分が生きている世界への信頼が揺らぐと、「前向きに何かを積み重ねていこう」という意志は削がれていき、無気力・心身の不調につながっていきます。

 こういった状況の今、鈴木医師による4つの対策をご紹介します。








【対策その①】できるだけ誰かと雑談をしてほしい


新型コロナ、マスク、ランチ、お茶、カフェ、女性2人
 雑談とはいわば、「コミュニケーションのためのコミュニケーション」です。
 動物の「毛繕(けづくろ)い」のように、人間は雑談をすることで、相手の存在を確認でき、安心感が強まります。

 会社や学校での雑談、ムダと思っていた職場の飲み会、実は私たちは雑談をすることで相手と自分の存在を確認していました。直接会って雑談をするのが大切だったのです。

 今では人と会わず、ZOOMなどでの打ち合わせが増えました。しかし、ZOOMでは「触覚」「嗅覚」が働きません。

 嗅覚は、例えば「懐かしい匂い」といったように、人の感情や記憶と非常に強く結びついています。また触覚も「手当て」という言葉があるように、絆ホルモンと呼ばれるオキシトシンを介して人の安心感に非常に強く関連しています。

 人は相手のにおい、しぐさ、雰囲気、ふれあいを五感を通して感じることで安心を得ています。今はいつも以上に気のおけない家族、友人とできる限り雑談をしてください。




【対策その②】テレビ、SNSから1週間離れる


コロナ禍、リモートワーク、マスク、パソコン仕事
 コロナは「ソーシャルな病」でもある、と考えています。

 感染症としての致死性とは別に、社会的な影響力や対人関係への影響力の強さがそう考える所以(ゆえん)です。コロナ禍において「情報量の多さと不安の量は比例する」と内科医の國松淳和先生が指摘されています。

 人は、不安だから、テレビやSNSで情報を求めようとします。
 しかし、コロナに対する不安を根本から払拭(ふっしょく)するような情報は残念ながら存在しません。不安をあおるような情報を摂取しつづけることは、まるで工業地域の水場の毒素を体内に溜め込んでしまう魚のように、不安を蓄積させていくことにつながります。

 そうして溜め込んだ不安が、SNSやメディアを通して際限なく他者に伝播していくことに「ソーシャルな病」としての恐ろしさがあります。

 正しい情報を得ることはもちろん重要ですが、もし「情報によって不安になっているかもしれない」と思った方は1週間くらい断ってみることをお勧めしています。

 患者さんでもテレビ、SNSからうまく距離をとって心の平安を取り戻した方は数多くいらっしゃいます。








【対策その③】夜、布団の中で考え事をしない


不眠、ベッド、布団、睡眠
 夜、寝る前に「なぜ私はダメなのか」「失敗した」と考え始めて眠れなくなることはないでしょうか。
 この「寝る前の考え事」は、今のように不安を感じやすい情勢下では、ネガティブな感情のループにはまるきっかけになりやすく、なかなか危険です。

 ぐるぐると同じことを考えてしまうことを心理学的には「反芻(はんすう)」と言いますが、「私はダメだ」と自己評価を下げ、自己否定の悪循環に入ってしまいやすいのです。
 反芻はうつのリスクを高めると言われていますが、特に「寝る前に」「自分のこと」について考えてしまうことで反芻をしてしまうことが多いようです。

 もし「いま、反芻に入ったな」と思ったら、いったん気分を変えるために別の行動をとりましょう。どうしても布団の中で考え事をしてしまうという方は、ラジオやオーディオブック、自然音やリラクゼーション音楽などを聴きながら寝ることをお勧めしています。




【対策その④】自分が何からストレスを受けているのかを知る


新型コロナ、マスク、買い物
 自分にストレスを与えるものを「ストレッサー」と言いますが、実は、ストレッサーを自覚できている人はあまり多くありません。

 ストレス心理学の用語で、日常生活で出会う、小粒でちょっとしたストレッサーをあらわす「デイリーハッスルズ」という言葉があります。例えば、「会社のトイレが汚い」とか「上司の指示の語尾にトゲを感じる」とか、そういうレベルのものです。

 ひとつひとつのダメージは小さいように感じますが、むしろこういった誰もがひんぱんに経験する些細(ささい)なデイリーハッスルズの積み重ねが、心身の健康状態に最も影響すると言われているのです。

 とくに、小さな刺激にダメージを受けやすい繊細な方ほど、自分が何に傷ついているのかを細かく知ることが必要です。無自覚なものは対策のしようがありませんが、気づくことができればいくらでも対処の可能性がでてきます。
 そうやって少しずつ、自分の暮らす環境を整えていくことが、ストレスマネジメントの上で非常に重要なポイントになります。

「特段大きな理由があるわけじゃないのに、なんか気分が落ちこんでしまう」という方は、このデイリーハッスルズ探しをしてみるのはいかがでしょうか。

【鈴木裕介】
2008年高知大学卒。内科医として高知県内の病院に勤務後、一般社団法人高知医療再生機構にて医療広報や若手医療職のメンタルヘルス支援などに従事。2018年秋葉原saveクリニックを開業、院長に就任。研修医時代の近親者の自死をきっかけとし、ライフワークとしてメンタルヘルスに取り組み、産業医活動や講演、SNSでの情報発信を積極的に行っている。著作に「NOを言える人になる」がある。

<文/ビューティーガール編集部>
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